VOLLEY TOUR 2024【11】~チステルナ練習見学(inモンツァ)
3月3日(日) 6日目。
昨晩遅くにミラノ・リナーテ空港へ到着し、徒歩で行けるホテルで即就寝。朝は7:00の朝食をフライングでいただいたら、急いで本日一つ目の目的地、モンツァへと向かいます。
日曜の朝7:30、リナーテ空港駅始発の地下鉄車内はガラガラ…。
徐々に人が増え始め、田舎者の旅行者はスリに警戒しながら、隙のない行動を装い行動します。あぁ、いつになってもミラノの地下鉄はドキドキ…。
20年近く東京と大阪で暮らしましたが、育ちが田舎なのでやっぱり都会には慣れません。だからこそ、都心を離れた観光客の行かないようなバレーチームのホームタウンが、居心地よく感じるのでしょうか…。
たった10日間の旅なのに、今回2回目の訪問となるモンツァ。
今回は練習見学だけなので宿は取っておらず、スーツケースは駅前の荷物預かりを利用させてもらいました。荷物預かりと言ってもカフェなので、レジで料金を支払って置かせてもらうというもの。入ってみると大きなスーツケースを持った旅行者が大勢いて、なかなか繁盛している様子でした。
店員さんが中国人のようで、イタリア語が分からない私に英語や日本語で話そうとしてくれ、その一生懸命さに一瞬で好感度UP。理解できないこちらが悪いのに、困らせてしまって心苦しくなります。5ユーロを支払い、数時間後には取りに来ることを英語で伝えると、笑顔で送り出してくれた温かい笑顔の中国人の女の子。2,3時間で5ユーロ、800円かぁ…と躊躇っていましたが、この温かさを思うと損はないと思いました。
身軽になったところで、モンツァの体育館へGO!数日前に通った道を再び歩いて向かいます。
モンツァのサッカースタジアムが見えたら、目的地はもうすぐそこ!そのままスタジアムの脇を通り、再びこの体育館へ戻ってきました。
時刻は9:30、本日はここでチステルナとの対戦が行われるモンツァ。入ってみるとなにやらスタッフさんのような人々が動き回り、すでに場内は慌ただしい雰囲気。
コートに目を向けるとチステルナの選手たちが走っています。すでに練習が始まっているところをみると開始は9時だったのか…。遅れたことを悔やみながら、練習見学場所だと教えてもらった客席へ向かおうとすると、女性スタッフさんに声を掛けられました。
日本人の私を見て、恐らく高橋藍選手を見に来たと思ったようですが、チステルナの練習を見たいと告げると、すぐに見学可能な場所へエスコート。日本人選手がイタリアリーグに移籍して以降、観戦や練習見学者が増えたお陰で、こういう場面も怪しまれずにスムーズに通してもらえるようになりました。観客席にはこの日も日本人の見学者がいらしていて、日本語で情報をいただけるのも有難い限り…。その方によると、この日は女子の試合が12時からあるとのことで、それで着々と試合の準備が行われているということでした。
チステルナには昨季日本に2度も来てくれたセルビア代表のネデリコビッチとぺリッチが在籍。今シーズンのブロックランキングでは、セリエ初シーズンにもかかわらず、ネデリコビッチは堂々の3位。ぺリッチはサーブスピードランキングで世界5位をマークしている強者。そんな2人のパフォーマンスが見られるチステルナの試合を生で観たかったのですが、時間が足りず今回は諦めることに…。その代わり、練習見学だけでも見られれば…とここを訪れたのでした。
まだまだ伸びしろの多い可能性を秘めた2人のセルビア代表。彼らはきっとこの先も各クラブチームで活躍し、代表でも軸となっていくでしょう。この先の未来を支えてくれると期待し、今回の旅で試合は見れなくてもまだまだこれからチャンスはあると、楽しみはとっておくことにしました。
試合準備で周囲が慌ただしかったお陰で、その人影に紛れて練習後の2人と話をすることができました。日本に2回来てくれたといっても、こうやってゆっくり話をすることは難しかったので、とても貴重な時間!
パフォーマンスが見れたことはもちろん、話をすることで見える人柄の良さを感じ取れたり、それが思っていたイメージと違って母性本能をくすぐられたりで、ここで大切な思い出がまた一つできました。
以前、試合や練習を見るだけで十分なのに、なんで選手に声を掛けるの?と、バレー関係者の方に以前聞かれたことがあります。
なぜって…
確かに試合後や練習後、疲れているときに関わるのは迷惑なことかもしれません、それは重々承知しています。でもそれ以上に、伝えたいのです。あなたのパフォーマンスは遠く離れた海外からも見にくる価値があるのだと。それを知ってほしいし、そこから自信にしてほしい。そしてより強くなってほしい…。自己満足かもしれませんがすべてはセルビア代表が強くなってほしいからなのです。もちろん彼らをもっと知りたいという自分の欲もありますが…。しかし、その比重が重くなってしまって選手の迷惑になっていないだろうか…という感覚は常に念頭に。過去にそれで痛い思いをしていることもあり、その恐怖が忘れられないのです。
帰り道は、楽しい思い出を回想しながらうきうき気分で駅まで。
駅で荷物を受け取って、すぐにまた列車で移動です。
次の目的地は今夜の観戦場所、ヴェローナ。
遂に…コロナ禍を経て5年ぶり!ヨボビッチを見られる時がやって来ました!
12へつづく…
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