僕の原点はやっぱり音楽だと思っています──SEIKINさんインタビュー<後編>
新年のUUUM note、SEIKINさん インタビュー後編です!前編ではこの数年の振り返りや、2022年のコラボのことなどを聞かせていただきました。後編では、音楽についてや2023年の展望も!さっそくどうぞ。
▽前編はこちら
データは財産なんですよ、本当に
──さて、SEIKINさんのこだわりにも関わってくるお話ですが、TikTokアカウントが乗っ取られてしまったときのお話で、SEIKINさんが編集データをすべて保存されているということに驚きました
(SEIKIN)
それはそうですね、たぶん少数派でしょうね。もちろん、中にはきっちり整理して、もっと丁寧にやってる人もいるんでしょうけど。
僕はやや雑な部分もありますけど、データはアップしたら絶対大丈夫という保証はないので、必ず全部ハードディスクに保存してるんです。
データは財産なんですよ、本当に。時間をかけて作ってきたものだし、一つ一つがやっぱり大事なので。
だから書き出したものではなくて、もう一回戻れるように編集データを取っておきたいんです。何かのときに編集し直して繋げたりもできるし。膨大な量になっちゃって、ハードディスク代もかかっちゃいますけど。
──それを保持していくのは大変ですよね
(SEIKIN)
テレビ局もやってることですし、後から「おお良かったね。あんな昔のデータがあるわ」みたいによかったと思うことも出てくると思うんです。
まあもう一回再編集することも多くはないでしょうけど。でも例えばテレビ出演の時「この動画のデータを使いたいんです」と言われたときに、ちゃんとしたデータとして渡してあげられたというのも結構ありました。とっておくとそういう時にもいいですよ。
──そのときに撮ったものっていうのは、もう撮れないですしね
(SEIKIN)
そうなんですよ。もう撮れないし、同じ髪型、同じ雰囲気で撮ることはできないし年もとっていくし。その時その時を残していくというか。
それに、TikTokのときのように、何かが起きたとき、全部消えたってなったときに復活できますよと。長時間かかりますけど(笑)
──いやーあれは改めてSEIKINさんに学ぶこと多いなと思った件でした
(SEIKIN)
でも機材とか編集とかへのこだわりを出しすぎてしまうと超マニアックになっちゃうので、動画ではあまり表さないようにはしてるんですけど(笑)
とは言っても、本当は大好きで。だから最近機材の動画ばっかり見てるんですよね。海外の動画とかプロの人がやってるチャンネルとかで機材の使い方を学んだりとかして、日々技術を磨くというか、そういう勉強をしている時間が多い気がします。
──音楽関係もですか?
(SEIKIN)
音楽も常に勉強ですね。やっぱりトレンドも変わるし、新しいソフトが毎年出てくるので試してみたりとか。新しいマイクプリアンプっていうマイクを繋ぐ機材があるんですけど、そんな機材とかも常に買いますし、そこに一番お金を使ってるかもしれないです。最先端を試してみたいと思うんですよね。だから僕かなりマニアックなんです、多分。
──でもそれは日常の動画では出さないようにしているんですね
(SEIKIN)
出しすぎると機材チャンネルになってしまうので、SeikinTVでは皆さんに楽しんでもらえる内容の中で作っていこうと。でも最近は、その中でちょくちょく出してきてます。昔はもっと抑えてて一切出さないぐらいのつもりだったんですけど、最近はそれも僕の色かなって。それを好きでいてくれる人も中にはいるかもしれないですよね。
謎にピンマイクつけて歩いてる日もあります
──HIKAKINさんとゲーム部屋を作る時も機材へのこだわりが出ちゃってましたね
(SEIKIN)
はいはい(笑)ああいうの楽しいんですよね。
カメラとかも、買い出すときりがなくて。カメラと音楽機材は沼なので。
瀬戸さん、ジェットさんとかが、誰よりも先に機材を試す動画を上げてくれるので、やっぱり昔から見てるんです。動画を見てじゃあ自分も買おうかとか、どうしようかなとか、考えたりするの楽しいんですよ。
(SEIKIN)
あと、毎日メーカーのホームページも見てます。ソニーのページとかを毎日。「あ、新商品出た」って(笑)
撮影用のマイクもいろんなのをいくつも買って、どれが一番きれいに録れるのか試したりしてます。たとえば撮影しない日にカメラを車に置いて、家族と車に乗っているときの普通の会話を1日とって「このマイクだとこういう音で録れるのか」とか。撮影以外のときも結構カメラをまわしていたりします。
──SEIKINさんの動画の裏側にはそういう日々の研究があるんですね
(SEIKIN)
謎にピンマイクつけて歩いてる日もあります。(笑)「ここでこの風の音はこう入るのか」とかわかるんですよ。テレビの音聞くと綺麗なんですよね。あれがひとつの究極だと思っていて。そこを追究していくと段々面白くなってきて、音声さんみたいになってきてます、最近。
UUUMのクリエイティブの社員に音楽出身の人がいるので、彼とめちゃくちゃミーティングしたりしますね。この音、どうやってるんだろうね、エフェクトのかけ方どうなんだろうとか。それが、SeikinTVの音声とか画質に反映されているんですよ。
──多くのクリエイターさんの動画では室内の反響音が入っているのも普通という中でかなりのこだわりですよね
(SEIKIN)
反響音、入ってきちゃうんですよね。あまり気ならない人の方が多いかもしれないですけど。
──人によると思いますが、自分の場合もわんわんしてるなと思っちゃう方です
(SEIKIN)
やっぱり、聞きにくいよりも聞きやすい方がいいし、画質は汚いより綺麗な方が見やすいじゃないですか。ちょっとこだわるだけで変わるし、日々やっていくと、自分の技術アップにもなるので、日々テストしていますね。
それに、新しい機材を初めて使うとき、いきなり撮ろうとしたらどこかでミスもすると思うんですよね。たとえば、タイアップで初めての機材使ってミスったらそれはだめじゃないですか。だから、僕はいろんな状況で数日間テストしないと撮れないよねと思っています。
──もう技術さんの姿勢ですね
(SEIKIN)
だからエンジニアの人と話するのめちゃくちゃ楽しいです。レコーディングスタジオに行くと、エンジニアが触っているレコーディング機材を見るのがすごい好きなんですよ。今だとソフトウェア化されてパソコンの中でエミュレーションしているから、その現物って段々なくなってきてるんです。スタジオにはそういう機材の実機があったりするんですよね。「お、これなんだ・・・」「ちょっと触ってもいいですか」ってなります。
──物理スイッチ、こんな感じなんですね、みたいな
(SEIKIN)
そうなんです。それを見ると「おおおお!」って感動して(笑)・・・ってそんなマニアックな話、記事になって大丈夫なんですか?
──もちろんです(笑)このお話を聞いた後にSEIKINさんの動画を改めて見たら「だからかー」っていう発見がありそうです
(SEIKIN)
まあ、マニアックな楽しみということだけじゃなく、動画の音が聴きやすくなって、映像が見やすくなったらいいなという思いがあるからなんですけどね。たまに視聴者さんが「SEIKINさんの動画って映画みたいな音するよね」みたいなコメントを書いてくれるんです。そういう時、あ、伝わってるんだなというのがすごく嬉しくなるし、やってよかったと思います。
世界的アカペラグループとのコラボ!
──音へのこだわりのお話になりましたが、音楽活動でいうと2022年はビッグなコラボも実現しましたね
(SEIKIN)
Pentatonixとの「ラスト・クリスマス」コラボは貴重な経験でした。レコーディングの技術的にもさすがのハイクオリティでしたし、普段以上に時間をかけて、どう録ったらいいだろうと話しながら、試行錯誤を重ねました。
夏頃からアルバムでのコラボのお話を進めている中で、じゃあ、メイキングも残したいですねという話になって、さらにはMVも撮りましょうということで発展していったというのもあって、楽しかったです。
短尺の中に凝縮するのは、そもそも得意な方なんじゃないかと思います
──そして、2022年、ショート動画もいろいろ楽しませてもらいました
(SEIKIN)
短尺の中におもしろさを凝縮するというのは、僕らみたいに長くやってきているクリエイターは、そもそも得意な方なんじゃないかと思います。かつてはみんな動画が短かったですからね。それから、基本しゃべらないようにしていますね。言語に関わらず楽しんでもらえるコンテンツになればいいなと思っていて。
──最近のWellermanのショートもうれしい動画でした。視聴者さんのコメントも待ってました!って感じでしたね
(SEIKIN)
これ誰と一緒に歌ってるの?みたいなコメントもありました(笑)僕なんですけど。歌ができあがっていく感じというのも楽しんでもらえるんじゃないかと思います。
──音楽も機材や技術のように勉強を継続されているんですよね?
(SEIKIN)
そうですね、好きだからこそ勉強も楽しめるんでしょうね。独学で本や動画からも学ぶことはできるし、プロの方々からも学ばせてもらうことは今も多いです。もっと成長していきたいというのはいつも思っていることですね。
僕の原点はやっぱり音楽
──では、最後になりますが。シンプルに「今、YouTuberとして思うこと」というのを伺わせてください
(SEIKIN)
原点回帰。ですね。僕の原点はやっぱり音楽だと思っているんです。
これも原点回帰のひとつと言えると思いますが、いまHIKAKINとLoop Station(フレーズを重ねてレコーディングでき、合わせて演奏することができるツール)でInternational Loveの動画を作ってるんですよ。クリスマスに公開するので、このnoteが出る頃にはもう出ていると思います。
──おお!伝説の動画の2022バージョンですね
(SEIKIN)
今で言うFirst Take的な動画ですよね。コムドットのあむぎり君とゆうた君が中学生の頃に10年前のInternational Loveを毎日聴いていたそうで、令和版も聴きたいと言ってくれたんですよね。それもきっかけになって、じゃあやろうかなと。やっぱり音楽の動画作るときって大変だけどすごく楽しいですからね!
(SEIKIN)
そして、2022年はオリジナル曲がどうしてもスケジュールの関係で出せなかったんですよね。待ってくれている視聴者さんもたくさんいますし、2023年はオリジナル曲をリリースしたいというのが、まずあります。ライブもできなかったですしね。
──むむ、、2023はステージイベントも期待できるかもですか、、?!
(SEIKIN)
やっぱり、できたらいいですよね!
── SEIKINさんインタビューはここまでです。
ひとつひとつの質問に、丁寧にお話しくださってありがとうございました!
学びを止めずに成長を目指すSEIKINさんの姿勢に、背筋が伸びる思いでした。そして2023年、原点回帰がテーマというSEIKINさん、楽曲、そしてひょっとしたらライブも(?)楽しみにしています!
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