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和の心コズミックスピリット㊷

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■日本人の自然愛の基底にあるものは縄文から続く大地への畏敬である


大森貝塚を発掘したエドワード・モースも次のように書いています。

燕が屋内で巣を作ることは極めて一般的な事柄であるが、これは日本人の優しさの在りようとかれらが動物に対して表す憐みの心を示す多くの実証的事柄の一面を物語っています。

燕が屋内に巣作りにかかると、早速その下に小さな棚がしつられる。したがって直下の畳が汚損されるということがありません。燕が屋内に住みつくことが吉兆されています。

子供たちは巣ができ上ってゆく様子や、雛が巣立ちまで育つのを見守るのが大変たのしいのである。わたくしが気づいたのは、屋内に作られる巣は屋外のものに比べて作りが遥かに入念であることであった。

巣作りの多くの場合に見られる左右対称的な作りかたから推して、日本人に生来的才能が燕にも乗り移ったのではと思わせるものがある。

E・S・モース『日本人の住まい』斎藤正二、藤本周一訳、八坂書房

私もつばめを家族の一員のように感じながら育ちましたので、モースの観察には驚かされます。

巣の造形も確かにそうで、同じことを感じていた記憶があります。もしも土間がなかったとしたら、つばめも民家の中に巣を造る文化を生み出せなかったかもしれません。

そう思うと、やはり日本人の自然愛の基底にあるものは、縄文から続く大地への畏敬であるように思われます。


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■私たちは大地という共通の母に抱かれている


地球には元々大地しかありませんでした。大地の成分が小さな命へと変わり、植物が生まれ、動物が生まれました。

命あるすべての存在は大地が変化した姿です。母なる大地という言葉がありますが、大地という共通の母に抱かれている実感があると、私たちは互いに安心感の中にある気がします。

反対に共通の母を失うと、人間は人と人との間にも壁を感じてしまう存在なのではないでしょうか。

近年は家だけでなく、町の中も道という道はアスファルトで舗装(ほそう)され、大地との触れ合いがほとんど無に近くなっています。

大地というものが私たちに直接与えてくれるかけがえのないものをも考慮に入れた文化が、これからの時代には必要なのではないかと思われます。


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■日本の木造住居は柱さえしっかりしていれば何百年も生き続けることができる


現代の日本の住居は二十年もすればガタがきてしまいますが、世界最古のもう像建築である法隆寺が象徴するように、日本の伝統的建築物の寿命は長く、伝統民家も本来、日本人の平均寿命と同じように世界に誇れる長寿でした。

ですが悲しいことに、日本人の平均寿命とは未だ世界のトップレベルを維持していますが、現代日本の木造住宅の平均寿命は文明国の中でもかなり短くおよそ三十年程度、人間の寿命の半分にも及ばない長さになってしまいました。

日本の伝統民家は大掃除の時にふすまや障子などを全部取り除くと、ほとんど柱だけの存在となります。家の仕切りよりも柱が主役なわけです。

この構造には家を命あるものとするのに欠くことのできない役割があります。柱が見える構造は柱という神様に日々接し、それを身近に感じ、いたわることに通じます。

家は柱さえしっかりしていれば何百年も生き続けることができます。そのため伝統民家は柱が傷んだ時、すぐにその傷みがわかるようにできているのです。

日本には傷んだ柱を金具に用いずに部分修復できる世界に誇る伝統技術があります。柱の一部が腐ったりしてもほとんど元通りに復元できるのです。

それに対し、柱が壁の中に埋め込まれてた住宅は、柱の傷みが見えず、修復も困難な使い捨ての発想です。これは昔の日本人にとっては、神さまを使い捨てにするに等しいあり方とも言えるでしょう。

(続く)


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■過去記事

続きものになっているので、興味がもてた方は最初から読むとより面白いかと思います(^-^)


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