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2023年とエンジニアリング

2023年の活動を振り返りながら、2024年に期待を寄せる。
仕事の話はなるべく少なめに書く。


# 転職

エムスリー株式会社に出戻りした。
エムスリーの詳細は良い感じの記事を書いておいた。

ここ数年で得られた人生のMission、Valueがあり、そのValueの中の「1人でも多くの人にエンジニアリングの楽しさを知ってもらう」「偉大なエンジニア組織を作りその価値を国益に還元する」に対して最も良い選択を取れている転職だと思う。来年は更に飛躍したい。

# 次女

次女が生まれ、3ヶ月の育児休業を取得した。

流石に2人目で育児自体は手慣れた部分も多かった。代わりに長女と2人で色々な体験をした。ディズニー、水族館、動物園、2人で遠出すると毎回本当に成長が見える。

他人の成長が涙する程嬉しいものである事に気付かせてもらえた。
転職も含め、家族に本当に感謝する1年だった。

# 1兆ドルコーチ

今年沢山読んだ本の中で最も良かった『1兆ドルコーチ』。

体育会系な本ではあるが、この本を読んで働き方から私生活の行動まで「頭の中のビル・キャンベル」によって、より良い行動を目指すようになった。

利他的な活動が増え、電通大で講義サポーターをしたり、プログラミング教室の先生をしたり、実際にコーチングの勉強を経て社外のエンジニアとも1on1で話す活動をはじめた。それなりの人と話している。

コーチング仲間と話していても感じるが、エンジニアリングを一定やり込んだ人同士でないと話して解消できない悩み、モヤモヤ、指向があるなと思う。1人でも多くの人にエンジニアリングの楽しさを知ってもらうために、私が大きく貢献出来る所でもあると思うので、これからも続けたい。

# X

Xのフォロワー数は右肩上がりで3万人を超えた。ありがたいことだし、本当に皆さんのおかげで色んな事が成り立っているので感謝している。

排除される人が少ない空間でありたいという気持ちもあって、今までブロック機能を使っていなかったが、紆余曲折あり今年からブロックをするようになった。ほぼ全てのリプライに返信する精神でアカウントを運用していて9割近くは返していたと思うが、これもやめた。

この辺りは如実に難しさが表面化してきて、3万人の壁を感じた1年だった。

# 聴くエンジニアType

聴くエンジニアTypeという、司会をしているPodcastが一周年を迎えた。

最初は「エンジニアの疑問」に答える形でやっていたのだが、最近「エンジニアの成長」にフォーカスした形に路線変更して、より一層面白くなっている(主に私が)。

もちろん「皆さんに良いモノを届けたい」という気持ちもあるのだが、私自身の学びも多い。CTOや業界のリーダーであるエンジニアらが何に注視して、何を考えているのか、そして成長とはそもそも何なのかについて考えさせられる時間が増えた。

本当に楽しい。

# スポンサード

技術勉強会やカンファレンス、団体へのスポンサードを進めた1年だった。

名前が大々的に出ている所だと、今年のPyConや、OSSであるSudachiのホームページ辺りには恥ずかしい程大きな形で載せてもらっている。

Python/Rust Foundation、CakeCTFだったりロボコンのようなコンテスト、PyLadiesや関西Kaggler会のようなコミュニティにもスポンサードしている。
全部載せ最新Macbookが買える程度に、大きくお金を使った推し活ができた。来年も引き続きやっていきたい活動の1つ。

より多くの人がエンジニアリングの楽しさに触れて欲しいので「企業/個人でスポンサード可能なテックイベントが集まるスプレッドシート」的なのを誰か作ってこっそり共有してほしい…何となく知ってる所だとYAPCやデブサミの個人スポンサーは面白いらしいし、VimConfとかセキュリティ・キャンプとか大小色々ある気がする。

ちなみに元手は私が個人でやっている執筆や登壇、講師やアドバイザー業などから出ており、家計とは完全に別。取材なんかの話が来るのはむしろ皆さんのおかげなので金銭関連での心配は不要です(よく言われるので)。

# 登壇

YouTubeチャンネルも有名、ビジネスシーンを深く学べる動画が沢山、我が家も夫婦揃って見ていた『PIVOT』、になんと出た。

これが結構良い体験で、今年一番考えが整理された対談にもなっていると思う。Podcast形式なので、是非聞いて欲しい。
憧れの場所に立てるという意味で、素直に嬉しかった。

他にはGoogle Innovators Liveに出たり、Google Cloud Nextに参加もした。

AI/ML分野におけるGoogle Cloud Champion Innovatorという認定イノベーター的な事もやらせてもらっている。多分AI分野で国内だと5人ぐらいな気がする(正確に分かっていない)。↓のグッズ超かっこいいよね。

だからという訳ではないのだけど、最近はGemini関連のテクニカルトークやVertex関連の興味がずっと高く、もっぱらそういう技術登壇が多かった。最近はAI関連のライブラリ化が盛んで、各位が研究者としても開発者としても名前を上げられる良い環境になっているよなと思いながら、応援の気持ちで色々と勉強→発信している感覚もあったりする。Champion Innovatorっぽい仕草ができているとも言える。

一方、登壇に関しては今年かなり「呼ばれる」事が増えたので、来年はCFPに応募する形なんかで野心的に行きたいなと思っている。
チャレンジあるのみ。

# 技術的関心

2023年の技術としては何と言ってもAI分野の進捗が凄すぎてワロタ。
革新的なイノベーションが生まれる瞬間の、人や金、技術、心の動きが体験できたという側面において本当に良い1年だった。

Pythonでは、今年いくつかのPEPが通り、長らく議題にあったパッケージマネージャー論争がかなり良い方向に傾いた。私はこれに興味津々で、自作パッケージマネージャーの本を技術書典で出したり、パッケージマネージャー関連の情報をまとめたGistを書いたり、新しいパッケージマネージャーのアルゴリズムについて調べたりした。Pythonコミュニティ内の活動の中で聞いたところ、来年かなり飛躍するリリースが出そうでワクワクしてる。

今年はMojo Langが出てそれも面白かった。結構ライブラリを作って遊んだ。前職Rustの会社でも学んだが、これからのソフトウェアとしてメモリ安全、型安全が重要になることは間違いなく、そうでない言語とユースケースが2極化するのではとぼんやり思ったりしている。その中でMojoのような挑戦的なパラダイムがいくつも生まれるだろうと考えると、更に面白いエンジニアリングの形も出来るだろうなと妄想が膨らむ1年だった。

# エンジニアリングとビジネスの難しさへの回答

昔書いて少し話題になった記事。

「難しい」という結論で終わっていたけど、「1人でも多くの人にエンジニアリングの楽しさを知ってもらう」に近い内容で、私の中での回答が出つつある1年になった。正解は無いのだけど、私の中で。

偉大なエンジニアリングと偉大なビジネス、技術を楽しむ気持ちとまだ見ぬ素晴らしい世界は密接しているはずだ。

取り戻そう、最初の1行が動いた時の感動、ハッカソンでアイデアを爆発させ、研究室で日夜考え調べ実験し、コンテストで競い合い、モノづくりを通して学んだ工夫して創るという楽しさを。

ギークは世界を変える。

# 推し活

妻と子供が一番の推しではるけど、今年は他の推し活にも時間を上手く使えた。

水星の魔女、ジョジョ、ダンまち、フリーレンと王道の所をちゃんと見れた。遊戯王、MTG、ポーカー、じゃんたま、原神、アークナイツ、APEX、みたいなところにも時間を使えた。ちゃんと各ゲームで高位ランクも取れた。BLUE GIANTも初見だったが最高だった。王様ランキングも良かった。

昔は苦手だったけど、スキマ時間に細切れ早送りでアニメや映画を見るとか、何かしながら書籍を読むとかが出来るようになってきた。子供が出来て、集中する時間と遊ぶ時間のメリハリ、待ち時間の活用、みたいな機会増加による工夫の必要性が増したからという気がする。

デカい。

# 運動

元々痩せ型なので健康診断で色々指摘されがちだったが、重い腰を上げてランニングをはじめた。子育ては体力ゲーなので、使命感と楽しみが混ざって良い感じで出来ている。

ついでにプロスポーツ選手のYouTubeを色々見るようになった。サッカー、野球以外にもテニス、バスケ、水泳、バレエ、ゴルフ、ラグビー、陸上、ボルダリング辺りで色々と。
身体を動かすプロは思考の動かし方も知ってるなという感じがある。良い。

全くスポーツではないけど武井壮の人生相談の動画、良いので見て欲しい。

来年はもうちょっと身体を動かす機会を増やしたいところではある。

# 2024年に向けて

自身の居たチームが無くなったり斜めからの謎批判もあったり苦しい瞬間もあったが、やるべき事に改めて向かうきっかけも多く得た2023年だった。

難しい物事に立ち向かう時にしっかり信頼出来る人と話せたのも大きかった。転職活動中色々話をしてくれた方々、ありがとう。大きな成果を生み出してくれた会社の皆様もありがとう。家族もありがとう。

2024年、大事なものを大事にする1年にしていきたい。

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