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VOLLEY TOUR 2019/20【13】~Milano vs Shijak(CC)

12月19日(木)
CEV チャレンジカップ 16thファイナル
ミラノ対シジャク(アルバニア)

昨日のリベンジを果たすため
開始時間1時間前には会場に到着。
今日は練習からしっかり見ることができました。

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今季のミラノは良いメンバーが揃い
調子もなかなか良いようで
正直、チャレンジカップでは
圧勝で勝ち進んでいき
勝負にならないのでは…と想像。

昨日の試合をみても、第三セットは25-7。
トータルの試合時間52分。
欧州各国、昨季の上位から
チャンピオンズリーグ、チェブカップ、
チャレンジカップ…と出場権が与えられるので、
国のレベルを考えると
レベルの高いイタリアやロシアが
俄然有利となるのです。

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それでも好きな選手が
今現在、どんなパフォーマンスをするのか
チームメイトとどんな交流をしているのか
それを見られればいい…。
面白い内容の試合を観ることもですが
クラブチーム巡りでは
手に汗握る試合でなくても
じっくり観察する方が優先。

幸運なことに昨日、温存だったペトリッチが
今日はスタメン。
一方、昨日スタメン・フル出場で
エース6本、88%の決定率を残したアブデルと
クレブノが今日は控え。

セルビア好きの私にとっては
今日の試合を観戦できたことは
ラッキーでした。

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ラッキーといえば…この観戦の1週間前に
オコリッチが移籍してきたことも
予想外の幸運でした。

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今季の移籍先の発表がなく、
気が付けばどこのリーグも始まってしまい
今季は見られないのか…と諦めていました。
しかし!シーズン途中、動きがあって、
このツアーに間に合った!!

オコリッチこそ、ナショナルでは
控えになることが多く
しっかりパフォーマンスを見られないので
クラブチームで見ておきたくて…。
観戦へ行く度に意外な素顔が見られ
その魅力にどんどん嵌っていく選手の一人。
今回も、移籍して間もないとは思えない
コンビに感銘を受け、
すっかり魅せられました。

初のイタリア…
イタリア語もままらないはずなのに
しっかり「自分」を出せているように
見えるオコリッチ。
プレーでもセット間でも積極性が見られ
逞しいな…と思わずにはいられません。
あのアタナシエビッチだって
1年目はイタリア語を理解できず
チームの輪から外れているシーンが多かったのに。
そこをイタリア歴の長い
チームメイトのペトリッチが繋いでいたんだっけ…。
きっとここでもペトリッチは
そういう役目をしているのだろうな…
そんな想像が容易にできるのでした。

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石川選手がモデナにいた時も
宿舎から体育館まで送り迎えをしていたという
周囲への気遣いを忘れないペトリッチ、
本当にいいお兄さん的存在です。

とそんな想像ができるほど
試合は順調にミラノペースで進んでいきます。
ペトリッチが珍しくライン踏み越しをしたり
ちょっと調子が悪そうな感じで、
気になる場面もありましたが、
まぁ、そういう時もあるかな…と。

そうはいっても、サーブで崩したり
貢献していることも十分に見られたので
それなりに満足の試合。
いいんです、ここで絶好調じゃない方が(笑)。
私の望みは、セルビア選手のピークが
年明けの五輪予選にくること。
だから、大きな声では言えませんが
ここで満足のいく出来じゃない方が
いいんだ…と密かに思っているのです。

対戦相手のアルバニアのチーム・シジャクは
改めて見ると社会人チームのような雰囲気。

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ただ、波に乗ったときの勢いは
ヨーロッパ特有の爆発力があり、
現に第3セットは危ういところも出てきました。

きっと彼らにとっては
この舞台に立って、
イタリアのチームと戦えることは
とっても名誉なことなんだろうな…
そんな風にバレーを楽しんでいる
雰囲気がひしひしと伝わってきます。
こうやって交流のある欧州、
ここで有能な選手はステップアップして
移籍していくに違いない。
離れ小島の日本、ひいてはアジアでも
こういう関係性があると
面白いのに…と思うのでした。

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試合は予想通り3-0でミラノの勝利。
これで1/8ラウンド進出です。

終わった後にはモンテネグロの選手と記念撮影。

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その後にはアルバニアのチームの中に
ペトリッチとアブデル2人だけが呼ばれて
一緒に記念撮影をするシーンも…。

セルビアとアルバニア、
歴史的背景を思うと敵対する国同士、
空爆のあった約20年前には
こういう光景なんて想像できなかったはず。

スポーツに政治を持ち込ませてはいけない…
といいつつも、実際にサッカーでは
いろいろ事件も見られたりすることを思うと、
こんな光景を見るとホッとします。

時代が移り変わっていく中で
スポーツがその壁を取り払ってくれるようで
改めてバレーが繋ぐ平和な世界に
喜びと安らぎを感じるのでした。

【14】へつづく…

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