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#191 アンティグアからパナハチェルへチキンバス移動!【悲報】この旅で初めてのスリに遭う🇬🇹
2/4-5 アンティグアからパナハチェル移動🚌
アカテナンゴ火山ツアーで汚れた服や靴を昨日の午後帰ってきてすぐに洗濯しておいた。『ペンション田代』さんには三階に手洗いできる洗濯場が付いているのでとてもありがたい。洗濯物を取り込み、靴紐を結い直してチェックアウトの準備をした。
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11時、田代さんが「昨日のツアーはどうでしたか?この宿とは関係ないのでぜひ忌憚のない意見をください」と言われた。大迫力の火山も見れたし、食事等にも特に不満な点は無かったのでそう伝えた。
田代さんは今度イグアスの滝への旅行を計画しているようで、自分の持っている情報を全てお話しした。1992年にグアテマラに来て、1998年から『ペンション田代』を開いて以来、年間800〜1000人の旅人を迎えてきたそうだ。田代さんの息子さんも大きくなり、ペンションも任せられるようになってきたので、この度アルゼンチン・ブラジルの旅を計画しているようだ。
11:30、田代さんに3日間のお礼を伝える。
「チマルテナンゴはスリが多いので気をつけてください」「はい気をつけます!3日間ありがとうございました!」
バスターミナルへと向かった。入り口に到着すると、バスの係員が「チマル(テナンゴ)?」と声をかけてきた。チキンバスはすぐ発車しそうだった。今日向かうパナハチェルにはチマルテナンゴで一度乗り換える必要がある。すぐにバスに乗り込んだ。アンティグアからチマルテナンゴまでの運賃は10Q(189円)だった。
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バスの中は混んでおり、2人席に3人が座る状況で立ちの人も多い。右隣のおばちゃんが力強く詰めて押してくる。
12:50、隣に座っていたおばちゃんが「パナハチェルに行くんでしょ?」と聞いてきた。彼女にはパナハチェルに行くことは一言も言っていないので何故わかったのか疑問だった。
「そうです」「目の前の大通りで待てばパナハチェル行きのバスが通るわよ」「本当に?ありがとう!」
そう言って彼女は降りていった。自分もバックパックを背負ってバスを降りた。降りた瞬間、嫌な違和感に襲われた。財布がない!ズボンの右ポケットに入れていた財布が無くなっている!
バス内に置き忘れたか?!
振り返るとバスは角を右に曲がるところだった。バックパックを背負いながらも、自分は全速力で追いかける。
「待ってくれー!」
猛ダッシュで後を追いかけ、そして何とか走っているバスに追いつきドアに飛び乗った。自分が座っていた2列目の席を確認したが、財布は見当たらず座席の下にもなかった。
そうして初めて自分がスリに遭ったことを悟った。身体を押し付けてきたあのおばちゃんだ。最後にバス乗り場を自分に教えたのは罪滅ぼしだったのだろうか。
田代さんから「スリに気をつけるように」と言われていたのを思い出した。まさか自分が被害に遭うとは予想していなかったので軽く受け流したのがいけなかった。被害額は財布に入れていた150Q(2848円)ほど。旅に慣れて気が緩んでいるのがいけなかった。
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しかし、思ったよりは落ち込まずに済んだ。擦られたのがスマホやカード類じゃなくて良かったと思えたからだ。それらを失う方がショックはでかい。最悪は免れた。
再度全ての貴重品を確認する。パスポートやカード類を入れている腹巻きポーチを確認してみると、端に大きな穴が空いていたのを発見した。早期発見が出来て良かった。スリにあったからこそ発見できたのだと思うことにしよう。幸運・不運を決めるのは考え方次第だ。
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さて、財布が無くなってしまったので現地通貨の現金が無くなってしまった。中央公園にあるBACバンクでキャッシングをしようとしたが、いつも使っているセディナカードを差し込むと弾かれてしまう。何度試しても同じだ。ATM手数料が無料になるから愛用しているのに。
目の前にいた露店のおじちゃんにここ以外の銀行があるか聞いたが、今日は日曜日で他は開いてないらしい。多くの場合、一般的な不運と呼べるものは立て続けに起こるものだ。公園付近をうろうろしながら思案したが、結局BACバンクに戻って楽天プレミアムカードを挿入して600Q(11392円)を引き出した。あとでセディナカードの不調についても調べなければならない。
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「パナハチェル行きのバスはどこで拾える?」とおじちゃんに聞くと、
「向こうの大通りで拾えるよ」という。スリのおばちゃんの言っていたことは一応本当らしい。
13:50、バスはすぐに来た。チマルテナンゴからパナハチェルまでの運賃は30Q(569円)。今後は貴重品に注意しようと肝に銘じて乗り込む。乗客の親子に、
「このバスはパナハチェルに行くよね?」
と確認すると「行くよ」という。どうやら彼らも自分と同じ目的地らしい。
山間のカーブに揺られるので必死に体を支える。標高2600m、自分の心中を表しているように濃い霧も出てきた。
15:00、ロス・エンクエントロスの町でしばし停車した。ポテトを5Q(94円)で売りに来たおじちゃんから買って小腹を満たした。
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15:16、バスは再び走り出したのだが、すぐにパナハチェルの道を外れてしまった。すると先程の親子が
「おい、行くぞ!」
と自分にも声をかけてくれた。どうやらさっきバスが停まった場所で乗り換えなくてはいけなかったらしい。元の道を戻っていると後ろからミニバンが来たので乗り込んだ。2Q(37円)でソロラという町まで行けるらしい。
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15:55にパナハチェル行きのチキンバスに乗り込み、すぐバスは発車した。ヨーロッピアンも4人乗っていたので間違いないだろう。ソロラからパナハチェルまでは5Q(94円)だった。
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16:09、パナハチェルのガソリンスタンドで降ろしてくれた。ここから今日のホステルまで賑やかな通りを歩いていく。昨日アカテナンゴ火山から帰ってきてから靴擦れ気味なので日本から持参したトレシューに履き替えた。
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今日の宿は「Hostal Sweet Dreams 」オファー価格で安く、2泊で99Q(1863円)だった。荷物を置いてスーパーに寄った後、屋台でチーズ入りププサを食べてから大通りを歩いていると、後ろから声が掛かった。
「へーい!また会ったね!」「おお!君もここに来たんだ!笑」
一昨日一緒にアカテナンゴ火山に登ったカナダ人のイルシュカとばったり再開した。一緒にカフェに入り、アフォガドを注文して再開を祝した。
「筋肉痛は大丈夫?」「ちょっと痛いね」「帰ってきてからの洗濯が大変だったよ(笑)」「ほんと?俺まだやってない(笑)」
登山の苦労を共にすると友情が芽生えるものだ。彼は三日後、8歳の可愛い娘さんが待つカナダに帰国するらしい。
カフェを後にして、イルシュカと一緒にフェリー乗り場を確認しに歩いた。このアティトラン湖には魅力的な町がいくつかあり、滞在が心地よくて沈没する人が多いと聞いている。
イルシュカと一緒に近くのバーを覗くと、同じく登山に参加していたドイツ人のアナがいて3人で顔を見合わせて笑った。同じ旅人同士、集まる場所も同じなようだ。
自分が撮影した噴火の瞬間の写真が欲しいと言われたので、大通りで別れてからホステルに戻ってイルシュカに送ってあげた。
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翌日は宿で朝食をとってからパブリックビーチでボーっと時間を潰し、パナハチェルの町を散策した。特に見どころなどはないが、何の目的も無く散歩している時間は嫌いではない。仕事に復帰したらこんなのんびりした暮らしはしばらく出来ないだろうから。土産物売り場はどこもカラフルに仕上げてあるけれども、どれも同じ製品が吊るしてあってオリジナリティは少ない。
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今夜もイルシュカからbarへの誘いがあったので、18時に待ち合わせをした。スペイン語の音楽を演奏している雰囲気の良い一軒に入り、グアテマラビール「Gallo」を一本飲み干した。一時間ほど滞在し、素晴らしい演奏をしてくれたバンドにチップを渡してから退店した。自分は明日からパナハチェル対岸のサン・ペドロに移動するのでイルシュカとはこれが最後になったが、欧米人にしてはさっぱりとしていて、なかなか気持ちのよい男だった。
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