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短編集

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記事一覧

うたうこと【短編】

 カラオケは苦手だ。何も言わなくても一回は回ってくるから歌いなよ、と言われていたけど、結…

shizu
2年前
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誰かに必要な世界

 世界に不要な情熱を持った人々が集まるのが、このキャンパスの隅にある部室棟だ。私はこのむ…

shizu
4年前
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サッカーラジオ【短編】

 月曜日の休み時間には、サッカーラジオが聞こえてくる。電波を受信するものではなく、隣の席…

shizu
4年前
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揺れるリズム【短編】

 スティックが刻むリズムに合わせて私は足を踏む。曲が始まる。ベースとドラムは信頼関係が大…

shizu
4年前
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部活もの【短編】

「石浦君てサッカー部だったよね?」 隣の席の南さんに初めて話しかけられて声が詰まった。 …

shizu
4年前
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ぼんやり青い酒を飲む【短編】

 大学生とは飲み会をする生き物である。蒸し暑い夏空の下、牢獄のごとき狭さのサークル棟は今…

shizu
4年前
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花火のような【短編】

 カタヌキという縁日の遊びをご存じだろうか。板状の砂糖菓子のようなものに、いろいろな形の型が付いていて、それを針を使ってくり抜く遊びだ。俺は子供の頃、これに夢中になり、18歳になった今でも縁日がやってくると、一人でふらっと、いつもの出店を探しに行く。最初、店主はオヤジさんだったが、いつからか孫娘のようなお姉さんがやるようになった。 「おっ、いらっしゃい、今年も来たね。難しいの作ったよ」 ここのお店はレベルの高い型を手作りしていて、俺はいつもその挑戦を受けていた。 「いや

タバコの火に燻る【短編】

 就職を機にこの地に引っ越してきた。1LDKの賃貸に一人暮らしをしていると、時折、寂寞に襲わ…

shizu
4年前
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自由になったことはない【短編】

「すみません、ちょっといいですか?」 僕は駅前の交差点で声をかけられ、信号も赤だったので…

shizu
4年前
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夏の夜に冴える【短編】

 眠い。睡眠時間が7時間を切る日が3日以上続くと、1日が睡魔との戦いで、まるで仕事にならな…

shizu
4年前
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僕は切り取られた空しか見たことがない。【短編】

 切り取られた空しか見たことがない。朝目覚めると湧き出た気持ちは、僕に自分の世界の輪郭を…

shizu
4年前
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満ちる乾杯【短編】

 宵闇の中、某大学の部室棟前の空き地ではバーベキューコンロの炭がパチパチと鳴っている。大…

shizu
4年前
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