トゥイリオ(TWLO)ってどんな会社?
この記事では読者が、「トゥイリオって会社知ってる?」と、会社の同僚や大学の友人などに聞かれたときに「あぁ知ってるよ、こんな会社だよね〜」とドヤ顔で答えることが出来るようになることを目指しています。
企業の事業内容や業績を掴みやすいよう努めています。HPやIR情報、wikiなどを簡単にまとめたくらいのものですので、どんな会社かなんとなく理解する目的でササッと目を通して貰えたら幸いです。良かったらスキ、フォローも宜しくお願いします(甘┳┓モー)
トゥイリオ($TWLO)とは
アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコを本社とする"クラウドコミュニケーション*API"を提供する 企業です。電話やSMS、ビデオ、チャットなどのコミュニケーションチャネル同士を繋ぐプラットフォームを提供しています。
*APIとは・・・アプリケーション・プログラミング・インターフェイスの略で、大雑把に言うと「アプリケーション」と「プラグラム」をつなぐもの(インターフェイス)という意味になります。
【Twilio利用事例(電話)】
Twilioの利用事例でイメージしやすいものはTwilioによって自動電話応答システムを簡単に構築できることです。よくフリーダイヤルに電話した際に「〇〇のご用件の場合は1を、△△の場合は2を・・・」と自動音声応答システムに繋がれることがあると思います。Twilioではこのような音声応答システムをクラウド上に簡単に構築でき、コールセンターなどで活用されています。
コールセンターシステムの構築(KDDI Web Communications様より引用)
【Twilio利用事例(SMS)】
また、SMSを利用した呼び出し(通知)サービスもTwilioによって作られています。例えば、待ち時間が長い病院などで受付時に自分の電話番号を登録したら、自分の順番が回ってくる頃にSMSにて通知が来るようなサービスもTwilioのプラットフォームを利用されていることがあります。
病院側は患者を呼び出す時間と手間を節約でき、患者側は待ち時間を有効に活用できるというメリットをTwilioが提供しています。
【Twilio利用事例(SMS)】
あと、セキュリティー強化を図りたい企業に対しては、SMSを利用した2段階の認証のシステムもTwilioでは簡単に組み込むことが出来ます。
どこかのショッピングサイトでIDとログインを入力した際に、自身のスマホにSMSで6桁の数字が送られてきて、その数字を入力することでようやくショッピングサイトにログインできるという経験はありませんか。このようなSMSを利用した2段階認証のシステムもTwilioで簡単に導入できます。
トゥイリオの特徴
トゥイリオは特定のサービスを提供するのではなく、電話やSMS、ビデオなどを組み合わせたサービスのベースとなるAPIを提供する企業のため、知らず知らずに私たちの身近な多くのサービスでTwilioを利用されています。
23.5万以上のアクティブ顧客アカウント(21年3月末時点)があり、LyftやAirbnb、Shopify、Uber、Netflix、SpotifyなどがTwilioの顧客です。これらのサービスの電話やSMSとの連携部分を司っているのがTwilioなので、一度導入した企業が離脱するにはハードルが高そうです。また、Liveアプリに実装されているスーパーチャット機能(通称スパチャ)もTwilioだそうです。
トゥイリオはSaas企業として一括りにされることが多いですが、Twilioはプラットフォームを提供する企業ですのでCPaas(Communications Platform as a Service)という業態のリーディングカンパニーです。例えば、Zoomがビデオミーティングのソフトウェアを提供するSaas企業なのに対し、Twilioはコミュニケーションチャネルを連携させるあくまでも"プラットフォーム"を提供するCPaas企業です。
Verifiedmarketresearch.comの調査によるとCPaasの市場規模は、2019年に41.3億ドル、2027年までに476.0億ドルに拡大するとされています。
2020年度のTwilioの売上高は17.6億ドルですので、CPaas市場の40%程度のシェアを席巻するマーケットリーダーであり、市場規模の拡大に伴い更なる成長が期待できそうです。ただし、2020年にはマイクロソフトの"Azure Communication Service"もこのCPaas市場への参入を表明しており今後競争が激化していく可能性もありそうです。
エリア別の売上比率は、アメリカが73%、海外が27%とアメリカに偏った構成となっています(2020年度)。
トゥイリオの業績
2020年度の売上高は17.6億ドル(前年比+156%)、営業利益は▲4.93億ドル、純利益は▲4.9億ドルとなっています。売上高の伸びはさすがです。営業キャッシュフローは0.3億ドルと一応プラス程度となっています。
では、次に売上高の規模が同じ程度企業と比べてみます。ドキュサイン、ペロトン、アトラシアンの3社との比較です。
トゥイリオは他の3社(ドキュサイン、ペロトン、アトラシアン)と比べると営業キャッシュフローが低く、営業損失も大きくなっている点が目立つ結果となっています。
トゥイリオのまとめ
✔︎ サンフランシスコを本社とする"クラウドコミュニケーションAPI"を提供する 企業
✔︎ 自動電話応答システムやSMSを利用した通知サービス、SMSを利用した2段階認証のシステムなどを簡単にクラウド上で構築可能
✔︎ 23.5万以上のアクティブ顧客アカウント
✔︎ LyftやAirbnb、Shopify、Uber、Netflix、SpotifyなどがTwilioの顧客
✔︎ Liveアプリに実装されているスーパーチャット機能(通称スパチャ)もTwilio
✔︎ Twilioはあくまでプラットフォームを提供するCPaas(Communications Platform as a Service)企業 Saas企業ではない
✔︎ CPaasの市場規模、2019年に41.3億ドル、2027年までに476.0億ドルに拡大が見込まれる巨大市場
✔︎ 2020年度のTwilioの売上高は17.6億ドルなので、CPaas市場の40%程度のシェアを席巻するマーケットリーダー
✔︎ ただし、2020年にマイクロソフトの"Azure Communication Service"もこのCPaas市場への参入を表明
✔︎ エリア別の売上比率は、アメリカが73%、海外が27%
✔︎ 2020年度のトゥイリオの売上高は17.6億ドル(前年比+156%)、営業利益は▲4.93億ドル、純利益は▲4.9億ドル
✔︎ トゥイリオは他の3社(ドキュサイン、ペロトン、アトラシアン)と比べると営業キャッシュフローが低い
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?