令和に潜む妖怪たち 第五十頁【牛鬼】
【画図百鬼夜行 風】第五十頁 【牛鬼】
食肉加工場で働いていたSさんから聞いた話。
Sさんは牛の解体業務を任せられていたらしい。
その工程を聞いてみると、まずはキャプティブボルトという圧縮空気で打ち出すボルトを牛の眉間に合わせて発射し、意識を無くさせ、足にチェーンを掛けて吊るしてから、喉元を裂いて心臓付近の大動脈を刃物で切断し、放血させるという。
国民に食肉を届ける。誰かがやらねばならない誇り高き仕事であるのは間違い無いが、Sさんは動物の命をいただくという事にどうに