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この苦しみ、自分にしかわからない。

自分がハゲたときも、
上司に説教されたときも、
うつで寝込み続ける妻がいるときも、

「この苦しみ、誰がわかる?」

って思ってきました。

ひとりでそう思っていると
もうひとりの自分が囁きます。

「お前より苦しい人なんて
 山ほどいるでしょ。」

確かに。そうなんです。
だから、自分よりも辛い人たちを
想像して自分が置かれている状況は

「大きな問題ではない」

そう言い聞かせます。
理論的には納得できます。

自分よりも苦しい人は
日本にも世界にも沢山います。

でも、どうでしょう?
それを理解したところで
自分の苦しみは晴れません。

自分は苦しいかも知れないが、
もっと苦しい人と比べれば
恵まれている。

だから、その人たちに比べれば
大きな問題ではない。
大きな苦しみではない。
だから、苦しむのはもうやめよう。

これ。なんだか、正当な理論。

「自分より苦しい人がいるんだから、
 苦しむのやめようよ。」

っていう感じです。

でも、どうでしょう。
この考え方って違う気がします。
何かズレてます。

例えば、
お腹が減ってきたとして。

「お前よりも腹減ってる貧しい人が
 世界には沢山いるのだから、
 お前がお腹減るのはもうやめろよ」

って、言われているのと
同じではないか??

だとすると、

「もっと苦しんでいる人がいるのだから
 あなたが苦しむのやめなさい」

という戒めは間違っている。

だって、
お腹が空いたら、食べたいです。
苦しいなら、楽になりたいです。

それは全部自分基準。
自分が感じているものがすべてです。

僕の気持ちが、僕のありのまま。
あなたの気持ちが、あなたのありのまま。

例えば自殺。
家族がいても自殺する人。
芸能人でも自殺する人。
天才なのに自殺する人。

その人の生活環境は問題ではなくて
「自殺したい気持ち」になったということ。

苦しみも同じですね。
その人が貧しくても、裕福でも、
苦しいものは、やっぱり苦しい。

人よりも些細なことでも
やっぱり苦しいものは苦しい。
人と比べるものじゃない。

いま心に起こっている
「苦しい」という感情。
これに対処するだけ。

「あなたより苦しい人は
 世の中に沢山いるのだから
 苦しみをやめなさい。」

…この戒めは間違っている。

いま苦しいなら、今の自分の苦しみに
向き合ったほうが絶対にいい。
まずはそれをやるべき。

だから、何も迷うことなく
僕たちは素直に自分の感情に
向き合っていきましょう!

「誰かと比べて情けない」
とか思わないでいい。

「誰かはちゃんとできてるのに、
 私は…」とか思わないでいい。

自分の苦しみに素直に向き合う。
これが正しい。そう思います。

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