情報は無いけど、語れる人間に:僕のヒーローアカデミア

ブーム。流行。今話題のもの。そういうものを1990年からの現代社会の人間は飽くことなく求め続けていくのだろうなと、昨今のマスメディアやあらゆる「作品」と呼ばれるものとの連関を見て感じている。ワタシが生きている間は、終わりの無いアイデンティティの確立への希求が続いていくのだろうか。それはちょっと悲しいというか、随分つまらない世界(地球)になってしまったのだろうな。

ワタシは、いわゆる流行りだからというものがよく分からないと思っていた。高校生の時、いつかサッカーのワールドカップだかなんだか分からないものが開催されている時、確かあれは2017年の冬に差し掛かる直前だったか。部活でジョギング中に、よく分からないけれど、盛り上がっているからサッカーの試合を見ていると口にした子がいた。しかも結構遅くの時間帯まで。その時はどうしてそこまで・・・と思っていたが、流行りというものが持つ影響力の一旦をあの時みたのかもしれない。

ワタシは情報が少ない。それは周りのノリに合うような情報だ。しかしワタシは興味が無いから、ほとんど知らない。しかし怖ろしい事が起こる。知らないはずのワタシが、知っているのだ。マスメディアがあれよあれよと、まるで日本人の全員が見るべきである、学ぶべきである教養がまさに今登場しているとでも言うかのように、煽り立てる。知らない人間をそっとしておいてくれといいたいが、使用するメディアのあちらこちらに登場する。メディア空間の恐ろしさを垣間見たのだ。

ワタシは、「僕のヒーローアカデミア」に興味がある。確かに人気はあるけれど、凄ーーく流行っているからというわけではない。ワタシは、「僕のヒーローアカデミア」から読み取ることの出来るメッセージにとても影響された。それは偶然に過ぎないけれど、ワタシという人間を形成する非ッ常に重要な要素だと思っている。そして不思議な事がある。それは、ワタシはきっとこの作品が好きなんだと言える一つの指標になるものなのだなと感じることがあったことだ。勝手に意味付けして再構築したものだが、一つの指標であることには違いないと確信したい。

ワタシが本気で好きになった作品の主人公、ここでは「僕のヒーローアカデミア」の緑谷出久だが、過去になんとなく緑谷出久みたいだねと、不図言われたことを覚えている。その時は、「ありがとう~」と軽く受け流したけれど、あのような経験は、それが初めてではなかったのかもしれないと思う。過去にも、スキになった作品の主人公になんとなく似ているねと不図言われた経験があった。その時も、多分軽く受け流したけれど、しかしどうにも不思議だ。ワタシは、「渡我被身子」なのだと思う。「僕のヒーローアカデミア」では、トガちゃんなんて呼ばれているが、個人的に好きなキャラクターだ。彼女は、他人に変身する(個性を持つ)。変身願望というやつかどうかは分からないけれど、興味を持った人その人に成りたいという願望が強い人間が、トガちゃんなんだと思う。

なれば、ワタシはまるでトガちゃんだろう。容姿や声が似ているとかではなくて、なんとなく「トガちゃん」的なのだろう。興味を持った作品の、主人公のような雰囲気を醸し出していると他人から判断されたのは、ワタシ自身がその主人公とある意味で同一化していたからかもしれない。文章にするとなんかヤバイやつに見える。しかしワタシはやはり「僕のヒーローアカデミア」という作品がスキなのだということだ。コスプレするわけでもなく、内面から登場人物に感化され、登場人物のような雰囲気を醸し出したと他人から判断されたから、多分ワタシは「僕のヒーローアカデミア」が好きだ。(文章におこすと、何かが好きなのだと確信する理由が変だね・・・)ヒロアカが好きすぎて(?)、緑谷出久を内面に作り出して、それを客観的に見たときに、他人に似ている、他人のような雰囲気を出すというその在り方は、トガちゃん(渡我被身子)みたいで。まさに、「我を渡して、身を被る子」を、「緑谷出久」を対象として内面的に無意識的に体現してしまった人間がワタシなのかもしれない。なんだか錯綜している。

でも、より人助けしようと思うのは(緑谷出久の影響)、良い事だとは思うけれど。


みたいなことを、ただ人気だからなんか気になっているという人間は決して書かないと思う。

それほど作品に感情移入することも、ストーリーや隠れている思想や観念に注意することなんて、時間の無い現代人がすることではないかもしれないから。(大学生の間は、少なくともそれが出来る)あとシンプルに、書いていてちょっと自分でもキモイなと思った。作品のスキの形は色々あるけど、流石にワタシのは、なんか変・・・な気がする。

けど、ただ人気だからなんか気になっているというということを否定したり、バカにしたり、愚考だとは決して思いません。

研究家気質ってわけでは無いとは思うけれど、ワタシは多分ただ語るだけ。でも、情報をただ消費して、自分を無くしている状態も嫌いというわけではない。しかしやはり、作品を語ること、ただスキだというのではなく、こういう面白いところがあって、実はこういうところがあって、ワタシはあまりにも影響されすぎてこういうことがあって、みたいなことを語るのが好きだ。(そういう自分が好きなのかもしれないとも言えるかもしれない。)ということで、今年も延々と「僕のヒーローアカデミア」について語り続けたく思う。




今日も大学生は惟っている




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