見出し画像

アウトプットでインプット

本の紹介。「心理的安全性のつくりかた」
 Googleは強い組織を研究した結果、「強い個人がいる」より、「心理的安全性がある」ことが圧倒的に重要とした。
その心理的安全性がある組織のつくり方を説明した著書。
 過去の延長線上にあった時代と、コロナや気候変動、米中摩擦など、正解のない「VUCA」の現代では組織に求められることが違ってくるという考えが起点。正解がないのだから、行動・挑戦、時には失敗から学び「正解」を模索する。では、その失敗を「叱責」されればどうなるか?
失敗をなくすために、行動も挑戦もなくなるだろう。
 会議でのアイデアも、10のできない理由が返ってくれば、やがてアイデアも出さなくなり、新しいものが生まれない。


 著書では心理的安全性がある組織として、物事に対し嫌子=「悪いみかえり」ではなく、好子=「良いみかえり」で運営されることを指した。
良くない報告にも、まずは報告自体に感謝。挑戦した結果ならその部分は評価。起きた「良くない事」「失敗」は組織の学びに変える。
 その他、心理的安全性がない状況下では、意見の対立は容易に人間関係の対立になるなど、納得できる記述が多い。冒頭の通り、本書は分析に留まらず、心理的安全性がある組織のつくり方を説明しており、具体的な取るべき行動や考え方についても言及している。


 日本は労働人口の減少もあり、VUCAに対し少数で迅速に対応することが求められる。人材は人財。心理的安全性を築けず、貴重な人財を疲弊させるリーダーは早々に退場すべきだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?