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俵山温泉祭2024


俵山温泉祭の由来

 令和に襲われたコロナ感染症の3年間、祭りは非開催(しめやかに神事を執り行う)。昨年、「たわらやま旅と未来会議」が地域の伝統行事を絶やさないために再び祭りを燈した。

 温泉街の玄関というべきか。
 サンデンバスで俵山温泉バス停を降りると建物に隠れて見えないのだが熊野神社がある。神社の下にさほど広くない駐車場。温泉祭は熊野神社の春祭りに合わせて興したと伝え聞く。その歴史は古く、第1回は大正2年の春。祭りの主旨は湯守による釜湯神事と平癒に五穀豊穣を熊野権現様に祈願。昭和に仮装パレードが始まり、露天商が集まれば華やかな風景に変貌する。この時代、昭和30年代から40年代の温泉街を知る地元の志士が、祭りの復活と温泉街の再興を目指し、今年は前夜祭を含めて二日間の開催を決めた。

俵山KABUKI倶楽部

 俵山は小学生による子ども歌舞伎が伝統的に行われてきた。11月にある俵山地区民文化産業祭で披露される。数年前より、子ども歌舞伎を経験していない大人たちが中心になってKABUKI倶楽部を作った。現在では中心メンバーを移住者が占めるまで拡大している。稚拙は能や歌舞伎にまったく知識がなく、これ以上伝統芸能を論じると間違いを記すことになるからやめておく。

 温泉祭の主要キャスト、ステージの開幕を告げる五人三番叟、どちらも俵山に縁の無かった地区民が務める。彼ら彼女らの俵山を見る眼(まなざし)、生きてゆく価値の積み重ね、先住民(言い方が雑で申し訳ない・・・昔からの地区民の事)と対話を重ねて融合した物体、物質を傍で眺めてきた。四半世紀以上の世代差があっても理解できないことはない。
それどころか感嘆する。

 高度経済成長期じゃないのだから、昔のような祭りにしなくていい。俵山の愉しみ方は変わった。湯治よりふらっと何度も訪ねたい温泉街にすべきと思う。来るたびに寄りたい店、場所、人が、いっこあればいい。そのキャストにわたしも成れたらいいねと思う。

図巻にはしないよ

 「岩代おじさん図鑑」をテレビ番組でみた。福島県二本松市(旧岩代町)の観光協会が発刊するフリーペーパー。こびとづかんを発想のヒントにしたことは明白だが、これを見て「よく田舎のおじさんが顔出し取材をOKしたものだ」と驚いた。所さんのダーツの旅、さんまさんのご長寿クイズをみれば、どの地域にも芸達者な住民がいると気づく。洒脱なのは高齢者だが、20代からユニークなアクターは俵山にたくさんいて、紹介したいけど多分NGだろう。

 この note は露出度が少ないと思うので、一般人の個人名は伏せておいて「余談なんですけど」的なエピソードを降ろしてゆこうと思う。温泉祭に関しての首謀者は「旅未来会議」の宮野さん、藤永さん。藤永さんは株式会社SD-WORLD代表取締役。MCセンスは抜群なのにカラオケは笑いを誘い、ビール1缶で踊りだすおじさんである。是非、会いにお越しくださいませ。


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