マガジンのカバー画像

東京大学情報基盤センター nodes vol.1

13
2022年3月発行の東京大学情報基盤センターの広報誌「nodes」創刊号です。 https://www.itc.u-tokyo.ac.jp/public/nodes にて、ご意見…
運営しているクリエイター

#ゲリラ豪雨予測

nodes vol.1 (全文一気読み版)

創刊にあたって 自らの成果を誇る広報誌としてではなく、日ごろ科学雑誌・科学番組に親しまれている方、中学生・高校生、技術者の方など、科学技術に感度の高い方々に、私たちや周りの人々が生み出す研究・開発・サービスの姿をお伝えする。そして、科学技術のいまとこれからを作り、紡ぎ、繋いでいく。そんな媒体として、「nodes」は生まれました。 英語で「結び目」を意味する語であるnode(ノード)は、ICT(情報技術)の世界においては特別な意味を持ちます。複雑で重層的なネットワークに接続

30秒ごとに更新する「ゲリラ豪雨予測システム」を開発

飛翔するnodes30秒ごとに更新する「ゲリラ豪雨予測システム」を開発これまでの天気予報システムではゲリラ豪雨を正確に予測することが困難でした。  まず、ゲリラ豪雨を「観る」ことができないと予測ができません。従来のレーダは「5分毎」の気象データを測定できます。パラパラ漫画のように連続させて未来の形を予測するのですが、突発的に成長するゲリラ豪雨の予測には、5分では間隔が長すぎます。最新の「フェーズドアレイ気象レーダ」は従来の100倍のデータを一度に取得できて、「30秒毎」に取得