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【ゲーム思考】 2-3:情報収集は効率的

前回、「情報収集は非効率」というお話をしました。今回は、「情報収集は効率的」というお話です。矛盾しているようですが、実は矛盾していないということをしっかりとお伝えできればと思います。

簡単に言えば、情報収集は非効率的なのではあるが、そんな情報収集にちゃんと丁寧に向き合うと、人生という長いスパンで見た時に、情報収集を避けて通るよりも結局は効率的になることが多いという話です。

RPGをやっていてこんな経験はした方は多いのではないでしょうか?
ダンジョン(ドラクエに出てくる迷路状の建物)や村ごとにしっかり情報収集をしなかったがために行き詰まってしまい、あの時にちゃんと情報収集しておけばよかった、などと後悔したという経験です。

特にゲームには「フラグ」と「ヒント」という概念があり、それらを無視して進めるのは非効率の極みなのです。

なんならそれを非効率どころか縛りプレーを余儀なくされるか、ただの無理ゲーと化すことだってあることを、ゲーム好きの方ならご存知でしょう。

でも現実の人生や仕事において、ゲームのようなフラグやヒントって関係ないのでは?と思うかもしれません。しかし、人生や仕事においても「情報収集の中でフラグやヒントが出現する」ということを覚えておくと有利になります。

人生ではどんな「フラグ」が発生するでしょうか。
RPGでは、ある特定の人と話したことがきっかけでしか会えない人や発生しないイベントが存在します。人生でも同じことが起こり得ます。当たり前ですが、出会ってもいないのに恋は生まれませんし、活躍もしていないのに出世はできません。また、会って話したこともなければWebなどで宣伝もしていないのに商品やサービスが勝手に売れることもあり得ません。

むしろ人生こそ、「フラグ」という発想ありきで情報収集を進めることで、有利に進めることが可能になります。

また、人生における「ヒント」も、RPGほどわかりやすい形ではありませんが、自分が気づきさえすれば役に立つ情報はいたるところに落ちているものです。毎日出会う情報に対して、ヒントがないかどうかを意識するだけで、大きな差が出てくるのです。

このように、「フラグやヒントを集めて人生を有利にする」というのがゲーム思考においても非常に重要な考え方になります。

そして、フラグをより多く立てたり、より多くのヒントを得るにはコミュニケーションの質が大事です。最近は、コミュニケーションにおいてできるだけ波風を立てないことを意識する傾向が強まっているように感じますが、波風の立たない会話だけでは、フラグやヒントを得られることは少ないのです。波風の立たないコミュニケーションばかり重視していては、手に入るはずだった肝心なフラグやヒントを何も得られない可能性があります。

人生では時に、RPGの主人公のように、空気を読まずにずけずけと聞きまくる、とか、仲間になるまで知り合いを追いかける、という行動が、結果として効率的になることを経験した人も多いかもしれません。

コミュニケーションで波風を立てることを恐れずに、フラグやヒントを得るためという思考のもと、踏み込んだコミュニケーションができる力を身につけることは、現実の仕事や人生において、大いに役に立つことでしょう。



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