乙女ゲームの主人公について

 乙女ゲーマーの空木です。なぜこのテーマにしたかというと、数日前乙女ゲームとジェンダーを考えるみたいな記事を読んだからです。精読したわけではありませんが、なるほど確かにと思うところがありました。

 そこで、私が前々から気になっていた乙女ゲームの主人公について語りたいと思います。

 はっきり結論から言いますと、『嫌い』ですね。なぜ嫌いなのかは下記の通りです。

 男性(あくまでわかりやすくするための概念的な表現です)が好きな典型的な女性主人公が多い。

・主張が激しくない
・頭がそれほど良くない
・初心な反応をする
・従順
・活発
・鈍感
・辛くても周りに言わず、無理に笑顔作るタイプ(健気?)
・悪人許しがち
・善人で、相手を疑うことが苦手
・敵でも善人説絶対主義。話し合えばわかり合えると思ってる
・戦う力がない
・男性の前には出ず、後ろで応援するだけ

 ざっと考えただけでこれだけあります。なんというか一言で言えば、男性の三歩後ろを歩くタイプ?

 今はもう女性が社会進出して、一応(一人なら)稼いで食べていける時代です。にもかかわらず、一時期話題になった「わきまえた女性」みたいなイメージ。
 または、意見は言うけど、『どう考えても今のとこは黙っておいた方が良かっただろ!』っと突っ込みたくなるような発言だったり、『それは知っとけ!?』と思ってしまうような基本的なことを聞いて話を止めたり……。
 そして、許せないのは「本の虫」と言われるぐらいの本好きなのに、変に夢見がちだったり、頭が良くなかったり……。誰かが言ってましたが、本当の「本の虫」はハリー・ポッターのハーマイオニーのように、莫大な量の本で身に着けた知識の分だけ自信があり、リアリストで、語彙力が高く、頭の回転も早いと思うんです。決して前述の「本の虫」設定乙女ゲームの主人公にはならないはず。

 これはあくまで私の一意見ですが、理想の乙女ゲームの主人公をざっと書きます。といっても、上の箇条書きを対義語にしただけ。

・バンバン意見を言う
・頭が良い、機転が利く、鋭い
・口説かれてもクールに流す
・ドンと後ろで構えてる時もあれば、前線で暴れまくってたりもする
・落ち込んでもヘマしてもただでは起きない
・人間的感情(腹立つことをした相手を許さない、相手を疑うなど)がちゃんとある
・話し合ってもわかり合えない奴はいるという考え
・戦う力がある、もしくは自分で戦うという意思があり努力している

 Web小説で人気の異世界恋愛ものの女性主人公はわりと、このキャラが多いですね(あくまで当社比)。物理や魔法で戦えなくても頭脳戦なら任せろ!みたいな女性も大好きです。つまりは、しっかり自立して男性に依存しすぎていない女性が私は好きです。

 少し話は変わりますが、つい先日、「呪術廻戦」を一気見したとき、伏黒恵くんが言っていたセリフにハッとさせられました。

「善人が苦手だ。悪人を許してしまう、許すことを格調高く捉えてる。吐き気がする」

 まさに私が乙女ゲームの主人公に思っていたことがこれです。このセリフを聞くまでは「なんかキライ」とモヤモヤしていたのですが、このセリフを聞いて晴れました。

「そうだ。あの子たちは自分が殺されかけようと、大事な人が殺されかけようと、相手を許してしまう上に、その人の命やこれからの心配までする」

 私は自己投影型なので、そういう場面が一番苛立ちます。
 別に殺そうとした奴を殺せとは言わないけど、なんでそう簡単に許してしまうのか。怒っていいはずなのに、まるで、怒って「許さないぞ」と思うことが悪いように感じる。主人公と自分の間に一気に気持ち的に距離が空く。嫌悪感すら覚える。けど、推しキャラがいるから、主人公に耐えられなくなってはアンストして、また推しキャラに会いたくなったらインストして、また嫌悪を覚えてアンストするを繰り返してしまいます。

 現実にもないでしょうか。めちゃくちゃ腹立つことを言われたのに、怒ったら「そんなことぐらいで」と言われたり、自分の何が悪かったのかわからないまま適当に謝られて、それを同調圧力で「許してやれよ」と「許す」ことを周りから強制される。乙女ゲームの主人公は強制された訳ではないけど、「許す」ことを恵くんが言っているように「格調高く捉えて」はいないか。
 許す許さないはもちろん、その人自身が決めることだと私は思います。でも、許せる範囲とこれ以上は許せないという線引きは個人差はあれど、誰にでもあると思います。にもかかわらず、彼女たちは自身の生死を脅かされたのに、それを「許す」と言う。それじゃあ、あなたたちは何をされたら「許せない」の?と胸ぐらを掴んで聞きたくなります。
 それだけ許容範囲がガバガバに緩い人って、私個人的には自分を大切にしていないように見える。物語でありがちなセリフですが、自分を大切にできない奴が周りを大切にできるか?

 彼女たちにはぜひ、一度考えて欲しいと思います。自分の言動や行動は自分を大切にしているか。

 あと、恵くんは悠仁くんの機微に鋭すぎじゃない?悠仁くんが何かを乗り越える度に「何かあったろ」って気にかけて聞いてくれる。現実にこういう「気づける」人なかなかいないので、何か辛いことがあったら積極的に周りに言っていこうな。悠仁くんはそういうタイプじゃないが、「なんでこんなに苦しんでるのに誰も気づいてくれないの?」は傲慢だと思います。テレパス(心が読める人)じゃないので、言ってくれないとわかりません。乙女ゲームの主人公も辛くても笑顔で誤魔化すタイプ。信頼してる人が周りにいるんだから言えよ、と思います。

 まとめとして、これからの乙女ゲームの主人公はもっと私の理想の女性主人公タイプが増えて欲しいな~という願望で締めます。


 ここからは今回の話に全く関係ないので読み飛ばしていただいて構いません。

 「呪術廻戦」が出てきたのでちょっと衝動的に書きたくなったことを書きます。

 「呪術廻戦」の著者、芥見先生が男性か女性かについてです。
 私の予想は「女性」だと思います。あくまで私の一意見で予想なので、悪しからず。

 なぜそう考えたのかというと、私は男性の描いた少年漫画が読めないからです。あ、全部じゃないですよ。青山剛昌先生の名探偵コナン大好きでブランクはあれど追ってますから。あと、メルヘヴンとかちょっと古いけど超少女明日香も読めます。

 ただ、私が今まで触れた、男性が描いた漫画の傾向として、女性キャラの胸が強調されていたり、露出が多かったり、男性に媚びている場面が多い。
 私はそれに対して拒否反応が出るので、つい敬遠してしまいます。

 しかしハガレンしかり、鬼滅しかり、女性の描く少年漫画は拒否反応が出ないことが多い(当社比)。登場する女性キャラも尊敬できる方ばかりです。ハガレンも鬼滅も読んだ後に女性が描いてると知って「あ!だからか!」と腑に落ちました。

 今回、呪術廻戦を見る前、「拒否反応起こるかな……」と少し不安がありましたが、全くそんな心配をする必要はなく、気づいたら全話見ていました。時計は午前11時を指していたはずなのに、夜の9時になってて驚きました。すんげぇ面白い。話題になるだけはある……。

 拒否反応が出なかったから著者は多分女性だ!というのは少し飛躍が過ぎるかもしれませんが、女性であれば「やはり……」、男性であれば、「おお!男性の少年漫画も読めるものが増えた!」とデータ更新されるだけです。いい作品に出会えただけで幸せです。友達に布教しようかと思います。

 最後に男性の推しキャラはもちろんみんな大好き五条先生。女性の推しキャラは禪院真希さん。双方ともにかっこよさ国宝級。

 映画楽しみですが、こんなご時世なので、気長に地上波を待とうと思います。

 それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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