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映画の感想と映画にまつわること

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視聴した映画の感想や映画についての妄想をまとめました。
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記事一覧

【映画感想】『マンチェスター・バイ・ザシー』静かな動作で人間の心模様を描いた海辺…

傷ついた、漁師と甥っ子の心の交感を描く美しき港町映画 アメリカの海沿いの町を舞台に、傷つ…

映画の館と隕石と電車

隣家の屋根をカラスが歩く。ホッチキスを不規則に留めているような音を響かせながら。彼は、カ…

トム・クルーズは現代のチャップリンやキートンか!?ミッション:インポッシブル デ…

トム・クルーズは今回の映画『Mission: Impossible : Dead Reckoning Part One』において人間…

『君たちはどう生きるか』の血とタバコと嘘と糞(ふん)』

帰りの電車の中で、あれは一体なんだったのだろうか、と次に止まる駅さえ気付かずに家へ辿り着…

シュ・ハオフォン映画/異界の動作

口の中に小さな異物が転がるのを発見する感覚。不安とも驚きとも異なり確かに覚えはあるものの…

無言で乗っとる映画3本

多くを語らずに深く何かを伝えてくる映画。先日観た幾つかの映画はその仲間でした。とはいえブ…

Romの生きている映画

イタリアはローマの公衆便所の個室に「Fuck Rom!」とスプレーで殴り書きされていたのは2000年のことだ。無知な旅行者でRomとはRomaの略称か何かだと勘違いしていた。ここはカルチョの国だ。きっとアウェーのファンが負けた腹いせに落書きして帰ったのだろうと思った。 違った。 Romとは日本語で書くならロマ(ジプシーと呼ばれることも多い)という流浪の民族を指す言葉だ。つまり、彼らを指して「くそったれ!」と殴り書きされていたわけだ。 その旅は暇だったので駅近くにある教会

らせんの映像祭で『音の映画-OurSounds』

教科書を点字に翻訳していた人がいる。義務教育で選択される書籍の内容を点字に置き換える。文…

映画『パターソン』を二回観た夜

ジム・ジャームッシュとレンガとバス 「日常の特筆するべきこともないような些細な出来事を、…

良い映画を観た後のこと【考えない日記】2022/12/17

 海の見える地元のパン屋さんへ行き、りんごを買いました。  映画のことを心地よく思い出し…

シネマ中座記:アッバス・キアロスタミ監督 『そして人生はつづく』

キアロスタミ映画は覗き込みが奥深い  人の顔。映画は見ず知らずの顔たちを覗き込む。製作者…