感想:映画『君たちはどう生きるか』

監督がやりたいことを全部詰め込んだかの内容。情報が盛りだくさんで観るたびに違う発見があるんやろな。すげーおもろかった、今年いちばんの映画かも。
今ある世界は当たり前ではない。インコが人間を食べる世界もあるのだ。人間が鳥よけのトゲトゲのついた梁を棘を避けながら移動する世界もあるのだ。
人にはそれぞれ役割がある。それは与えられるものでもあるが、自分で選ぶことができる。
好きなようにしたらいいねん、やりたいことをしたらいいねん、好きな環境に身を置いたらいいねん、世の中広いで、固定観念、社会の価値観に縛られずに人生楽しめよ、そんな監督のメッセージを感じた。
木村拓哉の真人がインコになったと叫んでるセリフがおもしろかった。キムタクもおじさんになったなぁ。宮崎駿が言わせたかったんやろな、これまでそんなセリフ言ったことなかったんちゃうかな。イメージと真逆なセリフに笑ってしまった。
子供が観てもおもろいと思う。出てくるキャラクター全てが可愛らしい。フォークとナイフ持って人間を狙うインコ可愛すぎるやろ。なんでインコやねん(笑)ツッコミどころ満載でしょ。
お手伝いさんあんないらんやろ、全部めっちゃばぁちゃんやん。姉が他界した後にその妹と結婚するお父さんってなかなかすごい。
他界した祖母も別の世界でインコと戯れてるんかなぁと思ったらなんだか最後泣けてしまった。次の世界で楽しく過ごしてたらいいなぁ。
部屋の番号の順番バラバラ。数字の順番は人間が定義したもの。ホテルの部屋が順番通りである必須性はないのだ。べつに部屋の番号が階と一致してないホテルがあってもいいではないか。
先代や周りの人間が作り上げた世界や価値観に染まってないかい、君が今いる環境や社会は一つの在り方であって、決してそれは当たり前ではないんだよ、別の在り方があってもいいやん。宮崎駿のそんなメッセージが各場面に散りばめられている気がした。
髪の毛つんつんの王様が作り上げた世界、ひみこにも真人にも継がせずに結果としてその世界は消滅した。それも王様、真人が自分で考えて決断したこと。どうしたいかは自分で決めたらいいんだ。

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