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行動経済学の応用

以前、お金についてのYouTubeに面白い動画がアップされていたので、取り上げたいと思います。行動経済学を駆使して仕掛けてくる商売に、騙されないようにしよう、という内容です。しかし正しく活用すれば、真っ当なビジネスに十分応用可能だし、むしろ積極的に活用すべきだと思います。その内容は5つ。①無料効果、②フレーミング効果、③感応度逓減性、④おとり効果、⑤極端回避性。簡単に解説します。

まず①無料効果。通販で〇〇円以上の商品は送料無料、スーパーで〇〇円以上買い物すると駐車料金無料、スーツを2着買うと3着目無料、などなど。わかりますね。ついつい購入単価が上がってしまうわけです。次に②フレーミング効果。以前のブログでもお話しました。コップに水が半分も残っている、半分しか残っていない。タウリン1000mg配合、1g配合。手術の成功確率90%、失敗確率10%。同じ情報なのに表現が変わると印象が変わる。③感応度逓減性。住宅購入で4000万円払った時に「床暖房を30万円で入れましょう」と提案されるとつい同意してしまう。基準になる金額の大きさによって同じ金額の価値が変わってしまう(と感じてしまう)。結婚式のオプションや自動車のオプションでも同様のことがあります。そして④おとり効果。新しい選択肢を見せることで安心感を醸成します。「Aを買うか、買わないか?」ではなく、「AとBとC、どれがいい?」となると、いつの間にか買う前提で想像しちゃいます。最後に⑤極端回避性。これは④に少し似ています。いくつかの選択肢があると、人は極端な選択肢を回避する傾向がある。一番高いもの、一番安いものを避ける。だからまん中を選んじゃう。特上、上、並だと、「うーん、上で」。家探しで、まん中の家賃で。飲食店のメニューでは二番目に安いものが一番売れるとか(例:ワイン、日本酒)。

以上の5つの知識は、攻めでも守りでも重要です。悪用してはいけませんが、仕事でも有効に活用すべきだと思います。新企画をリーダーに提案するとき、1案だけでなく、複数のオプション案を提示し、理由とともに自分の一押しを推薦する。自信のある企画なら、その効果を最もインパクトのある表現で提案する。これらはごまかしではなく立派な工夫です。行動経済学を上手に仕事に応用したい。でも、優良誤認の煽りはダメなので気をつけましょう。

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