トマト抜き

どうも、おはこんばんにちは。ばれたです🙋‍♂️

今回は徒然なるままに書いてみたお話。

女心と秋の空なんて言うほどに、飽き性でいろんなものに対して移ろいやすさがあるのにマクドナルドは安いという理由だけで飽きず、お金と健康を落としてる。
しかし、たまに無性にモスバーガーに行きたくなることがある。
他のバーガーキングやちょっとお高めハンバーガーではなく、モスバーガーがいい。
にしても、マクドナルドでもマクドナルドっていうメニューがないのに(ビッグマックはあれ反則だから、だってマクドって言う人もいるからね!)、モスバーガーは自社の商品に店の名前をつけてる。
バンドが自分たちのアルバムにバンド名つけるみたいなもんで、ボン・ジョヴィがボーカルのバンド名がボン・ジョヴィみたいなもんじゃん。

店に入って店員が待ち構えるレジに向かう。
モスバーガーの類を注文するとき、トマトが嫌いだから「トマト抜き」で注文する。
店員から見たら自社の看板メニューから他の店と差異を出してる部分を抜くとは何事かと思われているかもしれない。
でも、「トマト抜き」で自分にとっての「モスバーガー」が完成する。
ほら、欠けているもので完成するものってあるじゃない?
それこそ欠けていることで奥深さがあるものとか。
ミロのヴィーナスだって腕がないからイマジネーションが働いてどんなポーズになっていたか楽しめるわけだし、バンクシーだって自分の絵をシュレッダーで断裁して作品としてるわけだし。
トマト抜きの代わりに、申し訳なさ程度にハラペーニョとチーズを追加して「スパイシーモスチーズバーガー トマト抜き」にする。
店員はバーガーのオーダーを聞くと矢継ぎ早にマニュアルという資本主義のルールブックに則ってセットを勧めてくる。
それを当たり前のように聞き入れて、オニポテセットを追加する。
サイドメニューにポテトばかりが蔓延るチェーン店、世は大ポテト時代にあって、そこに一石を投じるオニオンリングはどんな気持ちでこの時代に参入させらたのだろうか。
アルバイトで入って意外と仕事できて売上に貢献したにも関わらず、未だに正社員として認められずにこき使われるやつみたいな扱いが可哀想に思える。
そろそろオニオンリング単体の正社員セットに昇格させてあげてほしい。
ただ、オニオンリング仲介業者でもないのでそんなこと言えないし、そんなことがポテト至上主義者に知られたら暗殺ターゲットにされかねない。
もし言ったとしても唖然とする店員を見る会、逆に変な客として見られる会が同時開催される。
そんな誰も得しない会話を避けたら、最後に店員からドリンク選択を促される。
ここはメロンソーダ一択になる。
こいつはコンビニや自販機では見かけないか、見かけても周りに紛れて大人しく緑色してるくせに、ファーストフードやレストランでは既得権益としてあぐらをかいてるし、名前の割に1ミクロンもメロン味はせずに色だけの見掛け倒しで、ケンカしたことないヤンキーもどきみたいに可愛い。

こんなオーダーで人生の縮図を感じながら会計を済ませると、ヤンキーもどきが特攻隊としてトレーに置かれた。
席について半殺しくらいに飲んでやった。子分の氷たちを溶かして元気になったらまた飲んでやるよ。
それから数分後に特注スパイシーモスチーズバーガーと正社員とアルバイトのタッグがやって来た。
熱意のある新入社員とアルバイトだった。
株式会社ばれたの胃袋に即採用。
我が社は今日も安泰だ。

自分には何が欠けてるか考えてみる。
他人の気持ちを理解する能力。
物事を要約する力。
あと、奥歯。
だけど、ミロのヴィーナスみたいに奥深さなんてものは1ミリも滲み出ないし、謎の女々しさだけが溢れてる。
それに欠けてる奥歯に物が挟まってるようでスッキリしない。
ただ、欠けていることを悪いように思えず、そのそれすらも自分だと思えば少しくらいは自己愛を育てられるのかもしれないと思うが、歯は大切にしたい。
まぁ欠けていることで書けているわけですが。

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