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ノリコ✕映画✕涙

はじめに

ノリコとの繋がりは「映画」なのかもしれない。スクリーンに映し出される多くの映像を時間とともに共有し、語らい、生きるを愉しんだ。

まだ少しお時間あれば続きをどうぞ♪

ロスト・イン・ラ・マンチャ

テリー・ギリアムという監督がいらっしゃる。当時のぼくは「バロン」「12Monkeys」を観ていた程度で特にご贔屓の監督ではなかったと思う。
ノリコに誘われたのは、そんなテリー・ギリアムの「ロスト・イン・ラ・マンチャ」。
「?」である。

メモリー不足

それは、完成には至らなかった映画のドキュメンタリーであり、ジョニー・デップが出演していた。
正直この程度の情報を引き出すので精一杯である。
「いいね!」などと言ったのだと思う。
渋谷の円山町近くの単館映画館だった、と思う。
映画には微かな記憶しかないのだけれど、この映画に行ったことは、使い古したぼくの容量の少ないメモリーの真ん中辺りでそっと光ってる。

ノリコの頬を伝わる涙を、その横顔をぼくは見つめていた。
どうして涙を流しているか、嬉しいのか、悲しいのか。
シートに深く沈みこんだ体、もしかしたら前のシートに足を投げ出していたもしれない。
はじめて2人で観た映画、はじめて見たノリコの涙。
この日から20年が始まった。ような気がする。

最後に

今では家族3人で映画を観に行ったりする。
息子くんも映画が好きになってきたのもかもしれない。
ぼくのおやじさんも加わると素敵な家族に見えるかもしれない。

そうなのかもしれない。


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