「早く行動しろ!」は正しいか? ~悩むと考えるの違い~
目次
・「早く行動しろ!」と言う人について
・「悩んでる姿」の不快感について
・「早く行動しろ!」の「行動」の意味について
・「早く行動しろ!」は正しいが、先に考えろ
・総括
「早く行動しろ!」と言う人について
誰もが一度は、思い悩んでいる時に「早く行動しろ!」と言われたことがあるのではないだろうか。
この言葉を聞いて相談するのをやめた人もいれば、やってみて成功した人、やって大損こいた人もいるだろう。
この「早く行動しろ!」という言葉を言う人の気持ちは一つ。
『その悩みは自分には解決できないからするな、そして不愉快』である。
つまり、「早く行動しろ!」と言う人は自分のことなんてたいして心配していないということだ。
「悩んでる姿」の不快感について
実際にウジウジしている人を見るのは、不快に感じる人が圧倒的に多いはずだ。
ウジウジしている人を見るのが好きな人は、他人の不幸を酒の肴にするドSの変態だけだろう。
ではなぜウジウジしているように見えるか?原因は下記である。
①考えが整理できていないから何を言っているかわからない。
②「考えている」風だが、実際には必要なデータがない。
③選択肢とリスクの話はするが、進捗しない。
共通していることは「考えていない」していないことだ。
「考える」⇔「悩む」
つまり、「悩む」とは「考えていない」ことを口に出すことである。
そして、人は考えていない人間に嫌悪感を抱くのである。
「早く行動しろ!」の「行動」の意味について
例えば、「将来が不安なので副業をするために30万円のプログラミングスクールに通おうか迷っている」という相談を先輩にしていて、「早く行動しろ!」と叱られたときにとる行動は下記の2つだろう。
①30万円のプログラミングスクールにすぐ応募する
②プログラミングスクールに通わないことを決断する
失敗するのは①であることは言うまでもない。
理由は比較検討せずに応募しているからだ。
優秀な人は比較検討を自分でするため、整理できていないことを相談しない。
ここで大事なのは「行動」の解釈である。
「行動」とは、心理学で「外部から観察可能な人間や動物の反応」と定義されている。
この解釈からすると「思考」は「行動」に含まれないだろう。
しかし、「思考を伝える」ことは「行動」に含まれる。
①で失敗するケースは間違いなく「思考」していないことだ。
まずこの相談は副業をすることは決まっており、「副業を選ぶ」と「30万円のプログラミングスクールに応募する」という2つの課題がある。
通常なら
A:「副業の選択肢を考える」
↓
B:「プログラミングスクールを比較検討」
↓
C:「30万円のプログラミングスクールに応募する」
というステップになるが、Bを行っていないから悩んでいるのである。
問題から課題を切り分けて、本当に考えるべき課題の優先順位を付けられれば、悩むことはなくなるのである。
②は「思考」した結果を先輩に伝えたので、「行動」したことになる。
先輩にも、もう「早く行動しろ!」と叱られることもないだろう。
「早く行動しろ!」は正しいが、先に考えろ
お悩み相談でよくあるのが、
・複数の選択肢から選択できない
・どう行動すればよいかわからない
などだが、これは前述のとおり、原因は「考えていない」ことだ。
当たり前だが、
考えずに行動して成功するかどうかは外部環境の確立次第である。
考えて行動すれば、失敗を避ける確率がはるかに上がる。
悩んでいる状態はおおよそ下記である。
①必要なデータがない
②データはあるが、整理できていない
③データは整理できているが、自分の状況理解ができていない
①の状態の場合はデータ収集を行うべきである。
②の状態の場合はデータを整理すべきである。
③の状態の場合は自己理解を深めるべきである。
そしてこの①~③は問題を解決するステップになっている。
それがわかっていれば悩むことはない。
この①~③は全て思考を伴う行動である。
思考に時間がかかりすぎると、外部環境が変わり、データ収集からし直す必要が出てくる。
だから「考えること」にはスピードも大事になってくる。
要するに「早く行動(思考と決断を)しろ!」ということになる。
総括
「早く行動しろ!」と言われて、作業だけ行うと失敗することは理解しただろう。
しかし、「悩む」=「考えない」ことは自他共に時間の無駄である。
「悩み」が生まれたら、課題を切り分けて優先順位を付ける。
『データ収集→整理→自己理解→決断』と、考えた上で行動することが
「早く行動しろ!」の正しい意味である。
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