どこかにいる私へ2
編集者と胸を張って名乗れないのは、いろんなコンプレックスが重なってるのと今の状況もあるかもしれません。
基本的に編集者は、文系の大学を出て、出版社に就職してキャリアを始めるものなのかなと思うのですが
私はデザイン専門学校の出で、アルバイトから出版社に入りました。
当時の私はなんでもできるほうがいいだろうと、デザインを勉強して、出版社にはアルバイトから正社員に頑張れば上がれるはずだと信じていました。
3社目で初めてアルバイトから正社員にしていただきました。今は4社目です。
2社目で、正社員登用もあるとは言ったが、それがいつになるのか、君がなれるのかは約束できないと言われて
そのほかにもいろんなことが重なり退職しました。
3社目では正社員になるというこだわりはなくなり、いつかなれたらいいなと編集の仕事ができるだけで楽しかったです。
最初のうちは。上司が正社員に推薦してくれ、一応の編集者になるのには気づいたら5年かかっていました。
特に免許もあるわけではないので、まったく実感もなく、上司の「私たちプロの編集者なんだから」という言葉で初めて
あ、私編集者なんだ、プロなんだと知りました。
実感はなくとも仕事はしっかりプライド持ってやっていましたし、自信のないものは世に出していません。
3社目は5年居させていただいたのですが、私が一番下でした。当時は年齢もキャリアも。(あとからバイトで初めて年下の子が入ってきました)
30歳を越えて、私はずっとこのままなのか、毎日同じことを繰り返していくのかと漠然と不安になり
編集部自体も入社したときと状況が変わっており
とにかくノルマを達成しないと、赤字にしたら雑誌がなくなるとピリピリしていて
そんななか闘病していた母をなくし、友人が結婚し、私は心のバランスを崩しました。
正しい判断だったのかはこれからの自分次第だと思いますが、転職し現在に至ります。
どの会社でも母校の話になり、私は専門なんで…と自分で選んだくせに卑下していました。
先輩に、専門じゃ習わないからわからないだろうけど、とか
辞書って引いたことある?など意地悪を言われることもありました。
今となれば笑えますが。
転職するにも、経験者だろうとまず大学卒が大前提。
そりゃそうですよね。
ただ、私みたいな経歴でも編集者にはなれるし、好きだった雑誌の表紙巻頭も担当できます。
大学に入っていれば違ったかもとつねに思うけれど、入っていたら今の道は選んでません。
そう信じて、自信を持って編集者と名乗れるようがんばりたいと思います。
が、それも今の会社でまったくゼロに戻ってしまうのですが。
いただいたサポートはありがたく受け取らせていただきます