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VAGABUNDO from チェンマイ

1. 今週の滞在先

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今週もタイのチェンマイに滞在しています。

仏教国であるタイは、国民の9割以上が敬虔な仏教徒です。

イケイケなファッションの若者が、街中に飾られている仏像の前を横切る際には、手を添えてお辞儀(「ワイ」と呼ばれる合掌)をする。

お店に入店すると、スタッフは手を添えてお辞儀をして迎えてくれる(すごい好印象で気持ちが良い)。

休日には、若いカップルがお寺に足を運び、仲良く祈る。

まとまった休暇を取って、お寺の瞑想プログラムに参加する老若男女も多いそう(日本でよくある1〜2時間程度でサクッと終わる瞑想とは違い、最低十日間、携帯などの電子機器に一切触れず、また他人とも一切会話もせずにひたすら瞑想をする結構ハードなプログラム。僕も来月参加しようと画策中)。

仏教の僧侶は、タイの社会全体でリスペクトされており、なんならバンコクの電車の中では、優先席に「妊婦やご高齢の人、体に障害を持つ人」に加えて、「僧侶」も優先されるべき対象として記されています。

歴史的な背景に簡単に触れると、紀元前500年頃にインドにて釈迦が悟りを開いた後に始まった仏教は、その後、徐々にインド国外に伝播。

そして、11世紀ごろにインドシナ半島の中央に位置する東西交易の拠点であったタイ王国は、スリランカ経由で仏教に出会います。

当時、仏教の流派は大きく分けて、「大乗仏教」と「上座部仏教(小乗仏教ともいう)」の二つが主流でしたが、タイをはじめとした東南アジア諸国では、当時の王朝が上座部仏教を選択(日本は大乗仏教が主流)。

ちなみに、タイでは、国権の代表者である王様は、仏教徒でなければならないとされており、プミポン前国王もかつて14日間の出家生活を経験したそうです。

上座部仏教の基本的な考え方は、「個人の救済を目的」としており(大乗仏教は、自分だけではなくあらゆる人を救済すると説いている)、自分自身のために教えを守り、修行をした人だけが救われるというものです。

従って、「上座部仏教」の僧侶は厳しい修行を重ねることになるのですが、街で見かけた「タバコを吸っていた」り、「スマホをいじっている」修行僧は教義的にオッケーなんでしょうか?なんて考えながら、近所のお寺を散歩する毎日です。

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2. 今週食べたもの

僕は普段糖質制限をしていますが、大の甘党なので、平日は我慢して、週末に甘いものを「溜め食い」します

旅の醍醐味として「食」が挙げられますが、僕はその土地の「甘い食」を掘り起こすのがこよなく好きです。

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こちらは、ココナッツプディングにカボチャを切り刻んだものをのせたスイーツ(トライポフォビアの人にはこの写真キモいかも)。

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これは、砂糖で煮た餅米にマンゴーを添えたなんともタイっぽいスイーツ(個人的に甘いお米はちょっと・・)。

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寒天のような緑色のゼリー状のもの上に氷をのせて、上からシロップをかけたかき氷のようなスイーツ。

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甘く煮詰めたカボチャにココナッツ味のプリンを敷き詰めたスイーツ。

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また、タイの北部はコーヒー豆の生産に適した気候(平均気温が20度前後であり、雨季と乾季がある)であり、そこで採れた豆を扱って、美味しいコーヒーを淹れてくれるカフェがチェンマイにはたくさんあります。


3.今週読んだもの

「Don't look up」監督:アダム・マッケイ

今週は、「読んだもの」ではなく、「観たもの」を紹介したいと思います。

Netflixで絶賛公開中の映画「Don't look up」(下記、ネタバレありますので、これから視聴予定の方は注意)。

レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンスが主演の本作では、2人の演じる天文学者がある日、地球上の全生物を滅ぼすほどの大きさの彗星が半年後にこの星に衝突することに気がつきます。この発見を、みんなに知らせなければなりませんが、メリル・ストリープ演じる大統領を始めとした反知性的で権力欲の強い政府の取り巻き連中は、これを政争の具として使い、さらに、某リンゴマークの会社の伝説的なCEOによく似たテック企業の大物にもたぶらかされて、来るべき世界の終わりに対する防衛策は結局頓挫して、世界は終わりを迎えることになるというストーリー。

登場するキャラクターは、実在の米国の人物をベースにしているので、「これはあの人がネタ元だ」など想像しながら鑑賞するのも面白い。

経済的な利益(=地球に襲来する彗星にレアアースなどの貴重な鉱物資源が大量に含有されているので、地球圏外で完全に破壊させず、あえて圏外で細かく砕いて地球に落下させようとするが、結局失敗する)を優先して、本当に人類にとって大切なものが損なわれる(=地球そのもの)様が描かれている本作は、地球温暖化・環境破壊といった我々が現実に抱える問題のメタファーとなりますが、ちょうど最近気になって書籍などを読んでいる「ポスト資本主義」との兼ね合いもあり、非常に考えさせられる内容でした。

へビーな問題を、ジョークとユーモアでデコレーションしたこの社会風刺映画は、久しぶりに途中で退屈してスマホをいじることもなく、2時間14分一気観できた面白い作品でした。


4.今週の所感

よく、旅の目的の一つとして、「人との出会い」が挙げられますが、僕はあまり重きを置いていません

むしろ、「人との適度な距離を保つため」に僕は旅(移動生活)を続けている節があります

従って、旅先で積極的に他人に話しかけることもありませんし、宿舎も旅行者が多いホステルは苦手で、基本的に Airbnbで完全貸切の宿を取ることが多いです。

僕の内向的な性格によるところもありますが、なんか旅先で出会う人々は、「ウェーイ」な感じの人が多い感じがして(当社比)、一緒にいるのが「ムリめ」です。

定住生活をしている限り、ご近所や同僚に「ムリめ」な人がいても、我慢して共存していかざるを得ませんが、その点、人間関係に心地の悪さを感じたら、物理的に自分が移動すればリセットできる移動生活を気に入っています

このような傾向は、リアルな世界だけではなく、バーチャルな世界にも当てはまります。

かつて使用していたTwitterも、意図せずに目に入る「ムリめ」な人の投稿に疲弊して、メンタルに影響を及ぼしつつあることを危惧してやめましたが、当時はモヤモヤしていたその理由をこちらのスレッドがうまく言語化してくれました。

現代社会は分断が進んでるというより「人類は他の人類の99%がムリ」

イギリスの人類学者ロビン・ダンバーが提唱した「ダンバー数(人が関係を築ける人数は150人が限界という説)」は、やはり正しいのか。


5.今週の不買活動について

贅沢品の購入は特になく、食料、コーヒー、食料のみ。


そんな国内外をフラフラする筆者の日常はこちら(YouTubeチャンネル)になりますので、よかったら御覧ください。

vagabundo film

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