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What’s 【triple S】?〜triple Sって何?〜

triple Sを聞いたことがあるだろうか。

総勢24人という韓国アイドル史上最多規模の人数を誇るアイドルグループであり、LOONAを創り上げたチョン・ビョンギが率いる"triple S"を紐解いていこうと思う。

2月にまずは10人でレギュラーデビューが決まり、Girls Planet 999(Mnetのサバイバル番組)に出演していた日本人メンバー"嘉味元琴音"の合流も発表され、一段と盛り上がりを魅せているtriple S。
しかし、そのややこしいシステム、ややこしい人数構成、ややこしい世界観を持っているのも事実。
自らの記録用も兼ねて書いていきます。


〜triple Sの概要〜

◇What's【triple S】?

MODHAUSE所属の24人組アイドルグループ
まだ24人の全メンバーが発表されておらず、1ヶ月に1〜2名程が新メンバーとして発表→合流をしていくシステム。
LOONAを作ったチョン・ビョンギがLOONAを離れ、新たに自ら立ち上げた事務所(MODHAUSE)で手掛ける初のアイドルグループ。

◇triple S基礎用語

ここでは、triple Sを語る上で欠かせない基礎用語を総まとめ。以後、下記用語を用いて説明をしていくので、頭に入れておいてもらえると嬉しい。

①S
メンバー。
正式メンバーを"S(大文字)"、練習生を"s(小文字)"と呼ぶ。
②Dimension
ユニット。
③HAUS
宿舎。
④マスター
ファン。
⑤SIGNAL(少女電送)
YouTubeへアップされる平日に毎日更新される5分〜10分のリアリティー動画。
⑥Discord
公式コミュニティー。
⑦Cosmo
Triple S公式アプリ。
Objektを集めたり、ファン投票は出来たりする。
⑧Objekt
トレカ。
⑨COMO
投票チケット。
⑩Gravity
ファン投票。

ここからは、先に述べた基礎用語をより詳しく紐解いていくことで、triple Sの世界観にどっぷりと浸かっていこうと思う。


1.S(メンバー)

"S(大文字)"とは正式メンバーのことで、デビュー順(発表順)にS1→S2→S3・・・と番号を付けて呼ぶことになり、未だに全メンバーは発表されていない。(2023年1月時点で11名が発表済)
また、練習生のことは"s(小文字)"と呼ぶ。

通常、デビューをする為には大人数のデビュー候補生(練習生)と共に過ごし、レッスンを受けたり団体評価を経てデビューをするのだが、triple Sの練習生はお互いを知らない。団体評価を受けることもなければ、衣食住を共にすることも無い。よってマスター(ファン)はおろか、本人たちも次にデビューが発表されるメンバーを見たことも無い。
次のSが発表される時のドキドキ感をマスター(ファン)のみならず既発表のSと分かち合う事が出来るのも、triple Sの面白いシステムのひとつ。


2.Dimension(ユニット)

Dimensionはその年に発表されているメンバーによって、構成されるユニットを指す。
2022年では2つのDimensionが発表されており、"Acid Angel from Asia"と"+(KR)ystal Eyes"がそれである。
このDimensionはGravity(ファン投票)によって、どのSがどのDimensionに所属するかが決まる

SたちがGravity(ファン投票)の結果を確認する動画ももちろん上がっている。

しかもなんとこのDimension、音盤売上が10万枚に届かなければ解散という条件付き。(Dimensionが解散するだけで、そのDimensionに所属していたSたちが一生見られなくなるわけでは無い=同じS同士の組み合わせでのDimensionは見られなくなる)


3.HAUS(宿舎)

宿舎のことを指す。
triple Sへ合流が決まったメンバーはHAUSに入り、既発表メンバーと共同生活を送ることとなる。
もちろん、HAUS合流時の様子もSIGNAL(リアリティー動画)にて公開されている。


4.マスター(ファン)

まさしく我々ファンを指す。
一般的にマスターというと、大砲カメラを持ち高画質の写真や動画を挙げ、独自のイベント等を通してアイドルを支える人たちを指す言葉であり、日本に住みながら〜や茶の間ファンのことは大概マスターとは表現しない。
しかし、このtriple Sでは、全ファンをマスターと呼ぶ。
それは、後に記載するGravity(ファン投票)等でグループの進む方向をマスターが決められることにも、いちファンが与える影響力を示しているのかもしれない。


5.SIGNAL(少女電送)

公式YouTubeに平日毎日投稿される動画コンテンツ。(LOONAtvと同義)
その日に撮影したものをその日にアップし、動画内で日付認証ショットがあったりする等、究極(スタッフ殺し)のデイリーリアリティー動画。
公式がプレイリストを作ってくれているので、一気見するにはぴったり。
しかもこのSIGNAL、0時を過ぎると日本語字幕も付くので、見やすさ抜群。

ただこのSIGNAL、平日毎日投稿なだけあり2023年1月時点で200本の動画数。数分の動画とはいえ、これを一気見するにはなかなか根気と時間が必要になる。
そこで、これからSIGNALを一気見しようと考えている方におすすめなのが「SIGNAL WEEKLY
1週間のSIGNALをダイジェスト化したもので、これさえ見ておけばひとまず安心なところはある。もちろん、公式がプレイリストを作成してくれているので、是非。


6.Discord(公式コミュニティー)

一言で表すのであれば、ペンカフェ
公式からどこよりも早い(公式Twitterより早い場合も有)最新情報が公示されたり、イベントのお知らせや抽選イベントの結果発表があったり、Objekt(デジタルトレカ)の交換が出来たりする。
triple Sを追う上で必要不可欠なサイト。

Discordの中にはチャンネルというものが存在し、それぞれ公式情報が得られるチャンネル、イベント関連情報が得られるチャンネル、Objekt(デジタルトレカ)交換用チャンネル等が用意されている。
個人的にマストドンの利用目的毎でサーバーが分かれているのと同感覚ではある。


7.Cosmo(公式アプリ)

よくある公式がリリースしているファン向けの公式アプリのこと。
ここでは、Discord同様、情報を得ることが出来たり、Objekt(デジタルトレカ)を収集したり、Gravity(ファン投票)等を行うことが出来る。
これもtriple Sを追う上で、必要不可欠なアプリ。


8.Objekt(トレカ)

トレカを指す。デジタルトレカと実物トレカが存在し、基本的にはCosmo上にて管理をする。
カードゲームのようにランダム封入されているパックの購入をしたり、イベントの参加特典で貰えることが出来、実物カードの場合はそれをCosmoに読み込むことで、自分のトレカ集を作ることが出来る。
ObjektはDiscord内の交換チャンネルにて、交換を行うことも出来る。

このObjekt、各メンバーにつき8種あり、それがエディション(=シーズン)ごとにリリースされる為、お目当てのメンバーお目当ての柄を当てるまで根気がいる作業となる。

Objektの購入リンクはこちら

リンクに飛び、カードパックを見て貰えれば一目瞭然、あの頃に集めていたカードゲームの封入パックの香りでアガル。沼。


9.COMO(投票チケット)

Gravity(ファン投票)に必要な投票チケット
Objektを購入すると貰え、Cosmo内にて所有COMOの数が確認出来る。


10.Gravity(ファン投票)

9で記載したCOMOを使用して、様々なことに投票することが出来る。
このシステムこそが、triple S最大の特徴と言っても過言では無い。

このGravityを利用して行われたのが、③で記載した2個のDimensionにどのSを参加させるかというもの。次に、2023年2月の10人デビューをする際のタイトル曲の選定までもがこのGravityで行われた。

Dimensionの選定/その様子については、3で記載したので省略する。
タイトル曲の選定に関しては、投票期間中に下記動画のように、タイトル曲候補のデモ音源を実際に聴き投票するというもの。

これがSONG A〜Hまであり、ファンは自らが好きな曲に投票をしていく。
その結果、2023年2月の10人デビュー時のタイトル曲はSONG Bに決定した。

Gravity結果表

〜まとめ〜

複雑なシステムを用いたtriple S。
最後にそうまでする理由を創設者であるチョン・ビョンギと所属事務所MODHAUSEのインタビュー記事を紐解き、まとめとする。

◇チョン・ビョンギとMODHAUSEがtriple Sを率いて目指す世界

『脱中央化アイドル』
脱中央化(=脱事務所化)とは、事務所がグループ運営の全てを握るのでは無く、ファンがその未来を決定し運営に関与していくもの。
それを実行する上で必要不可欠なのがGravityであり、ある程度の枠は事務所が用意し、その範囲内(範囲内とはいえ、今までの韓国アイドルでは無かった試み)でファンの意思を反映させていくのがこのtriple Sである。

『損益分岐点を超える前段階での精算』
一般的な韓国アイドルは、活動で売上(収益)が発生しても、グループを立ち上げる為の投資金と諸経費を回収(黒字転換)するまで、給与を受け取れない。
しかし、triple Sは損益分岐点(黒字転換)を待たず、収益の一部を直接支給する新たな収益形態(給与形態)を取ると発表している。
昨今、この損益分岐点や収益配当と費用負担の比率が原因の訴訟が数多く発起されている中で、MODHAUSEが言う新たな収益形態(給与形態)には、大いに期待している。


triple S、花道だけ歩こう。
fin.


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