息子と二人の日

職場を出ると、雨が降った跡がたくさんあって、自転車も屋根からはみ出していた部分はすっかり濡れてしまっていたけれど、その時は降っていなかった。
ラッキー、そのまま自転車で保育園のお迎えに行ける。

夫が久々に友達とおでんを食べに遠出をしたから、今日は息子と二人。
お土産に、その地の名産のお菓子をお願いしておいた。
行きつけの居酒屋さんでお気に入りのご当地メニュー、いいなぁ。遠方でも行きつけがあるって素敵だなぁと思う。夫はガツガツと新規開拓!というよりは、安定のお店や宿でほっと一息、しっぽりやっていたいようだ。食べ物だけでなく、美容院も未だに車で2時間近くかかる彼の実家の近くまで行くこともある。暮らしのすべてを近くで揃えるのも合理的ではあるけれど、遠くのお気に入りに行くときの道中のるんるんとした気分も含めて娯楽と考えると、たまにはそういう時間をもつと気分がいいのだろう。

夫は普段から泊まり込みがある不規則勤務なので、夜寝かせるまで息子と二人、という日はしばしばあるけれど、最近さらにそういう日は体力を使うなぁと思う。服を着替えようというと逃げ回り、家事をしているとあっちいくのー!と引っ張られ、ご飯をよそっているときに抱っこ!!!と大激怒され(片手で作業ができないことを懇切丁寧に説明するが、伝わっているだろうか?)お風呂に入ろうと誘うと布団に寝頃がってボイコットし、いざ入ろうと全裸になると脱衣所を脱出し、歯磨きは片手抱っこ、片手で磨け(マンションの踊り場からバスと鉄道を見ながら)と命じられ、ドライヤーをしようとすると何度もテーブルタップのスイッチを入り切りされ(届かないときはコードを抜かれ)、まあとにかく話が前に進んでいかないのである。どこの家でもそんなもんよなぁ、子どもはそんなもんよなぁ、と思っているけれど。。けれど。。。である。一人の時は特段怒りっぽくて、不機嫌を顔や声に出しては、「そんなこと言われてもやんな。。ごめんね。かーちゃん疲れてて。」と一人で言い訳をつぶやいている。
子ども1人でこんな具合なので、2人以上いるご家庭は日々をどう乗り切っているのだろう。ある程度家事が完結しなかったり、自分の思うタイミングでできないことに対してもっと寛容になっていくのだろうか。2人目が欲しいなと思うけれど、まだまだ「こうしなければならない」と自分で自分に制限をかけているなぁと思う。

息子が寝る前、トイレに行く?と誘うも(まだおむつを履いているのだが、自分で排泄することもできるので寝る前はトイレに連れていくようにしている)断固拒否、これが気になる、これで遊びたい、と新たなおもちゃを触りたがるものだから、もう寝るよ!!とまた強めに言ってしまった。でもその後ふと、寝るのがもったいないのかな、日中は保育園だから、こういう時間は私と一緒にいたいと思ってくれているのかな、とそんな考えが浮かんだ。真相はわからないが、そういう発想になっただけでも少しだけ、いろいろなものごとへの不安が愛に変わっているのかな、と思った。
いろいろイライラしてしまったけれど、最後は息子とハグして終われた。明日はとーちゃんと3人でぎゅーがしたいらしい。それはかーちゃんも一緒だよ。

寝室の窓を開けて、カエルの合唱と降り出した雨の音をききながら、息子はすぐに眠った。今日も無事に終わって、よかった。


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