すすめ怖がりさん

僕はこわがりだ。
豪快気質を気取ったときもあるし、ロックに背中をおされて妙に気が大きかった頃もある。


けれど30歳前半にはしたかったはずの独立が38歳まで伸びたのは市場の荒波におびえたからだし、今でも営業案件が仕事になるかどうかの判断は相当念入りにでないと見込み度合いを上げてゆけないなど、仕事の見立ては相当慎重だ。
他にも、びびりエピソードをあげればいくらでもみつかる気がする。


ただ、だからこそ今の自分があるのだとも思っている。独立後のビジネスはそれなりに仕事を頂き、小さな痛みこそあれ大けがして瀕死の状態になったこともない。水プラントの案件なども、変に価格勝負をすることは避けているので、爆発的な伸びこそないけど、独立3年目にしては悪くない業績だね、って多くの人が言ってくれる。


「こわがり」は、悪いことじゃない、というのは僕だけの意見でもない。神戸製鋼のラグビー黄金時代の立役者である平尾誠二氏は試合前夜は眠れない日々が続いたというし、勘三郎だって舞台に上がる直前は震えていたらしい。


そんな怖がりだからこそ、物事に対する慎重さが大けがを避け、思慮の深さが行動の質を上げてゆくはずだ。そして予測の確度をもあげてゆく。
こわがり万歳。みんなもっと怖がる自分をほめてあげよう。こわがるからこそ未来は結構輝くはずだ。

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