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EURO VOLLEY 2019 観戦記録11~決勝SRB×SVN

2019年9月28日(日)17:30
ヨーロッパ選手権男子・決勝
セルビア vs スロヴェニア

ここはフランス??
いやもう、スロヴェニアホームと化しています。

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恐らくフランス人も
たくさん来ているはずなんですが、
セミファイナルでフランスがセルビアに
負けてしまったことによって
スロヴェニア応援に回った感が否めません。
現に私のお隣のお姉さんたちは
スロヴェニアグッズも何にもないけど
完全スロヴェニア応援。
こりゃ、フランスを敵に回したセルビアは
厳しいな…と思わずにはいられませんでした。

だけど、一角にはこんな軍団も

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おおおー、
セルビア応援じゃないですか~!!

よく見ると客席にはポーランド国旗やベルギー国旗
フィンランド国旗も見られます。
ヨーロッパ選手権のいいところは
たとえ応援するチームが敗退しても
こういう風にいろんな国のファンが
バレーボール観たさに
集まれるところだなーと思うのです。

そんな盛上る会場内で始まった決勝戦。
スロヴェニアのチェブリのサーブで始まった試合は
気合の入った強打が来ると思いきや
緩めの入れてこサーブ…
これがセルビアの背後を通過しアウトになります。
むむ、これはなかなか弱気なスロヴェニア。
こちらに軍配が上がる予感が一気に立ち込め
笑みがこぼれそうになります。

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が、続くセルビアのアタナシエビッチの
サーブもアウト。
おまけに、初っ端のスパイクがブロックされ、
予感は一気に崩れます。
その後の攻撃もさらにブロックに遭い、
これは逆にスロヴェニアの流れが起こりそうな
予感に一転してしまうのでした。

セルビアにとってはこの会場は
一昨日の準決勝に次いで2度目。
しかし、スロベニアは準決勝から移動して
この会場での試合は未経験。
これって、フランスは上手いこと
考えたよなーと思わずにはいられません。
もし、セルビアにフランスが勝っていたら
ここにフランスがいて、
会場に慣れない相手チームを
撃破できる可能性は高まります。
いやいや、強いチームは
そんなことでは動揺しない…
けど、変動の激しいユーロには
有効な手段かもなーと思わずには
いられませんでした。

が、意向に反してセルビアは
スロヴェニアペースに呑まれまくり…
この会場に慣れていても
景色はあの準決勝の時と全然違って
スロヴェニアホーム。
完全フランスホームでやれたのだから、
こんなことで惑わされるはずない!
と思っていましたが
中盤からスロヴェニアのブロックやサーブが効いて、
差を埋められぬまま第一セットを
失ってしまいました。

あぁ、やっぱりスロヴェニアの勢いは
本物だったか…
ヨーロッパ選手権直前の親善試合では
確か2戦やってどちらも勝っていたはず。
だけど、試合間にどんどんチーム力が高まって
覚醒するチームもあるから、
それが現実というもの…仕方ない。
どこかで相手を讃える気持ちを持ち
傷心を最小限に抑えられるよう
見守ることにしました。

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が、反撃に出たセルビア、第2セットは
ブロックのオンパレード!
なんとなんと2セットだけで計8本!!
きたー!!新生セルビアの真骨頂!!
もう、これが見れたら幸せ最高潮。
こんなに気持ちのいい展開のバレーを
決勝でやってくれるなんてなんと頼もしい。
ブロックが調子いいと、ワンタッチも取れて
つなぎもよくなるから攻撃に繋げられる。

これで、諦めかけていた金メダルが
一気に見え始めました。

そして勢いは続き第3セットもセルビアペース。
スロヴェニアが予想外に弱ってしまって
逆に物足りなさを感じるほどに…

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でも、ユーロは何がきっかけで
一気に火が付くかわからないから
全くもって油断はできません。
しかし、24‐15でセットポイント。
最後はちょっと手間取ってしまいましたが、
第3セットもセルビアが獲りました。

いよいよ、金メダルまであと1セット!
第4セット、一層緊張が高まります。

序盤は一進一退の攻防が続き、
中盤でいよいよ、フィナーレに向かって
セルビアのショータイム。
それぞれの選手がそれぞれに
いいパフォーマンスを出して、
それがひとつの点数となり、
さらにそれが重なっていく…。
自分の応援するチームがこんな風に
ボールを繋いでいくこの光景は
バレーファンとして最高の景色です。

中盤セルビアが一気に走り5点差をつけると
スロベニアも焦り、冷静さを欠き、
苛立ちも見られるようになります。

23-16、金メダルまであと2点…
そんなところで、ちょっとした乱闘が
勃発してしまいました。

アタナシエビッチのアタックミスのあと
チェブリが何か攻撃的な言葉を発した模様。
それにアタナシエビッチも触発された?!

チェブリとアタナシエビッチ、
両者にイエローカードが出せれ、
ここで流れはスロヴェニアペースに。

気持ちの乱れたアタナシエビッチの
アタックミスがあり、
23点を打破できないところ、
ここで冷静にキャプテンに託す
セッター、ヨボビッチ。
ペトリッチのアタックは決まり、24-20。
これでついにマッチポイントを迎えました。

この期に及んでも無駄に喜ばず、
冷静さを保ちながら
サーブに下がったペトリッチは
気持ちを乱されるチームメイトを前に
キャプテンらしい落ち着いた
パフォーマンスを魅せます。

いつも通りのサーブ…
それがこの試合、最後の一撃に。

スロヴェニアのリベロ、コバチッチの腕から
跳ね返ったボールはそのままネットに直撃。
これで25-20となり
セルビアの優勝が決まったのです!

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12へつづく…




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