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働き方に悪は存在しない。迷子のススメ

こんにちわ。

映像ディレクターの斉藤です。

先日、濱口竜介監督の映画「悪は存在しない」を観ました。

言うまでもなく音楽も映像も素晴らしかったのですが主要登場人物の1人、グランピング場開発業者の中年男性のことがとても気になってしまいました。

男性は迷いを抱えながらも新しく出会った地元の方々の想いに寄り添おうとするが、招かざる客として拒絶される。

そこには新しい価値観に上手く適応できない中年男性の哀しさと滑稽さが滲み出ていて、笑ってしまいながらも、寂しい気持ちにもなってしまいました。

こーはなりたくない!。。。。。

しかし!!!!これは。。。。。もしかして。、、、、オレなのか。。。??


映画として全てがハイクオリティで語られるべき論点はたくさんある映画であることは当然なのですが、

何よりも男性の「迷い」にグッときました。

思えば僕も社会人になってそろそろ25年が経とうとしています。

大学出たての最初の7年はただ闇雲に働き、フリーのディレクターとしての8年は個人の面白い事や刺激的な事だけを追い求めてやってきました。

そして今のVEJに所属して10年が経とうとしている。

気がつけば最年長のグループになり、昔のようにはいかないことも多くなり、仕事で求められるやり方もやれることも変わってきていると肌で感じていました。

これから僕の働き方は変化を恐れずに新しい事をやること。今までやってきた事をより追求すること。
そしてチームとしてみんなの力を結集してひとつひとつの案件に取り組むこと。
どこに一番の重点を置き、何が求められているのか?

色々と迷う年代にさしかかっているのかもな。。。

と、、、
ただ。

「迷う」ということは果たしてネガティブなことなんだろうか?

外国へ行ったり知らない街へ行くとあまり考えずに適当に散歩して迷子になるのが密かに好きです。
気が付けば自分がどこに居るか分からなくなり、必死に周りの景色や記憶を頼りに来た道を戻る。
周囲の情報に敏感になり、集中力が増す。
不安はつきまとうが、知らないものがあふれ、常にフレッシュな気分でいられる。

行き先を決めて最短で歩く事では出会えない発見がそこにはあるのです。

迷うということはそれだけ、様々なことを経験や知識から比較対象を知っているということでもあるし、新たな可能性を排除せずに検討しているという事だと思う。

昔の人は「40にして惑わず!」不惑!!などと申しておりましたが、それは単に考えが硬直してつまらない大人になってしまっただけではないだろうか?


合理的な事柄や損得ばかりの考え方から少し距離を置き、自ら積極的に迷子になることで今までとは知らない風景に出会い、そこで起こる新しい体験に神経を集中させて楽しく迷う。

これからの僕の働き方にとりあえず必要なのは、迷いながら良く考え、たまに立ち止まり、そして次の一歩を決めていく事なのかもしれない。

そうやって楽しく迷いながら新たな挑戦を続けて、新しいお仕事に向かい合っていければと思っております。

趣味「迷子」ww

よろしくお願いいたします。


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