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ジュラシックワールド ドミニオン(新たなる支配者)ネタバレあり


1993年から始まった映像革命ジュラシックパーク、ワールドシリーズが
とうとう完結。最速上映の0時スタートで観に行ってきました。

最初から物語を追っかけていたファンに思い入れの強いキャラクタ―の
再登場、そのキャラたちの妥協点エンディングやおなじみの小ネタの数々。
バイオシン社の偉い人がティムクックに似てたり。
恐竜好きは全シリーズ観るべし。見どころ多し。

イナゴがやばい。


ブルーは今回空気。イナゴのがやばい。


最期の王国に比べたら満足度は高かったですね。
個人的には最後の王国は「最後のジェダイ」と同様
テーマを残り1作品しかない状態で振りすぎて
そもそもの恐竜映画の方向と変わってしまったイメージが強く。
つまらないとは思いませんが、ワールド1が面白過ぎたというか。
ただ、個々の恐竜のポジション、有り様が、既に
ジュラシックパーク1、ジュラシックワールド1で既出なので、
BTTFくらい同じ事を3回やりつつバラエティに富んでいる作品はそうそうないわけで、ジュラシックも6個目となると、「色々大変そう」
「色々たいへんそうだなあ」というのが一番のイメージでしょうか。
演出面は恐竜よりも、バイクシーンなどの人間のアクションが今回
圧倒的に勝っている印象。


放たれた恐竜と共存するのは命がけだというのは
大変よく伝わってくるが、解決は出来ているようで微妙。
「モササウルスと一緒にサーフィンは無理」なのである。

テーマ自体が「共存」に置かれている感がありますが、
僕個人としては
今回、ジュラシックシリーズをどう締めくくるか、と言う所で
「一企業の支配欲、お金」「DNAとあの娘」という恐竜そのものと別枠の物語、世界に恐竜が放たれた後企業任せになってしまっている不自然さや、結局テーマより人間の利権が重視されてしまっていたり、DNAや「人間が恐竜をどう扱うか」という「最後の王国」でばらまかれた因子の回収に終始している印象も否めないかなと。
それをお祭りでどうにか頑張ってエンタメ化したというか。

この回収作業で、恐竜そのものから主題が離れているように
見え、そのせいで「恐竜バトルと人間」が序盤のチェイスシーン以外は
別枠で行われる場面も多く、後半になるほど絡んでいるようでそんなに絡んでいないかも。

別に構わないんですが、「生命の共存の可能性」と「DNA問題」は
直接つながっていなくても良い題材ですし「人間が生命にどこまで関わっていいか」という問題はある意味パーク1で十分示されているので、
ごくごく普通の娯楽恐竜バトルでよかったのではと思ってはいますが、
ホラ、現実問題共存は一部草食恐竜以外難しいわけで、
「本気で恐竜被害を軍隊や国家が抑え込みに入ったら」
ただの殺戮映画になってしまうか、恐竜は結局攻撃力の前に
無力だった、なんて誰も観たくないじゃないですか。
本来は炎の王国で外に出てしまった恐竜をどうにかして、
パークに戻す、もしくは、出そうになってるからどうにかしないと
恐竜が再び滅んでしまう。

最後まで「パーク内」で留めておいた方が
観やすいというか、恐竜の単純なエンタメに出来たのかも。
単純すぎるか(笑)
人間のせいで新たな巨大生命の行き場はもうないのである。と言う方が
悲しみは増すという。

3つもグッズを買っておいて不満があるとでもいうのか、と言わないで。


ブルーの扱いも微妙で、今回ブルーの子供を救出する事が一つの
目的だったんですが、ブルーはオーウェンに「連れて帰ってくるから」
と言われずっと待っていたようで、出番が最初と最後しかなく、特に
活躍もせず。そもそも子ラプトルの扱いも「ただ救出する為の素材」
とも。

とにかくイナゴ。

T-Rexもジュラシックワールド1の時は
「作られた生命の暴走を許さない」という、それこそ恐竜達のDNAが
T-Rexを筆頭に一つの強大な敵に立ち向かう、というテーマ性が
とてもかっこよく、そこに脆弱な人間の介入する余地はないのだ、という
部分とか。
今回は「象徴として」かろうじて登場した感じで、
ギガノトサウルとのバトルも偶然テリジノサウルスが居たから勝った、
という微妙な展開。
まあ、テリジノサウルスは「ARKサバイバルエボルブド」というゲームで
凄いお世話になったので愛着はあるんですがw
ティラノサウルスは恐竜映画の一つの象徴、ゴジラみたいなもんなので、
事実はどうであれ、最強、エンタメバトルであってほしい。

僕個人のまとめとしては、
「この時代に生まれるべきではなかった恐竜が、仕方なく生きて行ってやろう、一部は共存してやろうと妥協してくれる」
人間側としては「大いに反省します」
という、テクノロジーとしては人間は凄いが、生命としては完全に恐竜の勝ち。みたいなものを期待してしまったのかも。
そう、期待していた物と作品のコンセプトが炎の王国で少々変わった。

あと、イナゴイナゴ言ってますが、そう、イナゴが色々終焉に向かって
活躍してしまうので、もうイナゴ映画といえなくもない。
「恐竜よりもイナゴの方が短期的に人間を滅ぼしかねない」という
逆転現象が起きてしまってるのが、何とも微妙。
ですが、けっこおう情報量が多く、パーティーも別行動が多い割には
大変観やすく、そこはすごいなーと思いました。

まあ、それだけの問題なので、恐竜映画としては貴重な大作シリーズですし、
アクションは凄いですし、映像も凄い。見どころも多く
夏休みのエンタメとして恐竜映画は、是非全ての恐竜好きは
観るべし。
完結編としては不完全燃焼な部分もありますが、
これはダメだ、こんなエンディングじゃない、という事はないので、
夏休みは皆さん、ジュラシックワールドへようこそ。

続編物語の出来としてはトップガンマーヴェリックや
ゴーストバスターズアフターライフ、BTTFの方が上かな。

え?Blu-ray6枚組出たら?絶対買います。


もし気に入って頂けましたらサポート頂けると大変嬉しいです(^^)業界が偏ってしまう内容が多いですが、色々参考になるような記事が書けるようにしていこうと思います。