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ジャンプ

属さず、錨を下ろす場所も時期も分からないので縋れるのは言葉くらいしかないが、言葉は酔うもので、穏やかな海を漂う心持ちにさせてはくれるが行き先は保証しない。気付けば海の果てかもしれず、時には愛してるの響きだけで強くなれる気もするけれどそう上手くいかないことも多くて、この手の悶々の行き場には手を焼いていたのだが、最近良い解決法を知った。

教えてくれたのは娘である。10回ジャンプすればいいらしい。娘いわく、嫌なことは足の方から溜まっていくらしい。だから、ジャンプすればいいそうだ。ジャンプすれば嫌なことはだんだん体の中を上っていって、10回ジャンプすれば、頭からスポンと抜けてどこかにいってしまうそうだ。

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