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BOCCO emoとSlackを連携してみた〜人狼ゲームマスター編〜

はじめに

こんにちは。
ユカイ工学エンジニアの宮﨑です。
主に、BOCCO emoのソフトウェアの開発を担当しています。

先月、「BOCCO emo APIs」(ボッコ エモ エーピーアイズ)を公表しました。

早速、既にBOCCO emoを活用していただいているお客様や、新たに活用を検討したいお客様から、お問い合わせをいただいています。

しかし、他社にはあまりないサービスなので、BOCCO emoを活用した具体的なイメージがつきづらいと思います。

そこで、より本サービスを具体的にイメージしていただくために、BOCCO emo APIsを使った作例を作りました。

本記事では、ビジネスチャットツールSlackと連携して人狼ゲームのゲームマスターを代行するBOCCO emoを紹介します。
なお、本記事に掲載されているものは開発中のものです。


人狼ゲームとは

人狼ゲームとは、以下のように定義されています。

村人サイドと人狼サイドに分かれて戦うテーブルトークRPG

出典:人狼道:https://jinrodou.com/whats-jinro/

簡単に説明しますと、プレイヤー同士の議論を通じて個人ごとに割り振られた役職を推測する、駆け引きのあるゲームです。

人狼ゲームはゲームマスターと呼ばれる司会進行、集計係が必要です。
通常では、ゲームマスター専用の人を立てたり、アプリに代行させたりします。

今回はこのゲームマスターの役割をBOCCO emoに代行してもらいました。
ついでなので、BOCCO emoもプレイヤーとしても参加してもらいました。


開発環境

・ハードウェア
     ・制御用PC(今回は、MacBook Pro 2019を使用)
      ・BOCCO emo Custom Kit
・ソフトウェア
      ・Python Slack SDK
開発に使用したプログラム言語はPythonのみです。


システム構成

システム構成図は下記の通りです。

スクリーンショット 2021-11-22 10.20.03

基本的な処理は全て、制御用PCが行っています。
それを中心とし、BOCCO emoを制御したり、Slackにメッセージを投稿をしたりします。


BOCCO emoの操作

BOCCO emoをSlackを使って操作するシステムを構築しました。
Slackメッセージに含まれるスタンプを解析し、スタンプに応じた発話や、モーションの再生を行います。
これにより、リモートで人狼ゲームに参加している方もBOCCO emoの発話内容を確認したり操作することが可能です。

スクリーンショット 2021-11-18 17.25.44


人狼インターフェース

司会進行、投票などの全てのインターフェースはSlackで完結しました。
参加者全員が閲覧可能なSlackのチャンネルを使用します。

スクリーンショット 2021-11-18 17.27.52

画像左は人狼ゲームの設定画面です。
Slackメッセージのプルダウンメニューを使用して、作成しています。
画像右は人狼ゲームの投票画面です。
参加メンバーをのボタンを押下することで、投票することができます。

また、人狼ゲームは他の人には内緒で役職を伝える必要があります。
今回は、SlackのpostEphemeral機能を使って通知しました。
これは、公開されているチャンネル内で、他の人には見えないメッセージを送信する機能です。

下記画像のように、他の人に内緒で、役職が通知されます。

スクリーンショット 2021-11-18 17.28.57


BOCCO emoのインタラクション

BOCCO emoはゲームマスターとしての役割とプレイヤーとしての役割があります。
それぞれにインタラクションを作成しました。

ゲームマスター面
・シナリオ、時間管理を発話
「この中に人狼さんが2人います。」「会議終了まであと、1分です。」など、人狼ゲームのシナリオや会議の残り時間を発話します。
特に会議の残り時間は気付いたらオーバーしてしまうので、助かります^^

・人狼用の音声再生
夜のフェーズに入ったことを知らせる狼の遠吠え、朝のフェーズに入ったことを知らせる鶏の泣き声、騎士が護衛に成功した際のサウンドを搭載し、臨場感UPしています。
遠吠えするときは首を上げるモーションを入れているので、とても可愛いです。

プレイヤー面
・VUIに対応
例えば「emoちゃん、占いの結果教えて」とBOCCO emoに話しかけると、「○○さんは人狼だったよ」と返してくれます。たまに、嘘ついてプレイヤーを騙すこともあります。

・会議中に揺さぶりをかけてくる。
「○○さん、あやしくない?」「みんなで、○○さんに投票しよう」など、場を盛り上げます。BOCCO emoにあやしいと言われると、人に言われるよりも少しドキっとします。


テスト会

開発したBOCCO emoを使って、ユカイ内で実際に人狼ゲームをしてみました。

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土台にセットされたBOCCO emo

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人狼ゲーム中の様子

発話している様子

参加者は自身のスマートフォンのSlackアプリを見ながら人狼ゲームを行います。
以下のような、さまざまなご意見を頂きました。
・予測不能かつポーカーフェイスなので、いい感じに場をかき乱してくれる。
・ファシリテーターとしてだけでなく、盛り上げてくれる感じが良い。
・遠吠えするBOCCO emoがかわいい。
・普通の人狼ゲームに飽きた人も楽しめる。
・Slack連携が便利なので、ゲーム系にも応用できそう。

人狼ゲーム自体は円滑に楽しむことができました。
また、BOCCO emoの活用に関して、いろいろな可能性を感じました。


おわりに

未来のコミュニケーションロボットにふさわしい活用ができたと思います。
また、自身でコミュニケーションロボットの振る舞いを開発できるのが当ロボットの魅力だと改めて感じました。

BOCCO emo APIsの活用について、サポートしますので、ご興味ある方は是非弊社まで気軽に問い合わせください!

お問い合わせはこちら
https://biz.ux-xu.com/contact


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