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「住む場所・働く時間・共に過ごす人の選択の自由」は21世紀の贅沢だ

現代において最高の贅沢は何か?と問われた時、僕は「住む場所、働く時間、過ごす仲間を選択できる自由があること」と答えます。

かつて、日本でサラリーマンとして忙しく仕事をしていた頃、贅沢といえば

・東京の一等地のタワーマンションに住む

・ミシュランの星付きレストランで食事をする

・週末は高級車でドライブ

・高級腕時計にブランド品の衣類を見に纏う

・長期休暇は海外の高級ホテルでくつろぐ

といったように、今考えるとなんとも視野が狭く、企業のマーケティングや広告代理店が作り出した幻想にどっぷりと浸かった価値観を持っていました。

しかし、およそ7年前に会社員をやめて、もっと自分の欲求に正直になる決意をしてからその価値観は180度変わりました

そして、ここ4年ほど特定の住居を待たない放浪生活を続けてきた上で、僕にとっての「贅沢」が冒頭に述べた「住む場所、働く時間、過ごす仲間が選択できる自由がある」こと

ちなみ現在、僕はスペインのバルセロナで生活をしており、温暖な地中海性気候(最近は暑すぎるけど)と美味しいスペイン料理(大体自炊だけど)、そしてガウディの建築物やピカソの絵画といった魅力的な文化を楽しんでいます。

そして、月曜から金曜まで、日本のクライアント向けの仕事(筆者はデザイナー)を、1日4時間程度しています。

仕事が終わった後は、公園で読書をしたり、海岸沿いを散歩したり、現地のmeetupでスペイン人と交流して過ごしています。

何気ないですが、あらためて「住む場所、働く時間、過ごす仲間が選択できる自由があること」はとても贅沢であると実感しています

しかし、このような(僕にとっての)贅沢を得るためにこれまでコツコツと努力を積み重ねてきたのも事実。

そこで、以降ではこれらの自由を得るために僕がやってきたこと(今もやっていること)をシェアしたいと思います。

1 リモートワークと親和性のあるスキルを身につける

住む場所と働く時間の制約から自由になるためには、現状、「リモートで働く」か、「株式投資などの不労所得から収入を得る」か、「自分の会社を経営して収入を得る」または「リタイアをする」の大きく分けて4つの手段が考えられます。

その中で、最も簡単に実現できるのが、リモートワークで収入を得ること

しかし、すべての職種がリモートワークに向いている訳ではなく、どうしても対面であったり、特定の場所にいる必要が生じる職業も存在します。

従って、リモートワークをすることによって、住む場所と働く時間の自由を得るためには、リモートワークと親和性のあるスキル(多くはIT系)を身につける必要があります

かつて日本で生産管理や営業をやっていた筆者は、およそ5年かけてデザインとプログラミングを学び、今ではリモートワーカーとして働いています。

ウェブの世界は技術やトレンドの変化も激しいので、現在でもスキルの向上のために毎日学習する時間を確保しています

ちなみに、いわゆる日本の大手企業に勤めていた筆者は、その封建的な職場の人間環境にも嫌気がさしました。

現在、フリーランスとして一緒に働く仲間を選べる自由を享受しているので人間関係のストレスがとても少ないです。

2 働き方の柔軟性のある会社と仕事をする

新型コロナウイルスの影響により、テレワークが日本の会社でも(強制的に)普及しました。

それでも、場所が自宅に限定されていたり、コロナが下火になると再びオフィスに出社を要請する企業も少しずつ増えてきている模様。

また、就業中は常時、ビデオ通話システムに接続している必要(監視?)があったり、ひっきりなしにテレビ会議をしていたり、じっくりと自分の仕事に集中できる時間がありません。

この煩わしさを回避するために、フリーランスの筆者は一緒にお仕事をするクライアントさんには、100%リモートワーク、住む場所を問わず、常時接続している必要もないという条件を求めます

なんなら僕にとって、仕事内容や報酬よりもそちらの条件の方が重要なくらいです

3 生活をする国の人々と交流するために外国語を身につける

リモートでお金を稼ぐ手段を確保できれば、いつでも好きな場所に住むことが可能です。

しかし、それが日本国外である場合、自身の扱える言語がせっかくの現地の人と交流の機会を制限してしまいます

そして、日本語しか話せないと海外で生活をしているのに常に日本人とツルんでしまうことになるのが関の山(駐在員がいい例)。

従って、最低限英語、余力があればプラスもう一言語扱えるようになると、住む場所を選択できる自由を120%謳歌することが可能です

ちなみに筆者は、現在も英語とスペイン語の向上のために毎日時間を割いて勉強を継続しています。

4 生活に必要なコストを下げる(収入が上がってもそれを維持する)

どこに住んで、どんな生活をしていようとも生活コストは低ければ低いにこしたことはありません

たとえどんなに高い報酬を得ていても、その分生活コストが上がってしまっては元の木阿弥。

せっかく手に入れた住む場所・働く時間・共に過ごす人の選択の自由を維持することも難しいでしょう。

近年、仏教の考え方に大きな影響を受けている筆者の好きな言葉の一つが、「足る知る」です。

現地で買ったコーヒー豆を自分で挽いて楽しむ、近所の公園の芝生で寝そべって読書を楽しむ、ローカルのスーパーマーケットで食材を購入して自炊を楽しむ、簡単なつまみとワインを水筒に入れて近所のビーチでのんびりする・・・

別にお金をかけなくても、工夫次第で毎日を十二分に楽しむことが可能です

ちなみに、この「お金をかけずに人生を謳歌する技術」については、スペイン人(バルセロナ人)はプロ中のプロで、いつも見習っています。

5 所持金の多寡が理由で移動を諦めることがない程度の収入を得る

日本の田舎や、(あまりこの言葉は好きではありませんが)発展途上国で月5万円で生活をすることを斡旋(奨励)するネットの記事や広告を良く見かけます。

最初の入口としてはありだと思いますが、これを一生続けるとなると疑問符が浮かびます。

というのも、これは自身の懐事情によって、生活費用の安い田舎や発展途上国に移動の自由が制約されていることに他ならないため

そうはいっても、僕自身もロンドンやジュネーブ、ニューヨークといった物価や家賃の高い土地に来週からパッと移動して住み始めることは、懐事情を考えると尻込みします。

ここで言いたいのは、田舎や途上国で暮らせる程度の収入に甘んじるのではなく、できる限り所持金の多寡が理由で移動の自由を諦めることがないように、常に自分の収入を上げる努力をしようということです。

6 一人でいても、誰かと一緒にいても同じように生活を楽しめる心構えをもつ

これらの三つの自由を享受していると、一つの土地に定住する必要もないし、毎日会社に出社する必要もないため、必然的に一人でいる時間が増えることになります。

そこで、恋人がいないだとか、友達がいないとかそういうことで「孤独」を嘆くような人もいますが、そういう人たちは「孤独」が淋しいものだという固定観念を持っています

そして、人生を楽しむためには、いつも誰か他の人と一緒にいてくれることが必要だと思い込んでいるわけです。

しかし、映画を見るのも、本を読むのも、音楽を聴くのも、物を食べることも、結局は個人個人で行われる営みであり、自分一人でそれらの行動をきちんと楽しめないと、いくら大勢の人と一緒にいても変わりません


そんな筆者の日常はこちら(YouTubeチャンネル)になりますので、よかったら御覧ください。

Vagabundo life

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