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(オマケの英語教室inter)

2022/6/27
(オマケの英語教室inter)
「お手軽簡単便利に、on demand を実現するinteractive TV」
On demand? Interactive?
「なんのこっちゃ、さっぱりわからん」
今を去る事30年程前、当時勤めていた家電製品関係の会社でその頃既に行き詰って久しいテレビ事業の打開策として
「送られてきた番組をお茶の間で受動的に見るだけの既存視聴形態からリビングや個室で見る能動的参加型視聴形態に新たな活路を見出す需要創造型事業」の推進役に、パイロットナビゲーションだけで売上責任を持たない推進事業室形態の新組織が立ち上げられました。
既存TV事業の行き詰まりの「すべての責任は商品企画にあり」と厳しい評価を社内で得、当時商品企画現場責任者だった自分は完全な抑うつ状態に陥り、程なくその組織に移動を命じられました(平たく言えばお払い箱、左遷です)
失意のどん底、アタマも働かない状態で冒頭の2つの英語単語を聴かされ内心密かに
「もう、ダメだ。自分は此処でオシマイだ」
と覚悟を決めた瞬間を今日の午前中の事の様にありありと思い出します。
と、皆さんが気の滅入る様な愚痴はこれ位にして今日のお題を。
それはinteractiveの接頭にあるinter。
まずinterの意味はどういう事かという前に
International (inter + national=inter + nations)と言えば「国際的な」です。
Interphone (inter + phone)と言えば「インターホン」
とすれば
Interactive はinter + active=inter + actionsとなりそうです。
此処で問題。
「では上記3語に共通するinterの概念は?」
Interはよくinnerと間違えて捉えられるので「~の内側で」と思いがちですが今少し観察してみると
nationsなら「国同士」の「やり取り」
phoneなら「フォンを介して」の「やり取り」
とも言えそうです。
「お互いの差を差として認めた上でのやり取り」であれば「交差(差の交わり)」という語に置き換える事ができるかもしれません。
となれば
Actionsの場合は「行為(能動的行為)を介して」の「やり取り」別名「交差行動」と訳せそうです。
つまりinterとは差を差として受容しお互い「やり取り(交差)する事」
因みに冒頭の「お手軽簡単便利に、on demandを実現するinteractive TV」の意味(訳)は
「需要に応じて(需要のままに)能動的交差行為を介してそのニーズをお手軽簡単便利に実現するTV」
簡単に言うと
(番組放映時間を待たずに、こちら側からの指示による)
「スイッチ、ポンで自分が今、見たいものが直ぐに見られるTV」
「時間に縛られず、自分の都合に合わせて見たい時に見たいものが見られるTV」
という意味だったのかもしれません。
追記)
結局その事業は失敗しました。ハード面では単にTVにインターネット仕様を追加するだけのTV setは完全にPCやスマホがそれに取って替わってしまったからです。
そしてお茶の間の団欒は消え、家族は皆、個室に籠ってしまったのが「今現在その結果としての家庭の姿」なのだと言えるかもしれません。
なので、その結果を見ると自分は「TVサイドとしてはポータブルTVばかり増えて儲かるよりも却って失敗してよかったのかもしれない」ととても複雑な思いに駆られる事が時々あります。


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