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チャラい出会い

わたしには1つ年下の義姉がいる。(danna君が年下なもんで)
名前はゾエにしとこう。
そのゾエが、誕生祝いにランチをご馳走してくれるというので、最近できたカフェに行ってきた。
私の誕生日は冬なので、半年遅れの誕生祝いなのだけど、忘れた頃に祝ってもらえるのも悪くない。
悪くないどころか、美人でかわいいゾエとデート気分でウキウキであった。
わたしは割と中性的な女子なのだが、ゾエは頭の先からつま先まで、手入れのきちんと行き届いたオシャレ女子で、まばたきから指先の動きまで、動くブライスドールみたいなのだ。

カフェは、古民家をリノベーションした人気店。
混雑を避けた時間に行ったのだけど、席が空くのを少し待つことになった。
そこに、『POPEYE』のバックナンバーが置いてあった。『二十歳のとき、何をしていたか?』2017年版。
辛酸なめこさんや、井上陽水さん、ピエール瀧さんなど、33人の著名人のインタビューが掲載されている。


みんな若いねー!
そう言いながら、自分達も二十歳からあっという間に二十何年も経過してしまった。
ゾエと自分達の二十歳交換をしてみたけど、それはもちろんのこと見事に全く違う。



danna君と出会ったのは、彼がちょうど二十歳の時だった。そんなに若かったのかー。

新宿リキッドルームで石野卓球のライブがあり、何人かの友達で乗り込んだのだった。
ドアオープンまで、階段まで続く長い列で座って待っていた時だった。
ちょうどその場所から、エントランスに入るのが見えるのだけど、いよいよドアオープンの時に、7〜8人のダンサー系の男の子達が入っていった。
その中のひとりが入るとき、光の風が吹いて、全身に光を纏っていて、まさか!わたしとしたことが、ときめいてしまったのである。決してそんな不純な動機で、卓球のライブに来た訳でなかったのに。(不純でもいいでしょ、笑)

やばっ!何今の!?
って心のなかで呟いた。誰にも言わず。
いや、それは単なる記憶違いで、口に出てしまっていたかも。ま、どっちでもいっか、笑。
中に入ったら探そう!
そう思って踊っていたら、すっかり楽しくて、あのコを探すのも忘れてしまっていた。

その時だった。
『楽しそうだね!』
声をかけてきたのが、探そうと思っていた、光の風が周りに吹いていたあのコだったのだ。

えーー!こんなことってある!?
舞い上がって、どこまでもどこまでもはっちゃけてしまった、笑。

そんなチャラく出会って結婚したのが今のdanna君である。まさか結婚するなんて、思わなかった。でも、離れることも考えられなかった。
運命って面白い。

すっかりと、いい年齢になっちゃったけど、どんだけ喋っても飽きなくて、同性の親友みたいでもある、笑。
出会ったときと変わらない距離感の平行のまま、お互いを知っても知っても新鮮なdanna君。

こないだ、danna君との話の流れで、スピリチュアルカウンセラーの江原さんの話になった。
『あの世からの手紙』の後日談で、江原さんによると、『亡くなった人って、本当によく謝るんですよね〜。後悔の無いように逝っていただきたい。』と言っていたそうだ。

そこでdanna君に
『詳しくは言えないけど、今まで色々本当にごめんなさい。そして何もかもありがとう!』(Hug)って言えた。
『詳しくは言えないって、一体何したの!?』って突っ込まれたけど、笑、とてもとてもスッキリした。直接本人に言っておくの大事だな。
これでわたしはあの世から『ごめんなさいねぇ』なんて湿っぽく言わなくて済むし、感謝も伝えることができた。感謝はどれだけ伝えても伝えきれないけどね。

チャラく出会っても案外に、味の無くなることのないスルメのようである。 


みなさんは、二十歳のとき、何をしていましたか?


※画像は『そよそよ』さんからお借りしました。ありがとうございました。



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