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災害時の医療提供体制について

今年は大きな災害がから年が明けました。
災害が発生すると
1. 医療ニーズが高まる
2. 医療へのアクセスが困難になる
3. 医療のクオリティが低下する

といった問題が生じます。

1.医療ニーズが高まる
・負傷者の急増

災害により、多数の負傷者が発生し、通常診療に加えて緊急対応が必要となり、医療機関には短期間に非常に高い負荷がかかることになります。
・避難所での医療対応
避難所に集まった被災者には、慢性疾患を抱える患者や高齢者、乳幼児、特別なケアが必要な方々が多数集まります。このような方々への医療サービス提供が必要となります。
医療スタッフの不足:
被災地では医療スタッフも被災者であることが多く、自宅や家族の安全確保を優先せざるを得ない状況となります。限られたスタッフで高まる医療ニーズに対応しなければならないため、過渡な負担がかかります。

2. 医療へのアクセスが困難になる
交通インフラの寸断
 道路や橋梁の崩壊により、救急車の移動や物資の輸送が困難となり、迅速な医療提供が妨げられます。これにより、患者の搬送や医療物資の供給が遅れる事態が発生します。
電力・通信の途絶
電力供給が停止すると、医療機器の使用が制限されます。また、通信手段の途絶により、医療機関間や救援機関との連絡が困難になり、情報共有が滞ります。

3. 医療のクオリティが低下する
医療施設の損壊

病院や診療所が損壊し、通常の医療サービスが提供できなくなります。これにより、医療施設の機能停止に陥り、患者の受け入れや治療が困難になります。
医療資源の不足
急増する患者に対応するための医薬品や医療機器、消耗品が不足し、適切な治療が提供できないケースが増加します。
専門医療の提供困難
一部の専門医療が提供できなくなり、患者が必要とする特別な治療やケアが受けられない状況が生じます。代表的な事例としては維持透析を受けているような患者さんです。

被災地では、カルテが電子カルテ紙カルテに関わらず確認できない事象が発生しました。
我々はやはりEHRPHRとして情報を共有できる方法が最も最適解であると思います。
統合された医療情報を患者さんがPHRとして保持し、EHRとして医療者が利活用できるPubcareの設計思想です。
電子カルテが無くても、患者さんの正確な医療情報を確認でき、医療提供できる。平時だけでなく、災害時の対応もできる視点はとても大切です。
※戦争などの有事においてはことさらです。
また、今回の災害においてはオンライン診療が大変威力を発揮しました。
PubcarePHREHRを確認しながらオンライン診療を受けることが出来ます。
またSNS機能で医療者が連携することも可能です。つまり災害や有事において医療提供体制をPubcare一つで提供するインフラとなりえます。
スマホやタブレット、webに接続できるPCがあればどこでも病院になることが出来ます。
電子カルテ、電子処方箋を発行するための機器など、ハイスペックやハイエンドにすると災害時には医療提供がしにくくなるという極めて大きな問題があります。
私は医療DXは逆にいかに簡素にできるかが大事であると考えます。
この点はある一定程度の危機感を持って警告したいと思います。

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