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松屋に学ぶ「敢えて顧客に満足をさせない」リピーター獲得術

私は松屋が好きです。

美味しいのはもちろんなんですが、先日メルカリでちょっと大きなものを売って残高が貯まっている身としては、メルペイが使えるのがとても大きい。

唯一の難点はメニューが豊富過ぎてどれを食べようか決めるのに時間がかかることで、その日も私はお店の前で、何を食べようかと長考していました。

店先には「創業ビーフカレー」ののぼりが風に揺れています。
牛バラ肉をとろとろになるまで煮込んだ創業当時の味らしい。
これは食べたい。

しかし、牛めし。
松屋といえば牛めし。これも捨てがたい。

捨てがたいが……創業ビーフカレーは期間限定っぽいし、よし今日は創業ビーフカレーにしておこう。牛めしなら、また次でも食べられる。
私はカレーを食べるのだ!

かくの如く意を決して店内に入り、食券を買い、席についてふと壁を見るとそこには

和風タルタルチキン定食

のポスターが。
こちらもどうやら期間限定。そしてとっても美味しそう。

こ、こっちにしとけば良かった?
いやしかし、創業ビーフカレーという私の選択は、決して間違ってはいないはず。

実際、運ばれてきたカレー美味しかったし。
カレールーに肉の旨味がしっかり溶け込んで、うん本当に美味しい。

いやしかし、それはそれとして和風タルタルチキン定食。
気になるよなあ。美味しそうだよなあ。

そして牛めし。
やっぱり松屋に来たら、牛めし食べたかったよなあ。

でも創業カレー、たいへん美味しゅうございました。

でもやはり、牛めしと和風タルタルチキン定食が気になる。

満たされた腹と、満たされ切らない心のまま、私は松屋を後にしたのでありました。

顧客満足は大事、でも100%満足させてしまってはダメ

先ほどの私の状態を分析すると、まず選択した創業カレーについて、私は100%の満足を得ていました。
一方で、牛めしと和風タルタルチキン定食を食べられなかった点については、誤解を恐れずに言うと不満が残ったのです。

ゆえに私はこの不満を解消するために、遠からず再び松屋を訪れることでしょう。

松屋からしたら、敢えてすべてを与え切らないことによって、私に再度来店するインセンティブを与えたことになるのです。

もし私が松屋を訪れた際、食べたいメニューが牛めしだけだったなら。

私は牛めしを食べて、満足して、また牛めしを食べるために松屋を訪れるでしょう。あれ?


とにかく私が言いたいのは、うちの近所にも松屋できないかなあってことです。

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