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TOUR 2022【2】~出国

今回の出発地は羽田空港。

水際対策の緩和により、海外旅行客が戻ってきていると聞いていましたが、現状、ガラガラのターミナル内。「出国も行列ですよ!」と聞いていたのに、ほぼ立ち止まることなくウォークスルーでゲートへ。指紋認証、顔認証あっという間にクリア!…といきたいところでしたが、うっかりマスクをしたままで顔認証をしようとしてしまい、慌てて外すはめになり少々手間取りました。

早めに到着していたので、エアサイドでショッピングを楽しむつもりでしたが、お店の半分ほどがクローズ。結局見るところもあまりなく、早々にラウンジへと移動することに…。一度解約したプライオリティパス(世界のラウンジが無料で使えるパス)ですが、この機会に再申し込みして準備は万端。これから、もっともっと旅をするつもりで、しっかり元を取るつもりでパスを握りしめ、ANAのラウンジへ向かいました。ラウンジに似つかわしくない優雅さのかけらもない貧乏トラベラーの内心を表に出さぬように努めながら、出発前のひとときを過ごすのでした。

このひととき…これが、旅をするときに味わえる最初の喜びです。せかせか働く日常から離れ、ぼーっと目の前に広がる飛行場を見ながら、これから起こることを想像しながら期待を膨らませます。忘れていたこの喜びを味わったら、徐々に気分が高まってきて、ようやくスイッチが入ったか…!?
自然と湧き出てくるこの何とも言えぬ幸福感。不安よりも楽しみでいっぱいだった以前の旅の感覚をここで思い出しました。
そうだ、旅に出るんだ!
待ちに待った旅なんだ!!

コロナ感染が収まっていない状況下、その他さまざまな不安の方が大きく心を曇らせていましたが、出発直前になってふいに晴れ間が現れました。日本を発つギリギリにようやく心の準備も整い、旅を楽しめる体制に。おかげさまで晴れやかな気持ちで飛行機へと乗り込むことができました。

香港行きのキャセイパシフィック航空は満席。マスク必須、ぎゅうぎゅうの機内で約5時間のフライトです。16時出発ということで、ここは寝ずに機内食と映画で乗り切ります。

映画は、日本映画・日本語字幕が充実しており、見るものに困らずあっという間に5時間経過。時差一時間の香港へ、現地時間20時に到着しました。

香港での長いトランジットをラウンジで過ごす予定が、コロナ禍での減便に伴い、早々に閉館しているラウンジ。結局あてもなくゲート近くのベンチで過ごします。しまった!と思ったのは、トランジットのことを考えず専用のコンセントのアダプタを持ってこなかったこと…。空港内はWiFiが飛んでおり、スマホさえあれば待ち時間もなんてことはないのですが、バッテリーの減り具合が心配の種。充電できるようにいたるところにコンセントはあるものの、用意して来たイタリア用のCタイプでもなければ日本用のでもない。最新の空港だとUSBタイプのコンセントが常設されていますが、ここは残念ながら…。でも、最近の飛行機は機内で充電ができるはず!次のフライトに期待を込め、思う存分スマホタイムに使いました。

集中していて周囲の状況に気付かず、いつの間にか大勢の出発客が集まっていました。ということは、もうそろそろ出発か…?

香港時間0:00前には乗り込みが始まり、長期フライトに備えます。
今回はガラガラの機内。誰もいない3列席があるのを確認し、客室乗務員さんの許可を得て早々そちらへ移動。おかげさまで3列シートを占領して足を延ばして横になることができました。

十分なフリースペースを確保したお陰でミラノまでの13時間半は想像以上に快適。時差ボケ回避のために、ここではほぼ睡眠に費やします。機内食だけはしっかりいただいて、あとは睡眠TIME。

とはいえ、そうそう眠ってばかりもいられず、だらだらと映画を観ながら時間が過ぎるのを待つのでした。

以前だったら、見たい映画をガッツリ見て、機内食をガッツリ食べて…旅のどんな行程も最大限に楽しもうとしていましたが、この先のことを思うと、体力気力確保のために無理は禁物…と守りに入ってしまうように。でもこれが、2年半のブランク…予想していた年齢による変化なのでしょう。これまではできるだけお金を掛けずに旅をしようとホステルや空港泊をしていましたが、今回はコロナや体力の問題もあり、相部屋は一切なしで個室。円安や物価高でホテルも航空券も以前の2倍ほどになっていますが、そこは譲れずお金をかけることにしました。
よって、クレジットの利用履歴を振り返るのは怖いですが…それは今は考えない!今まで2年半長崎にこもりっきりで旅を我慢してきたんだ…これはそのご褒美だと言い聞かせ、貧乏性の思考を一旦閉じ込め、ミラノへの到着に備えるのでした。

カレーに焼きそば、中華風の機内食をいただいて、アジアの空気の中にいましたが、いよいよ着陸…ヨーロッパの空気に触れるときです。
念願の海外、ヨーロッパ。まさかこんなに早く戻って来るとは思っていなかったけど…

祝・海外バレー観戦旅・復活!
パチパチパチパチ…(拍手)
さぁ、ここから華々しい観戦旅のスタート!!

の、はずだったのですが…
私の予想を全て叩き潰すような、不運に満ちた旅が始まるのです。

【3】へつづく…


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