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菊と刀とセイコー
2ヶ月近くもnoteをやってなかったとはタマゲた。
いや別に飽きたとかじゃないんです。
ここんとこ戯れにInstagramを始めてみたり、グランツーリスモをダウンロードしてレーシングカーのリバリーを作ったり
何だかんだでエンジョイしててコッチまで手が回らなかったのだ。
あと僕は自他共に認める、どこに出しても恥ずかしいインドア派のド陰キャ。
わざわざブログに書くようなネタなんてそうそう無いのです。
でもやっと一つ話題ができた。
6月は年に二度のボーナス月。
軽率に腕時計を買うにはもってこいだから。
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ここの初期型シーマスターも魅力的だった
どの時計にするかは非常に迷った。
30mm以下の可愛いミドー・マルチフォートか、
存在感抜群のシーマスター 1stモデルか
結局選んだのは我らがセイコー、それもグランドセイコーだ。
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通称45GS
戦後間もない日本の時計産業界で、真っ先に目標となったのはもちろんスイス時計。
1956年のマーベルによって日本時計=粗悪品というイメージを払拭したセイコーは、そのマーベルをベースにさらなる高級時計の開発をスタート。
59年のクラウン、さらに改良を重ねて60年に誕生したのが初代グランドセイコーだった。
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今は40万円前後の個体が多い(そんなに高かったっけ)
世界最高峰のクロノメーター基準よりも無駄に厳しい基準を勝手に作り、名実ともに本場スイスに肩を並べる時計メーカーとなった。(その後クォーツ時計の市販化によってスイス時計界をシッチャカメッチャカにしたのはまた別のお話)
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今回購入したのは1968年に登場した45GS。
国産初の自動巻きハイビート機である61GSに続く手巻きハイビート時計だ。
ハイビートとは?...テンプの振動がめちゃ早い時計だ。
テンプとは...?知らない。
とにかく豆粒のような部品が健気にも普通の時計の倍以上働き、高い精度を実現させているのだ。
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この下にレースエンジンのようなハイビート機が潜む
そんなことより重要なのは外装だ。
67年発売の44GSの流れを継ぐセイコースタイル。
美術的な面には疎いが、シンプルではありながらアスリートとのような引き締まった筋肉美を併せ持っている
見れば見るほどに不思議なデザインだ。
ビジネス時計然としていながら、スポーツウォッチのようなアクティブさも感じられるのだ。
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![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/80250899/picture_pc_87071a98de7574eb39346b4372882dd1.jpg?width=1200)
僕の細腕にピタリと収まる
そんな45GSにも大きな弱点がある。
10振動というハイスペックに対応するため強力なゼンマイが使われているのだが、このゼンマイが切れやすいのだ。
幸い僕はこの他にも10本ほど時計を持っている。
(一体なぜ?着ける腕は2本しかないのに)
どんなに頻度が高くても、この時計を巻くのは週一がせいぜい。使用回数が少なければ破損のリスクは減らせるだろう。
さて、余談だがセイコーはかつて諏訪精工舎と第二精工舎(亀戸)の二つの工場で構成されていた。
GSは基本的に諏訪が担当していたが、44GSからは亀戸もGSに携わるようになる。
続くハイビートの45GSはベース機が存在しない専用設計。亀戸がどれだけ本気だったかが窺える。
明確なアキレス腱があるとはいえ、諏訪と亀戸のライバル関係を知れば、それすらも好ましく思える。
この時計は諏訪に対する亀戸のライバル心が産んだレーシングカーなのだ。
見た目は品行方正なセダンだけれど...
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