ラストRAGEとiDealの勝利宣言
RAGE 2024 Summerの予選大会が終わって3週間が経った
RAGE終了直後は「もっと事前にやれることがあったんじゃないか」という後悔が大きかったが、その後しばらく体調不良が続き「なんだかんだあれが限界だったんじゃね?」という気分になってきた
『Shadowverse』と『Shadowverse: Worlds Beyond』は全くの別物であり、ゲーム自体が残っても競技シーンがなくなる以上、自分にとっての『Shadowverse』は終わる
そう踏まえて臨み、いつもとは違う取り組み方をした『Shadowverse』最後のRAGEを振り返っていこうと思う
ビヨンドへの移行が発表されてから最後のRAGEで勝つために今年の1月辺りから少しずつ準備を続けてきた
1.BO3を楽しめる下地を作る
2.RAGEで楽をするために地方大会でbyeを取る
3.徒党を組む
どれも普段の自分なら絶対やらないことで、正直全てがめんどくさかった(Pazuuverse作りは流石に面白さが勝ったが)
特に徒党を組むための人員集めに関しては動き出しまでにめちゃくちゃエネルギーを消費した
ただ、今回のRAGEを取り巻く状況はいつものRAGEとは異なっていた
・Rumoiの引退
・プロツアーの非開催
これにより先行競技環境が消滅し、プロツアーの後追い模倣環境がずっと続いていたRAGEが様相を変えた
個人的にはこちらのほうが都合がいいと思ったし、なんなら昔に戻っただけともいえる
久々にこういうRAGEが来ることにワクワクしていた
その中でもなるべく多くの情報に触れるために、重い腰を上げて徒党を組むのは必要な作業だった
↑今回孤軍奮闘とかいうテーマで挑んでいたヨシヒコシャドバチャンネルの振り返り
最後のRAGEでそんなしょーもないことすな~!
そうした背景を踏まえて、環境開始直前にRAGEに向けての人員募集noteを書くところから自分のHOS環境は始まった
まずプレイヤーとしての自分にどのくらいの信頼があるのかが謎だった
“東京大学に潜むホームレス”のこれまでの7年を振り返ると、どう考えても”よくない人間”としての活動の方が多い
基本口先だけのプレイヤーだし、実際そんなに強くない
20人くらいの応募と予想し、追加で適当に知り合いを入れ、よっぽどヤバい人間以外は全て通す方針でいこうと考えていた
結果的にnoteを書いてから2日で60人ほどの応募が来たため、慌てて応募フォームを閉じることになった
60人全てを通すと管理できるわけがないため、そこから人を絞らざるを得なくなった
非常に憂鬱な作業である
応募用のGoogleフォームの回答をスプレッドシートに集計し、それぞれの応募者に対して軽く短評を書いてから半分くらいに絞り込んだ
落とした人ごめんね
採用基準
まず、老人の採用基準は甘くした
昔の人間は、周りの人間がいなくなるという不可抗力によって調整環境を失っていることが多い
ビヨンドはやらずに区切りをつけるプレイヤーも多いだろう
死に場所を選んで応募してきた迷える老人たちを無事に成仏させるために採用
何故応募してきたのかが謎な現代の強者もいた
彼らが求めているものを満たせるかはわからないが、こちらとしては取らない理由がないので採用
自分は読みやすい文章を書く人が好きなので、応募文が理路整然としている人の評価は上がった
このタイプの人はサーバー招待後も概ね期待通りの働きをしてくれた
少子高齢化が著しいこのゲームにおいて、学生であることはそれだけで大きな強みである
未来を背負う若者をこき使うつもりで採用
正直なところ世間のプレイヤーについて自分はあまり詳しくない
応募文だけではわからないことが多いので、全くの初見の方についてはその都度Twitterを見にいくなどして人物の把握を試みた
自分のことを知らない人間に売り込むとき、採用側から見える範囲のものは最低限の体裁を整えたほうがいい
「最後のRAGEだから頑張る」といわれても信頼できる保証がない
Twitterから直近の活動が見えにくい場合、採用優先度は低くなった
結果的に応募が遅かった人の採用率は低くなった
特に残り数名で迷った場合は応募が早い方を選ぶということもあった
まあそういうこともある
・老人
・強い
・文章が読みやすい
・時間がある
・応募が早い
・知ってる人
・なんとなく
基準があったりなかったりするが、選んだ30人ちょいをサーバーに招待した
サーバールール
マイローテーションのときと同じく目標の大会が終わったら即サーバー爆破
期間限定で事務的に協力するくらいがちょうどいい
活動内容
基本テキストで情報交換をし、検証BO1の際には通話も併用
概ね募集noteで書いた内容に沿って活動していたが、もの足りない部分もあったと思う
・ノルマ設定
不労での情報抜き出しを防ぐため、週ごとに投稿ノルマを設定した
特に厳しい制約はなく、Discordへ何かしらの投稿をすることを課しただけ
自分が適当に招待しただけの初対面の集まりなので、まずは気軽に会話できるような環境作りを狙った
序盤は社会の歯車となった老人たちが楽々クリアできるくらいの負担にしたため、これすらクリアできなかった人は適当にポイポイ追い出した
Pazuuverse配布希望者にはDiscord内でロールを付与し、少しだけノルマを多くした
募集時は仕方なく人集めの餌にしたが、そんなことせずとも人が集まったため、配るのもったいね~と思っていた
そのため「無償で譲渡するんだからその分働いてくれよ」の圧を定期的に出していた
多忙な場合は個別に連絡があればノルマを免除していたので、やる気のない人のみが消えていく快適な空間になっていたと思う
ノルマ設定の効果として
メリット
・やる気のない人間を排除できる
・コミュニケーションが発生しやすくなる
・その人がどういう人間なのかわかりやすくなる
デメリット
・ノルマ達成後、行動を取らない人がいる
・自分がノルマ設定を失敗すると全員に負担がかかる
などがあった
そのためなるべく慎重に設定するよう努力していた
ただ能力調整が行われた週のノルマは敢えて少し厳しくした
要は自分の使用しているデッキについてミニnoteを書いてもらうというもので
・書く本人にとっての思考整理になる
・そのデッキを使っていない人も基礎を学べる
・デッキと使用者の紐付けができ、使用者同士での会話や質問がしやすくなる
という表の狙いを持って設定した
一定の効果はあったが、週の課題としては少し負担が大きすぎた
実はこの週までの活動で一人ひとりの情報提供量に格差があることを感じていたため、意図的に人を篩い落とすためにこのノルマを設定したのだが、結果的に全体に負担を強いる形になってしまった
ノルマシステムは突発的なサーバーを縛るためには有効な手段であると感じたが、その加減の難しさを感じた
検証BO1
当初の想定から一番誤算があったのはここ
能力調整後からRAGE直前はあまりにも雑多環境すぎて、デッキ開拓を目指すのか、既存デッキの練度上げに時間を使うのかの判断が難しく、検証BO1にあまり時間を使えなかった
雑多=良環境とかいう謎理論を提唱している人間がいるが、どの目線に立った意見なのかわからない
前期の融合Nc、バフD、カステルEくらい簡単なら楽だったが、急に難解な環境が降ってきたため舵取りに頭を悩ませた
1ヶ月も真面目にシャドバをやり続けたせいで、RAGE直前週は自分の体調がかなり悪くなっていたのもある
結局、検証BO1は1ヶ月で10マッチも試せていない
自分は3,4マッチはプレイする側として担当し、他のマッチも忙しかったり体調が悪くない限りは見にいくようにしていたが、どうも”遠慮”と”萎縮”によって検証のプレイ側に回りたがらない人が一定数いるように見えた
正直なところ、これは非常にもったいなかった
多忙だったり他の練習のほうが有効だと思っていた場合は構わないが、レートよりいろんなことを試しやすい場だし、どうせ1ヶ月で消え去るサーバーなのでもう少し気楽に動いてほしかった
これに関しては検証BO1のプレイ側に回ることをノルマで義務付けるべきだったと思う
”そういうサーバー”として人員を募集していた以上、こちらが呼びかけずともある程度勝手にやってくれるだろうと自分が楽観視しすぎていた部分がある
後述するが、サーバー参加者の間で自主的に行われた検証の一つは自分にとって非常に役に立った
サーバー創設のメリット
サーバーから享受できたメリットを自分が最終的にRAGEに持ち込んだラティカエルフを例にして語っていこうと思う
まず8ppでしか勝つことができない環境初期のアイリスラティカに対する評価は低く、自分では使う気が起きなかった
そんな中で自然寄りのアイリスラティカが出現して練習開始
初めはローズパレスメイジの回復と守護が重く、アイリス前にマイザーを決められることが多かったため、対スペルWに苦手意識を持っていた
自分が使い始めて3日目くらいのサーバーの会話
この辺りでラティカ分割プランに対する解像度が上がり、初心者を脱して基本的な考え方が身についていった
能力調整後に増えたアミュBと機械Ncにより、従来の自然寄りラティカでは少々苦しくなったためミツェルを入れてアイリスルートも重く見れるように変更した
サーバー参加者によるラティカ vs アミュBの検証BO1
上で少し触れた自主的に行われた検証BO1
このマッチを観戦できたことが今期最大のブレイクスルーといっていい
ラティカで分割を狙うプランは、相手の熾天使が非常に重く、あまり通らないことを確認
壮麗なる隼が出てくるターンにはリリィ、それ以外にはミツェルで打点をカットし、アミュレットカウント10を阻害しながらアイリスまで耐えるプランが有効だという結果になった
仮説の量産
レートでマンマル×2に幸福2枚をかけた面を作られ、アイリスターンに倒しきることができなかったものの、返しのターンで相手から倒されずにまたターンが回ってきた試合があった
じゃあ「アイリスターンに無理して倒さなくていいんじゃね?」という仮説が生まれる
この辺りは実際に試さずとも頭の片隅にあるだけで役に立つ
こうして少しずつ引き出しが増えていった
対ラティカ最終奥義
一般的なアミュBに対してはプレイで有利といえるようになった頃
相手の熾天使2枚置きに対してあまりの処理時間の長さに殴り切れない事態が発生
こうしたワザップの存在も知識として取り入れた
このように基本、応用、小ネタまでサーバー内で学ぶことができ、自信をもって持ち込むことができた
RAGE本番は
Day1 5-1(2bye)
Day2 1-2(続戦して2-3)
E 7-1 Nc 5-9
で終了
ラティカはミラー後攻という不可抗力マッチ以外すべて勝ち
相方に選択した機械Ncにはサーバーエピソードトークが一切ない
だから負けたのだと思う
Ratings
ラストなので当然の全試合PN開示で参戦
昨今のShadowverseはやる気の時代に突入しているため、やる気を出した自分はそこそこの勝率を維持し、期間の大半をRainbow pazuuエリアで過ごしたものの全く手応えがなかった
せっかく目的を持ってルムマできる場所があったのに100戦はやりすぎじゃね?という気がする
結局プロツアーがなくともプロや元プロの力は大きく、高レート帯で頻繁に目撃されていた暇人無職MURAの手によってこの環境は動いていた
仮にMURAがレートをやらずに身内だけで調整してRAGEに出ていたら一人勝ちしていたと思う
iDeal自然ドラゴンに隠されたメッセージ
「(Shadowverseの勝者は我々だ。諸君らは)次の何かを見つけなきゃね」という高らかな勝利宣言
RAGE後誰もこれに言及してなくてビビった
恐ろしい集団である
よしだめさんのせいでこういう”イマジナリーiDeal”がリアルな質感を持ってしまったのは非常によくない
自分はまだ使わせてもらうけども
サーバー内での自然Dの評価は高くなかったが、Day2での遭遇情報は多かったし、自分もDay2で見事に破壊されたため情報不足を痛感した
ただラティカの評価が高めのサーバーだったため強さに気付けたかというと微妙な気がする
サーバー参加者の期間内成績
既に解散したサーバーの、しかも自分の結果が一つも含まれていないものを対外的に誇ってもしょうがないし、ほっといても勝つような人が勝手に勝っただけだと思っているが一応載せておく
RAGE
ファイナリスト1
プレーオフ1
地方大会
優勝 1
準優勝 1
JCG
優勝 3
結局どうだったの?
取り組みの方向性は決して悪くなかったし、結果を出した人もいるが、ラストRAGEでやることではなかったかなという気がする
というのも自分のことだけに関していうなら、慣れない作業の多さに時期的な忙しさや環境の難しさが重なってRAGEまでに体力を消耗しすぎてしまい、自分が納得できる強さを得てRAGEに臨むことができなかった
自分がラストRAGEで勝つための取り組みだったはずなのに、これはちょっと本末転倒感がある
老人のエネルギーには限りがあることをもっと考慮して動くべきだった
「机上の空論を実行に移してみた回」として糧にはなったが、同時にもうやらなくてもいいかなという気分にはなった
改善して次はもっとうまくやれる部分もあるが、自分が強くなるならもうちょっと楽をしないといけない気がした
ではまたどこかで
Shadowverse終わっちゃったァ
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