OPSでメジャーリーガーを評価してみた。

野球データ分析をやりたい!と思っても、知識0では何も始められない。ということで、この本書いました。

内容としては、セイバーメトリクスの歴史から始まり、セイバーメトリクスの指標の意味、その指標を使って各球団の分析といった具合に、内容がグッと凝縮されています。最初はこの本を使って、野球データの分析を進めていきます。

打率の欠点

最初は打者の評価から行います。打者というとやっぱり打率に注目してしまいます。マネーボールでも言われていましたが、打率の欠点は四死球が含まれていないこと。フォアボールを見極めて一塁に出塁するのと、一塁打で出塁するのに違いはないということです。
これを解消するのが、出塁率です。

出塁率 = (安打数 + 四球 + 死球)÷(打数+四球+死球+犠飛)

文字通り、出塁する確立を表しています。では、メジャーリーガーで出塁率が高い選手を算出してみます。元データは2020年のものです。

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表1 MLB出塁率ランキング

では次に、打率のランキングを見て見ましょう。

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表2 MLB打率ランキング

2つのランキングを比べてみると、違いが見て取れます。中でも、DJ LeMahieu選手、Juan Soto選手、Freddie Freeman選手、Marcell Ozuna選手、Michael Conforto選手はどちらのランキングにも入っていることから、しっかり打つし、塁にも出ることができる選手と評価することができます。

OPSを計算してみる

では次に、得点に貢献した指標で用いられるOPSを計算したいと思います。OPSの計算方法は、シンプルです。

OPS = 出塁率 + 長打率

ちなみに長打率とは、1打数あたりの塁打数の平均値を表します。長打率が高いと、得点により貢献できる選手と評価できます。

長打率 = (一塁打 * 1 + 二塁打 * 2 + 三塁打 * 3 + 本塁打 * 4) ÷ 打数

OPSを計算する前に、メジャーリーガーで長打率の高い選手を見て見ましょう。

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表3 MLB長打率ランキング

興味深いのが、Juan Soto選手が打率、出塁率、長打率のいずれのランキングでも、上位に入っていることです。この3つの指標で、Juan Soto選手がいかに優れたバッターかが分かります。
では、OPSのランキングです。

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表4 MLB OPSランキング

ここでも、Juan Soto選手強し!また、Braves勢も上位にいますね。このOPSは、得点と大きく関係している指標と言われています。よって、このOPSランキングに入った選手は、得点を取る能力に優れている選手と言えます。
最後に、OPSと得点が本当に関連しているか見てましょう。

得点とOPSの相関関係

2020年の全チームの平均得点とチームのOPSをグラフ化してみました。

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表5 得点とOPSの相関関係

横軸が平均得点、縦軸がOPSです。はっきりと右肩上がりになっています。
つまり、OPSが高いチームは平均得点も高いということが証明されました。
もちろん得点され取れれば勝てるというわけではありませんが、得点力を伸ばしたかったらOPSが高い選手を獲得すればいいわけです。
表では2チームが平均得点が突出していますが、DodgersとBravesです。くしくも、ナショナルリーグのリーグ優勝決定シリーズを争っているチームですね。いい感じにまとまったところで、今日はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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