お勉強しといてよ、ほっといてよ

7月某日 マクドナルド藍住店

A「中止になっちゃったね。」

B「仕方ないとはいえ、週末に試合がないと張り合いがないね。」

A「というわけで、今日は勉強でもしますか。」

B「お、マクドナルドで勉強とか学生っぽい。」

A「ま、サッカー戦術のお勉強ですけどね。」

B「そういや、なんで戦術なんて勉強し始めたんだっけ。」

A「コバさんのサッカーが点が取れなさすぎて、それでも楽しめる方法がないかというのを何とか模索した結果です。」

B「つら。」

A「今みたいにfootballistaもなかったからねえ、取っ掛かりが無くて本当にわからなかった。ヒラソー(注:徳島の出版界を牛耳る大書店チェーン)をゾンビのように徘徊したよ。」

B「それで、その晴れて最初に手にした戦術本は?」

A「元日本代表、福西崇史さんの”こう観ればサッカーは0-0でも面白い 「戦術」と「個の力」を知的に読み解く ”

B「意外。まさかの福西崇史さん。」

A「本当に初心者に向けて書かれているので、一番最初に読むのに良いと思う。本人の経験談と世界的な事例を織り交ぜてて、イメージがしやすい。今ならアマゾンで中古27円で買えるよ。」

B「あ、送料のほうが高いパターンや。で、次は?」

A「サッカーライターの清水英斗さんの"サッカー観戦力が高まる"。

B「これは初めて貸してもらった本だけど、良かったね。1つのチームの試合を見続ける。試合開始前は両チームのフォーメーション、最初の15分の見方。とただボールを追うだけではないサッカーの見方が学べた。」

A「この本は今はあまり流通してないかな。清水さんは最近だと元トリニータHCの岩瀬健さんの著書を構成してたりするので、そのあたりから覗いてみても良いかもしれない。」

B「マイレコメンドはらいかーるとさんの"アナリシス・アイ"」

A「出た、名著。新書サイズでコンパクトだから読みやすい。さっきあげた二冊である程度の概要とか、所謂サッカー用語がある程度浸透してきたらこの本はすごく良いよね。頭にスッと入ってくる。ヴォルティスサポーターならここから入るのが一番近いと思う。
ポジショナルプレーとか、ヴォルティスのサッカーがどんな原則に成り立ってるか、ということが知りたかったら、結城航平さんの"ポジショナルプレーのすべて"も外せない。というかこれに基づいて話してたら大概合ってる。」

B「なお身も蓋もないこと言うと、有識者にはすぐに付け焼き刃なのがばれる。」

A「あとはレナード・バルディさんの"モダンサッカーの教科書"」

B「あー、あれは良いよね。読みやすいし、プロサッカークラブってこんな1週間過ごすんだとかわかるし、ヴォルティスにりんくするところもあるので定期的に読み返してる。」

A「他にも戦術リストランテとか、モンテディオ山形のHC渡邉晋さんのポジショナルプレー実践論、岩政大樹さんの著書も面白いけど、あまりたくさん読み過ぎても混乱するからね。」

B「あとはYouTubeの動画も結構勉強になるよね。バルサとかスペイン代表のボールの動かし方解説してるやつとか、ゴロゴロあるし。本と比べて視覚的だから分かりやすい。」

A「あとヴォルティスサポーターかつ戦術好きなら、L.V Studioは外せないでしょう。勝った試合と負けた試合でのテンションの差も含めて楽しい。」

B「まあ、自分の分析に合ってる間違ってるとかないし、自分がピッチからどう感じたかは、正解はないんだけどね。それをより深く理解する楽しむために戦術本は有効だよね。スコアレスドローでも楽しめるし。」

A「メインでバックパスの度にボソボソと文句言うオジサンにならないように、お勉強しましょう。どんな展開でも楽しめないと損だもん。折角お金払ってるんだからさ。」

B「あ、でも、頭でっかちになりすぎるのも良くないよ。オッケー、オッケー!とか、ナイス!とかもやり過ぎると嫌われるから、程々で。
ちなみにメインとかで彼女っぽい人にどや顔で頓珍漢な解説してる男はマジムリ。彼女引いてたの気付かないのもマジムリ。」

A「そちらもお勉強しといてよってことで…」

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