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ペリカンで作る腕時計要塞

腕時計のコレクションが6本を超えた辺りから、ある深刻な悩みを抱えるようになった。
これ以上時計を増やしても、腕は2本しかない。2本あるからと言って両腕に着けるのは選ばれし者のみに与えられた特権(というより本人たちの確固たる意志)だ。
なら日に一本ずつ替えるより、むしろ3本くらいの少数精鋭に減らして目一杯愛してやるのが時計にとっても幸せなんじゃないかと

ところが残念なことに、僕は両親からそこそこに優秀なアルコール分解酵素を受け継いだにも関わらず、物欲を抑制する酵素を何一つ受け継がなかったらしい。
欲しいものを我慢できる人種ではないことが分かり、3日ほどで悩みは解消した。
もういっそのことコレクターもどきになってやろうと決意を固めたのである。

そうとなったら話は早い。コレクターになるならコレクションを収納する宝箱が必要になる。それもデカくて無駄に頑丈なヤツ。
ちょうどよくhodinkeeでこんな記事を見つけ早速自分も真似してみることにした。

届いたペリカン1500は十分すぎるくらい巨大で、核戦争にも耐えられそうなオーラを放っている。イスラマバードの爆破テロにも耐え、大海原に1ヶ月浮かべても中身を守ったペリカンのケースだ。世界で一番治安のいい空間で時計たちは安心して眠れるだろう。

余談だがこのサイズなら組み立て式の狙撃銃がピッタリ入る。
スキマ時間に要人暗殺をしてサクッと稼ぎたい方にもぜひオススメしたい。

早速記事の通り中のフォームを切り刻む。
SDGs的にはあまり好ましくないであろう数の爪楊枝を消費することになるが、時計たちの蛹室を作るためには避けられない犠牲だ。

ここからは今までの人生で最も集中を要する作業になる。仮に失敗したとしてもフォームを買い直せばいいだけなのだが、面倒臭いので一発で決めたい。
ホームランドのシーズン5を流し見しながら慎重に切っていく。

40分ほどで21本の時計を収容できる難攻不落のペリカン要塞が完成した。

少々手間はかかったが自分のコレクションを詰めていく時の満足感もひとしおだ。
スペースは作ったが、この要塞はまだ未完成だ。コレからじっくり時間をかけて一つ一つ埋めていこう。
次の1本をお迎えするのが楽しみでたまらない。

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