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VALIS、新たな出発。〜「再現ガールフレンド」に寄せて2〜

VALISディレクターの操桃(そうと)です。

9/16に、VALIS 4thワンマンライブ「再現ガールフレンド」を終えました。前回のnoteでも触れた通り、今回は上演に至るまで大変な道のりがありましたが、なんとか無事に幕を閉じることができました。

会場の盛況ぶりは凄まじく、ヴァンデラーの皆様の熱量には圧倒され通しでした。2時間半にも及ぶ長いプログラム、メンバーも心身の限界を超えるような挑戦でしたが、皆様が終始熱いコールを送り続けてくださったおかげで、なんとか乗り切ることができました。
また、当日に至るまでにも大変な準備を整えてくださっていたかと思います。会場に所狭しと並んだフラワースタンド、連日に渡って投稿された素晴らしいファンアートの数々、ライブのために選んでくださった当日の装い。そこにかけてくださった全ての時間も含めて、「再現ガールフレンド」を構成する一部だと思っています。自分自身、SNSを通じて多くのヴァンデラーの皆様が届けてくださる応援に、何度助けられたかわかりません。
改めて、VALISというのはヴァンデラーの皆様と作り上げていくストーリーなのだと強く感じました。

さて、ここで今回のライブタイトル「再現ガールフレンド」の意味について触れさせてください。

ライブの2幕で、「転生曲」の数々をお聞きいただきました。
「転生曲」とはVALISの前世にあたるグループ時代に披露していた楽曲を指します。これまでのライブでも、「乙女的サイコパシー」「奪還シンデレラ」「永遠メランコリー」を披露してまいりましたが、大々的に転生曲を打ち出したセットリストは今回が初です。
VALISとしての活動しかご存じない方が圧倒的に多い中で、2幕をまるっと転生曲の披露に費やしたことに戸惑ったお客様もいらしたのではないかと想像します。
なぜ、これまでボヤかし続けてきた過去をここで打ち出すことにしたのか?
理由は2つあります。

1つ目の理由は、単純に、前世時代の楽曲がどれも過去のものとして封印したままになってしまうのが勿体無いほどの名曲だったからというのがあります。「乙女的サイコパシー」「奪還シンデレラ」はカンザキイオリさん、「閃光フラグメント」はMisumiさん、「瞬間リスキーガール」は大沼パセリさん、「妄想ミッドナイト」は安宅秀紀さん作曲、作詞をMisumiさんが手掛けてくださった楽曲で、その他もVALISとはまた毛色が違った名曲が長く眠っており、VALIS結成当初から、いつかなんらかの形で楽曲を転生させたいという目標を持っていました。

彼女たちがVALISとして生まれ変わるまでには、約半年の空白がありました。VALISはバックボーンを明かさない謎めいたグループとして活動を開始しましたし、前世グループとVALISを結びつける糸がほとんど見えない期間が長かったこともあり、2つのグループが同一の起源を有するようには見えていなかったと思います。
しかし、前世グループとVALISは途切れた1つずつの物語ではなく、あくまで連続した物語なのです。過去のストーリーを土台に、VALISは新たなストーリーを少しずつ積み上げてきました。過去の経験があったからこそ、彼女たちはタフに過酷な境遇やレッスンにも耐えることができている(と思います)。
前世グループがなければ、VALISが生まれることはなかったでしょう。

今回、O-EASTという、過去には到達できなかった規模でライブハウスを行えるようになったことを受け、このタイミングで過去曲を一気に転生させることに決めました。
そのために、まずは2幕冒頭で前世グループとVALISのロゴを融合した「新生VALIS」としてのロゴを登場させ、更に、転生曲を披露するにあたり、敢えてオリジンだけが着用する"特殊舞踏形態"として新コスチュームを仕立てました。一見分断されていた2つのストーリーが融合したことを見た目でもわかりやすく表現するという手続きを経て、この度、再現ガールフレンドで転生曲を披露させていただくに至りました。
ライブ後に、ライブでは未披露の2曲を合わせて計10曲の転生曲を収録した3rdアルバム「再現ガールフレンド」を発表させていただきました。
VALISの曲として新たに歩み始めた転生曲の数々を、是非この機会にお楽しみいただけましたら幸いです。

そしてもう1つの理由は、こちらもライブ後に発表させていただいた「VALIS IMAGINARY AKIHABARA」という新プロジェクトの立ち上げと関係があります。

前世グループは、かつてショーを披露するコンセプトレストランのキャスト達が集まって結成されたという経緯があります。
PIEDPIPER氏がSNSの投稿で触れていた通り非常に紆余曲折があったようですが、ある意味そこが現在まで続くVALISストーリーの原点ともいえる場所です。
VALISメンバーの過去の歴史を踏まえて本当の原点に立ち返り「バーチャルガールズグループ」としての在り方をアップデートするプロジェクトが、この「VALIS IMAGINARY AKIHABARA」です。

2つの世界に居場所を持つ「VALIS」の可能性を更に拡大させ、また、このプロジェクトを通して次世代を担う少女達の可能性をも見出す挑戦です。
これも、過去の物語からの「再現」の一部であり、そういう意味で「再現ガールフレンド」はまだまだ続く予定です。今日時点でお伝えできるのはこれくらいなのですが、近日中に特設サイトを通じて発表させていただきます。
9/16、O-EASTから始まった新たなストーリーの行く末を、どうぞ楽しみにしていてください。

最後に、今後の我々のあり方についてお話しさせてください。

VALISは、アバターとオリジンの両方の姿を持って活動してきたからこそ、ここまで成長することができたと思っています。
メンバーが転生を決意してアバターを持って活動を始めた当初は、どのように自分のアバターと向き合っていけばよいのか、まだまだ手探りの状態でした。姿を変えリアルからバーチャルに活動拠点を移してやり直すわけですから、それこそ本当に生まれ変わるくらいの努力が必要でした。

そんな彼女たちがアバターを通じた活動の仕方を学んでこれたのは、ヴァンデラーの皆様との交流があったからこそでした。SNSや生配信の中で生まれる双方向のコミュニケーションの中で数々のローカルワードが生まれ、定着していますが、メンバーはそれらにとても愛着を持っています。
ライブでのコールアンドレスポンスも同様です。ヴァンデラーの皆様と作り上げた文脈の中で生まれたものがVALISストーリーに根付いていく、この流れこそがVALISストーリーのコアを担っているといっても過言ではありません。

メンバーにとって、最初こそアバターを「本来の自分を隠す殻」のように感じていたと思いますが、今は「新しい自分を表現するための同士」になっています。彼女たちには過去があり、その過去がきっかけでアバターの姿をもって生まれ変わることになった。だからこそヴァンデラーに出会うことができ、新しい居場所を得ることができたのです。

大切なのは常に、「現在」です。

メンバーが大切にしてきた過去、ヴァンデラーの皆様と作り上げてきたVALIS、それらを全て合わせて、これから作り上げる「新生VALIS」の糧として、未来に向かっていく所存です。

今回の再現ガールフレンドは、物語の転換点として転生曲に比重を置いたセットリストになりましたが、今後行なっていくであろうライブでは、転生曲も含め、VALISとしてリリースしてきた全ての楽曲を披露させていただく予定です。今後もライブを重ねていき、その度にヴァンデラーとメンバーによる新しいコールアンドレスポンスが増えていくことを願っております。

VALISは今後も、バーチャルの姿とオリジンの姿の両方を軸に活動を行い、VALISというグループを更新し続けていきたい。
ヴァンデラーとメンバー、ねこ助さん、その他VALISを支えてくださる多くのクリエイターの皆様、そして運営も含め、活動を通じて共に作り上げていくVALISという居場所をこれからも大切にしていきたい。

どうか新しいストーリーも、我々と共に歩んでいただけますと幸いです。

🎪 4th ONE-MAN LIVE「再現ガールフレンド」アーカイブ公開中 🎪
〜10/15(日) 23:59まで

🎪 新プロジェクト「VALIS IMAGINARY AKIHABARA」特設サイト



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