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東京に住んでいたときの私へ

仕事を辞めてほぼ1年。
東京から田舎に来てからもうすぐ半年。
このまま憂鬱すぎて涙が止まらない仕事を続けるくらいなら、辞めて1年間好きなことをして死んだ方がいいと思ってから、その1年が経とうとしています。

そんな私はこのクリスマスの夜に田舎で1人、始めたばかりのギターを弾いています。
孤独がこんなにも幸せなことだということをとても痛感する夜です。

東京に住んでいるあなたはきっと全てを投げ出したいほどにしんどいけれど、「上を目指す」というプライドが決めた曖昧な目標に向かって、がむしゃらにやるしかないという気持ちでいっぱいでしたね。
親に迷惑をかけて大学を出たし、小さいときからいろんな人に期待されたおかげで、何者かにならなくてはならないという使命感があったのでしょう。
挫折を経験したことがあるから私は強いと自分の力を過信して、仕事で絶対に成果を出すと意気込んでいましたが、やらなければならないことに対する違和感はぬぐいきれませんでしたね。
本能に逆らうことは、やっぱり続けるとしんどいものです。
何が辛いのかを考える余裕もないから、何も考えずにとりあえず10時に出勤して19時まで過ごすという生活は、安定していても苦しいものです。
だって、あなた自身がそれを望んでいないのだから。
それなら身体が動かなくなる前に、さっさと辞めていいんだよ。
今やっていることの先があなたにつながっていないとわかったら、続けなくても大丈夫。

仕事を辞めて転職という選択をしなかった私は、今とても幸せです。

この前お母さんと話して、私の家族は私に「当たり前」を強いることなく伸び伸びと好きなことをやらせてくれる素敵な家族なんだなと実感しました。
「いい大学に入っていい会社に入ってたくさんお金を稼いでいい人と結婚して誰もが羨むような人生を送ることが幸せ」というプランは、あなたのプライドが見せた幻想です。
親が望んでいることでもない、わたし自身が望んでいることでもない。
あなたはやりたいことをやっていい。

3歳のときからピアノを習っていて、初めてのアルバイトで人生で最初に稼いだお金でキーボードを買うほど音楽が好きなあなたは、やっとお父さんがくれたギターを毎日触り始めました。
やっぱり、音楽が好きなんです。
音楽が好きなら、音楽をやればいい。
25歳になっても遅すぎることはないって、今なら自信持って言えます。
周りの誰が何と言おうと、好きなことややりたいことを始めるのに遅すぎることなんてありません。
未来が明るく見える毎日を取り戻しましょう。

東京はいろんなものがあります。
数えきれないほどの人に出会いました。
いろんな世界を見ることができました。
ただその「ものの多さ」が、あなた自身を迷わせてしまうことがあります。他人の感情に振り回されないで、あなた自身の感情の声を聴いてください。

そして、東京から離れても大切な人はずっと大切な人です。
つながりは簡単に切れることはないし、むしろずっと強くなります。
離れても会いたくなる人、会いに来てくれる人があなたにはちゃんといます。
そんな人たちを大切にしてあげてください。

遠くにいる友達とちょっとしたくだらないLINEをして、未来のためにギターの練習をするクリスマスの夜は、東京にいたあの頃の私よりずっと幸せです。
一人だけど、ひとりじゃない。

田舎にいて、一人の時間がぐっと増えた私には考える時間が増えました。
孤独は、自分がほんとうにやりたいことを考えられる人生の大切な時間です。
だから、ひとりになることは怖くないよ。

今日より明日を幸せにする生き方の私は、来年のクリスマスはもっと幸せなんだろうな。
楽しみだな。

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