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詩:0052 冷たく浮くもの

四十九日までのあいだは
どこか近くを廻わっているの

背もたれから座面まで
背中を預けて
顔や胸がかんじる冷たさ

これは
まんまるではない
窓は空いていない
エアコンも動いていない
冷たく浮くもの

祖母はこの家に訪れたことはないが
わたしの背中に乗れば来れる

そろそろ起きようか

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