見出し画像

#123 長期旅の反省。世界遺産クエンカにて考える🇪🇨

10/2-3 キトから夜行バス移動
10/3-5エクアドル最後の町クエンカ滞在。旅に病む。


夜行バスまでホステルで待機。時間があるので、サッカー審判のEラーニング講習を終わらせてからスペイン語の勉強をしたり、YouTubeを観たりしていると、シンガポールからやって来たシャーという名前の青年が話しかけて来た。すでに1年半旅しているとのことだった。
「シンガポールは公用語英語だよね?中国語も話すの?大陸からの影響がかなりありそうなイメージだけど」
「そんなには感じないかな。小さな国だから貿易で経済回すしかないのよ」
「シンガポールというと、初代首相のリー・クアンユーについて学校で習ったなぁ。彼は良い影響をシンガポールにもたらしたんじゃない?」
「清濁合わせ持つね。彼がやった改革で良いことはもちろんあったけど、それと同時に良くなかったこともあったよ。ちなみにシンガポールの学校では日本について学ぶんだ。アジアの成功例だからね」
「嬉しいけど、今は昔の話さ。日本円は弱くなって競争力も落ち目だよ。」
そんな会話をした。彼とはインスタを交換してペルーで会えたら会う約束をして別れた。
そのあともアメリカ人の自撮り写真撮影の手伝いをしてお礼にコーヒー☕️をご馳走になったりしていた。

猫🐈
ビリヤード。肩攣りそう

夜の6時になったので、サントドミンゴ駅でC4の連結バスを待つ。運賃0.35ドル。帰宅ラッシュらしくバスは満員だ。バックパックを持ちながらの乗車は迷惑がかかるので、何本か見逃し、比較的空いているバスに乗り込むことができた。駅には一時間弱で到着した。
さっそくクエンカに向かう夜行バス窓口を探す。おばちゃん二人が乗客争奪戦のように「クエンカ!クエンカ!クエンカ!クエンカ!クエンカ!!」
と早口言葉のように呼び込んでいる。少々恐怖すら感じる呼び込みだ(笑)自分はその隣にいた落ち着いている係員からチケットを買った。値段は13.80ドル(2054円)。夕食に食堂で鶏肉定食を頼んで、駅構内でポテチを買い長旅に備える。

サントドミンゴ駅からキトゥンブレの南バスターミナルへ
たくさんのバス会社が並んでいる
クエンカ行き時刻表
13.80ドル
各地への料金表
食堂で腹ごしらえ
セコデポリョ

バスで8時間半、クエンカの町に到着した。新鮮だったのは町中にトラムが走っていたことだった。出来てからまだ数年しか走っていないらしい。おそらく今回は乗ることはないだろうが、地元民の足として活躍しているのだろう。
ホステルでチェックインをして少し仮眠してから、町の中心にある教会公園まで歩いて行った。世界遺産の街である印が書いてある。このカルデロン広場が憩いの場になっていて、沢山あるベンチには多くの地元住民が腰掛けている。その一人ひとりにお菓子や飴を持った売り子が営業している。

アート壁画も多い
世界遺産の町クエンカ
広場の教会デカい!
他の教会
メルカド
1.75ドル!
トラムも走っている
街並み

その他、目ぼしい場所は市内に2つあるメルカド、「8月10日市場」と、「10月9日市場」だ。特に8/10の方は二階が食堂になっていてプレートが他と比べて安い。しかも、自分が感覚で選んだ店は素晴らしい味を提供してくれ、これ以降毎日通うことになった。一階の青果市場ではイチゴを1ドルで買ったりした。この日、とうとう1ドル150円の壁を超えてしまったのでショックを隠せないが、この量で150円ならまだ許せる。

この揚げ物は微妙だった
一番食べやすいから買っちゃう
博物館ない
でっかい鍵🔑
旧市街南には川が流れる

道端で果物やパンを売っていたりする人は多いが、警察官がやって来ては何やら話していくので無断商売は禁止なのかどうかよく分からなかった。

山羊からミルクを搾って提供
無断商売ダメ?


さて、コロンビアから南米に入ってはや3週間が経とうとしているが、このところ、旅に物足りなさを感じてしまっている自分がいる。何かが起こりそうで起こらない、どこかもどかしい感覚。確かにメデジンで恐喝を受けるというハプニングはあったが、あれから全く何も起こらない。一週間や10日くらいの短期旅行であれば旅程がスムーズに行けば行くほど良いと思うのだが、自分のように長期間旅を続けている場合、それだけでは物足りなくなってきてしまうのだ。旅を全てただ上手くこなしてしまっているような感覚。旅が次第に薄くなっている感覚がある。これではせっかく旅をしている理由がなくなってしまう気がする。

その理由の一つに、英語がほとんど使えなくなったということが大きい。アフリカ旅までは、周りの人も英語を話すので、ある程度の深さまでは会話できていたが、南米に入ってから英語を話す人は極端に少ない。最低限のスペイン語は分かるので買い物や移動、ホステルのチェックイン等に困ることはないが、深く話せないことが原因になっている。ひとえに自分のスペイン語を旅の前から準備していなかったことが問題だった。初歩的なスペイン語だけでなく、日常会話程度の単語をもっと覚えておけば良かったと、後の祭りながら後悔している。あと半年でどこまで話せるようになるだろうか。ピラミッドで地元民と英語で喧嘩していたのが懐かしい。

そもそも、人と話すことも以前より少なくなっている。孤独感を感じないよう「一日で10人と話をする」というノルマもここのところ全くクリアできていない。話さなくても孤独感を感じない体になっているからだ。旅を始めて4か月までは孤独の波が定期的に襲ってきたというのに、今では誰かと話す方が億劫になっている自分がいる。これが慣れというやつなのだろう。ペルーにあと少しで突入するので、そこを起点に流れを変えていければと思う。

エクアドルの町は一方通行がほとんど

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?