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思考プロセスの力をつける

今日から大学入学共通テストが始まります。感染症対策で受験生は本当に大変です。ぜひ力を出し切ってほしいです。志願者数は53万人超で、全国864の大学などで入試に利用されます。大学入試センター試験に代わって去年から始まりました。暗記中心の高校教育一新を視野に入れて導入されたものです。ポイントは「思考力の強化」。しかし、当初共通テストの目玉になるはずだった記述式問題と英語民間検定試験の導入は見送られました。実施後の外部評価では、一部の科目について「思考力を必要としない」などの批判もでています(特に社会、理科)。一方で肯定的な評価も多く、第2回目の本年試験のさらなる進化を期待します。しかしこれに対応する(振り回される)受験生は大変です。変革を意識するあまり、複雑でわかりにくい設問は避けてほしい。出題側も受験側も大変です。

受験者の思考力を測定する試験は、問題作成が難しいです。特に論述式は、唯一絶対の解答がなく、妥当解という形になる。従って主催者の多くが正解を公表しません。予備校や出版社が模範解答を出します。本当のところどういう評価をしているかはわかりません(国立大学の二次試験等)。会社の管理職昇格試験などでも、外部機関の協力でケース問題等が出題され、自分の考え・意見を文章化する場合が多いです。これにも絶対解はない。資格試験では中小企業診断士の二次筆記試験がこれにあたります。解答公表はありません。各資格学校が模範解答を発表しますが、各校での差も大きいです。こういった試験では、結局ユニークな発想、斬新なアイデア、奇抜な切り口は歓迎されません。多人数をフェアに採点できないからです。従って受験側は、「一般的に、常識的に、王道で」思考プロセスを整理するしかありません。そうしないと受からない。まずはまっとうな思考プロセスを身につけ、斬新な発想は受かってから現場で、となりますね。これは仕方ありません。守破離の守。ここは割り切って、王道の基本を学びましょう。

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