右折はできるだけ美しく・・・

盆暮れ正月ではないが”冬至”の頃になると昔の事を思い出す
前の奥さんが登場するのであまり家族やリアル知人が見ないかもしれない
ここに書き残そうかな、なんておもい、書きだした・・

まだ舞台照明の仕事していた頃
稀に”倉庫作業のみ“で早めに帰路につけた時
当時まだ未完成だった環八のはずれに
バイク乗りやミュージシャンの溜まり場になっていた喫茶があった
独り帰宅しても手持ち無沙汰なので時折行っていた

そこでバイクの中型免許取り立ての前の奥さんHさんがいた
いろいろあったが途中は省くが
一緒に走った夜があった
第三京浜の出口、急な下りのS字カーブでHさん転倒してしまった
救急で運ばれ転院やら、雨上がりの路面コンデション
初心者だったHさんには気の毒な事をしたと思う
その後はいろいろ、ここも省くが、僕と翌年の6月に初めの結婚をした

僕とHさんは結婚式はしなかったものの友人だけのパーティーはした
それが僕の実家では一悶着の原因になり
「親戚にお披露目だけでもちゃんとしろ」となり
親類、縁者を呼んでもう一度食事会をした。
その時に頂いた御祝儀をかき集めて頭金にしてちゃっかり
2台いっぺんにバイクを買ったのである

赤のHonda CBX-250RS だ
当時ホンダのオフロード車XLXやオンロードのクラブマンと同じ
【MC10E】半球型燃焼室のエンジンをDOHC&セミカムギアトレイン化して
バランサーをとってしまった(おかげでアイドリング時のハンドルの振動はヤマハのビックシングルSR並だった)V型2気筒のVTが出るまでは 
空冷単気筒ながら30馬力と
ちょっとの間だけ一斉を風靡した車種だった

ホンダCBX250RS
(ホンダさんの公式ページよりお借りしました)

70年代のその頃、最速といえば”ナナハン”750ccなどの大型

ホンダCB750F 

出足のダッシュを誇るのは“ツーサイクル”のヤマハのRZ350などがいた

ヤマハRZ350 

信号で並ぶと青にかわるとたんに飛び出し争う、俗にいう”信号レース“
2ストロークエンジンで”ウイリーキング”のヤマハRZ250
4ストロークエンジンでも同じ35馬力のホンダVT250と
中型免許でも乗れる250ccがスタートでは重く不利な大型バイクを
ナナハンキラー!と呼ばれていた頃だった

 ホンダに乗り換える前、僕はkawasakiのZ250FTに乗っていた
OHC垂直2気筒、4気筒マルチエンジンほどなめらかではないが
その頃からの代表的単気筒エンジンのヤマハSRなどの様に粗々しくもない
乗りやすい、しかし若干当時の250ccの中では”非力”だった

カワサキZ250FT

 ところがCBXに乗り換えたとたん
その軽量さや単気筒特有のトルクのパンチがあり
おとなしいライダーだった自分も信号で並ぶと・・・
けっこう、やるようになってしまっていた

しまいに・・・

バイク乗りHさんもまた嫌いではなかったのだ
今ではとんでもないと思う話だが
横浜からバイク乗り仲間の大型750ccホンダセイバーとかと
3台で信号レースごっこどころか
見える彼方につづく”青信号“を目指しアクセル全開!!
100km/h超え爆走ストップ&ダッシュ走行!! 
普段1時間はかかる道のりを数分(高速道路かぁ〜〜)
今、思えば大事故か一発免許取り消しかのとんでもないことを
深夜の国道1号線でくり広げていたのです・・・
生きててよかった・・・(やや反省?!?)・・・

ホンダ750ccセイバー

昼間は”模範ライダー“でした
通勤ライダーでもあったし、もし転倒や事故で”舞台の現場”に遅れたりでもしたら大変なので・・・

僕らは普段の走行はきちんと”千鳥走行”
(縦に並ぶのではなく、お互いぶつからない様に少し斜めにずれて2台で
車線内で車1,5台分のスペースをとり安定走行するスタイル)
をして普段走っていたが
国道1号から古川橋で明治通りに右折の時は
右折一車線の中後続の右折車が一台でも一緒に
”青の矢印”のうちに曲がれる様に
ピタリと並走して右折するのが習慣だった

ウエアは僕はネイビーブルー、隣Hさんはモスグリーンの
フライングジャンバーで違うが
同じローギャ
同じアクセル
同じバンク角
で、同じ色の同じバイクで右折・・

当時、義理の兄は営業で外回りをしていて”大の警察嫌い”
その光景を目撃されてしまい
後で「お前ら白バイ隊のまねっこか・・・」と・・・

いやいや・・・
その頃漫画”750ライダー”などに染まっていた
僕らと違い限定解除免許でバイクを乗り回していた友人Fは
もうまるで”白バイもどき“の白い大型750ccバイクを
乗り回していましたが・・・

そんな古き良き(?)バイク乗りだった頃の事を思い出したので
書き起こしてしまいました

おしまい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?