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VOLLEY TOUR 2019/20【74】~ウファからモスクワへ

試合後、おばさまに貸していただいた
年間パスをお返ししようとすると、
「これは持ってていいわ、
来週のサンクトペテルブルグ戦も
見に来なさい…」
と予想外のお誘いを受けてしまいます。

しかし、私はこの後すぐに
ロシアを離れなければなりません。

来週…というと…
まさに旅が終わる前の最後の観戦日。
そして翌日はすぐに日本へ…
そのことを翻訳アプリを使ってお伝えし、
優しくしていただいたおばさまに
深い感謝の気持ちとお別れを伝えました。

アプリを使って翻訳された言葉だけでは
気持ちが伝わらないことを恐れ
微笑みとジェスチャーをふんだんに交えて、
自分ができるありったけの表現方法を使って…。
最後には一緒に写真を撮らせてもらい
この出会いもしっかりと思い出のアルバムに残し
体育館を後にしました。

体育館を出るとウファの歩道は
美しいイルミネーションで彩られていました。

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昨日の早朝に見たワクワクの希望を感じた
このイルミネーションたち…
一日経った今、再び目にすると
それは楽しいウファの日々のフィナーレを飾る
すてきな演出のように思えました。

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新しい街での冒険、
チケット確保で心身ともにやられながらも、
それを超えた先に待っていた感動の嵐…
そして締めくくりの帰り道にこの美しい光景!!

ウファの冒険物語は想像もしていなかった
感動の一作になりました。

さて・・・
ひとつの物語に幕が下りたところで、
ここから次の作品…じゃなかった、次の旅へ…(笑)。
いよいよ旅もラストスパート!ということで
怒涛の1週間の始まりです。

当初、ヨーロッパを周遊し、
最後にロシアを西から移動して、
ここウファの後
さらに東…日本寄りのノボシビルスクから
帰国しようと計画していたのに、
ここで問題勃発!

ノボシビルスクで見るはずだったCEV CUP、
ホームとアウェーの日程が入れ替えになってしまい
5日後はノボシビルスクではなく
オランダでの開催になってしまったのです…。

せっかく日本に近づいていたのに、
またヨーロッパへ逆戻り…
でももちろん、そこには
「諦め」という選択肢はありません。
だって、今回ロコモティフの試合はまだ
見ることができていないんです・・・(涙)

そう、旅の初めパリでのストライキに阻まれて
CEV CUP 1/16ファイナルの
ショーモン行きを断念してしまっていたので、
ここは是が非でも戻って見に行かなければ!!

でも、ただ欧州に戻るのはもったいない…
せっかくだったら最後、
見られるチームをとことん見まくろう!

…という訳で調べてみたら、
明日日曜のイタリア・セリエ観戦に、
今から移動すれば間に合うことが判明!!

よってホテルで荷物を受け取ったら
急いでウファ空港へと向かうべく
路線バスに乗り込むのでした。

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試合が圧勝のストレートだったことで
出発時間までには余裕があり、
おまけに飛行機の遅延も重なって
予想外に時間を持て余す結果に…

そこで、時間つぶしにパンケーキで
軽めの夕食タイム。

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チョコとバナナのクレープ風パンケーキを
いただきました。

それでも時間を持て余し
早めにチェックインカウンターに行くと
まだ誰もおらず真っ暗闇の中…
それならば、ネットでチェックインも済ませているし、
荷物も機内持ち込みOKだし、
このままエアサイドへと移動しよう!
と、セキュリティ通過を試みるも
早過ぎるとか、荷物のタグがないとかで
止められてしまいます…。
しかもロシア語オンリーで
おじさんの表情が事務的で冷たく、
怒られているような言われ方…

奇跡のような楽しい出来事のあとの
上手くいかない事態、
やっぱり旅はいろんな苦労がつきものだと
痛感するのでした…。

遅延すること1時間20分…
飛行機は無事に深夜の空へと飛び立ち、
モスクワへと向かいます。

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機内食にはサンドイッチのサービス。
パンケーキのあと、ラウンジでも軽く
食事を取ってしまっていたので
ちょっと苦しい状態…でも完食。

2時間の時差の関係で、モスクワへ到着したのは
深夜0:00の10分前。
胃腸のもたれ、睡魔、時差ボケで、
ぐったりしてもおかしくない状態なのに、
まだウファでの興奮は継続中でテンション高め。
雪もない歩きやすい道路といこともあり
空港からホテルまでは徒歩で向かいました。

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モスクワ時間深夜0時を過ぎ、
明日の早朝移動を考えると
すぐにでもベッドに入るべきなのに
なかなか眠りに就く気分ではありません…。

いただいたプレゼントを眺め
再び幸せに浸ります。

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この旅が終わればもう大好きなチームに
選手たちに会えなくなる…
セルビアの五輪予選敗退以降、
そんな寂しさが時々おとずれ
楽しむことを忘れることもありました。
でも、こんな素敵な思いのこもった品たちは
そこに私がいたことを
そこで楽しい時間を過ごしたことを証明してくれ
その思い出をいつでもすぐ
取り出せるところにいてくれます。
きっとずっと永遠に私にエールを
送り続けてくれる気がします。

そう思ったら寂しさはどこかへ行ってしまって、
俄然、旅が楽しくなってきた(笑)!! 

もう大丈夫!
悲しいなんて思いません。
だって、お別れじゃない…
いつも彼らの笑顔はすぐ傍にある。

私はやっとこの旅の本当の意味に
気付いたのでした。

【75】へつづく…


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